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恋愛脳
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しおりを挟む軍資金。
つって、社長に金渡された。
うーん。とりあえずメシだな。
んで、ホテル行ってえ。
席戻ったら社長、なかなか帰ってこねえ。
ちいさんと俺の間に微妙な沈黙。
「ちいさんて、こう言うとこあんま来ない人ですか?」
「…直樹くんが一度顔出せって煩いから来ただけ。お酒なら一人か友達と飲むほうがよっぽど楽しいわ」
直樹くん、て社長か。
どゆ関係なんだろなあ。
「ねえ、ちいさん。後でご飯行きません?」
嫌な顔。ストレート過ぎたかな。
「私、夜中に食事はしないの。もう帰って良いかしら」
「えっ、ちょ、待ってよお!」
立ち上がろうとしたちいさんの手握ったら。
ため息ついてちいさんがもっかい座った。
「なに?」
「あっ、今日ダメならさあ、明日は?お休みでしょ?お昼ご飯行こうよお」
「なんで?」
「俺がちいさんと一緒にご飯行きたいから」
行かねえと社長に怒られる。
「私は」
「お願い!」
手握って上目づかいしたら。
「…わかった」
仕方無さそうにちいさんが言った。
一晩明けて。
ちいさんと待ち合わせ。
俺いつもマックとかで待ち合わせするけど。
ちいさんにマックはなんか合わねえからスタバ。
待ち合わせにまで気遣うとかありえねえ。
時間通りに現れたちいさんは。
ざっくりしたニットとデニムでラフな感じ。
昨日のスーツより優しそうに見える。
「ねえ、ちいさん。なに食べたい?俺、おごるしい」
金もらってるしな。
焼肉とか。昼間っから豪勢でいいな。
「私、オーガニックのお店が良い。肉食べないし」
おー…?なにそれ、うまいの?
ちいさんに連れてかれたレストランはビュッフェ。
ビュッフェなら適当に食えるか。
そう思ったら。なんで野菜ばっかなんだよ。
肉かとおもったら厚揚げとかだし!
肉ねえのかよ、肉!
肉食わせろお!
ちいさんがくすっと笑って。
「嫌なら一人で別のお店行きなさい」
て、言うから。
「俺はちいさんと一緒に食べたいの!」
意地になって茶色い料理腹いっぱい食った。
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