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蘇王くんはヘタレ
蘇王くん
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蘇王くんはへタレのくせに奇抜だ。
髪型が。
腰の近くまである長髪。
それだけでも男の子として普通じゃないのに。
左側が黒で右側が紫色をしている。
奇抜だ。
ずっと彼女が出来なかったのは。
「多分ね、俺見かけが怖いと思われてるからなの。だから彼女いなかったの」
と、髪型のせいにする。
「この間ね、学生課の人に怒られたの。見る人がビックリするからその髪型やめなさい、って。でも俺やめないけどね」
語尾に、どう?偉い?、と付いてる気がする。
はいはい。凄い凄い。
でも、もうすぐ髪切らないといけないのにね?
蘇王くんの髪型が奇抜なのにはワケがある。
蘇王くんの髪型が奇抜なワケ。
それは蘇王くんがバンドマンだから。
私はギタリストが好きだ。
最低条件はアルペジオが上手な事。
スラッシュメタルなんてやってると話したこと無くても惚れる。
しかし、残念な事に。
蘇王くんはベース弾きだ。
蘇王くんはヘタレなのに、ライブの時はかっこ良い。
ライブの時は。
「ナルシストになれ!俺が一番かっこいいと思うんだ!」
そう洗脳されているのでアンプに足乗っけてガンガン弾いたりしてかっこいい蘇王くん。
スラップなんかね、なかなかパフォーマンスも派手でかっこいいですよ。
それはいいんだが。
ナルシストさ加減が洗脳した本人より酷い。
ベースなのにギタリストのソロパートの終わりくらい、ある種の恍惚感を漂わせながら天を仰いでたりする。
興が乗ってくるとアンプ蹴散らして。
「俺が一番なんだよっ!」
ヴォーカルの邪魔をする。
終いには狭いステージ走り回って暴れる。
暴れすぎてギターの人のシールド引っかけて引っこ抜いてしまったり。
ライブの後待ってても出てこないから楽屋に行ってみたら。
「ハードロックなんだから元気あって良いんだよ。でもお前はただの邪魔者だ!」
皆から怒られていた。
これは落ち込んでるか思うと。
「あ!みいちゃん!ねえ、俺今日かっこよかったでしょ?」
私見て一瞬で立ち直る蘇王くん。
「うん、かっこよかったよ」
「やったあ!みいちゃん大好き。みいちゃんは?」
人前で好きだなんだと言うのは性格的にどうもね。
「みいちゃん、俺かっこよくなかった?」
そう言う風に困った顔されるとな。
「うん、かっこいいよ。大好き蘇王くん」
そう言うと極上の笑顔で。
「みいちゃん可愛いよぉ!大好きちゅうして?」
こっぱずかしい事を言う。
そして、周囲にバカップル振りを晒すワケだ。
恥ずかしい。
ヘタレさ加減は。
デートの待ち合わせの場所を決めるのに私が。
「駅まで迎えに行こうか?」
と言ったら。
「大丈夫!俺頑張るから!」
言い張った。
それならと思って。
「じゃあ、駐車場まで来て」
そう言った。
「途中で迷子になったらよろしくお願いします」
蘇王くんが冗談とも付かないことを言ったので不安になり。
「大丈夫?やっぱ駅まで迎えに行こうか?」
私が言って数分後。
困った顔の顔文字と共に。
「やっぱり駅までお願いします」
と。
ヘタレ。
蘇王くんのヘタレ。
と言うかダメなところ。
「疲れた。だるい」
が口癖なところ。
いたしている最中に、ふと真顔になり。
「疲れるね」
って、そりゃねえだろ!?
じゃあ、しなきゃいいじゃん。
「みいちゃんとしたいもん!」
じゃあ、疲れるとか失礼な事言うなよ。
楽しい時間?過ごしてお別れの時に。
「だるいね」
じゃあ、会わなきゃいいじゃん!?
「いや!みいちゃん大好き!ちゅう!」
なんだかんだ、そう言われると、まあいいか、になってしまう私。
怒りませんよ。
大人ですからね。
髪型が。
腰の近くまである長髪。
それだけでも男の子として普通じゃないのに。
左側が黒で右側が紫色をしている。
奇抜だ。
ずっと彼女が出来なかったのは。
「多分ね、俺見かけが怖いと思われてるからなの。だから彼女いなかったの」
と、髪型のせいにする。
「この間ね、学生課の人に怒られたの。見る人がビックリするからその髪型やめなさい、って。でも俺やめないけどね」
語尾に、どう?偉い?、と付いてる気がする。
はいはい。凄い凄い。
でも、もうすぐ髪切らないといけないのにね?
蘇王くんの髪型が奇抜なのにはワケがある。
蘇王くんの髪型が奇抜なワケ。
それは蘇王くんがバンドマンだから。
私はギタリストが好きだ。
最低条件はアルペジオが上手な事。
スラッシュメタルなんてやってると話したこと無くても惚れる。
しかし、残念な事に。
蘇王くんはベース弾きだ。
蘇王くんはヘタレなのに、ライブの時はかっこ良い。
ライブの時は。
「ナルシストになれ!俺が一番かっこいいと思うんだ!」
そう洗脳されているのでアンプに足乗っけてガンガン弾いたりしてかっこいい蘇王くん。
スラップなんかね、なかなかパフォーマンスも派手でかっこいいですよ。
それはいいんだが。
ナルシストさ加減が洗脳した本人より酷い。
ベースなのにギタリストのソロパートの終わりくらい、ある種の恍惚感を漂わせながら天を仰いでたりする。
興が乗ってくるとアンプ蹴散らして。
「俺が一番なんだよっ!」
ヴォーカルの邪魔をする。
終いには狭いステージ走り回って暴れる。
暴れすぎてギターの人のシールド引っかけて引っこ抜いてしまったり。
ライブの後待ってても出てこないから楽屋に行ってみたら。
「ハードロックなんだから元気あって良いんだよ。でもお前はただの邪魔者だ!」
皆から怒られていた。
これは落ち込んでるか思うと。
「あ!みいちゃん!ねえ、俺今日かっこよかったでしょ?」
私見て一瞬で立ち直る蘇王くん。
「うん、かっこよかったよ」
「やったあ!みいちゃん大好き。みいちゃんは?」
人前で好きだなんだと言うのは性格的にどうもね。
「みいちゃん、俺かっこよくなかった?」
そう言う風に困った顔されるとな。
「うん、かっこいいよ。大好き蘇王くん」
そう言うと極上の笑顔で。
「みいちゃん可愛いよぉ!大好きちゅうして?」
こっぱずかしい事を言う。
そして、周囲にバカップル振りを晒すワケだ。
恥ずかしい。
ヘタレさ加減は。
デートの待ち合わせの場所を決めるのに私が。
「駅まで迎えに行こうか?」
と言ったら。
「大丈夫!俺頑張るから!」
言い張った。
それならと思って。
「じゃあ、駐車場まで来て」
そう言った。
「途中で迷子になったらよろしくお願いします」
蘇王くんが冗談とも付かないことを言ったので不安になり。
「大丈夫?やっぱ駅まで迎えに行こうか?」
私が言って数分後。
困った顔の顔文字と共に。
「やっぱり駅までお願いします」
と。
ヘタレ。
蘇王くんのヘタレ。
と言うかダメなところ。
「疲れた。だるい」
が口癖なところ。
いたしている最中に、ふと真顔になり。
「疲れるね」
って、そりゃねえだろ!?
じゃあ、しなきゃいいじゃん。
「みいちゃんとしたいもん!」
じゃあ、疲れるとか失礼な事言うなよ。
楽しい時間?過ごしてお別れの時に。
「だるいね」
じゃあ、会わなきゃいいじゃん!?
「いや!みいちゃん大好き!ちゅう!」
なんだかんだ、そう言われると、まあいいか、になってしまう私。
怒りませんよ。
大人ですからね。
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