Think about you

てらだりょう

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「おかえり。お疲れ様!」

「うん」

俺が帰る頃は莉緒は出勤の準備。朝メシ食って化粧してバタバタしてる。

俺ん家に戻って来て何日かは仕事も休んで部屋でじっとしてたみてえだが、今は何事も無かった様にしてる。

クソ兄貴の事は知らねえ。

あれ以来、向こうからは連絡はねえし。

さすがに実の妹騙してあんな事したんだからまともな神経してたら連絡出来ねえよな。

そう思ってたら。

「お兄ちゃんから電話あった。夕べ」

「は?なんだって?」

まさかまたなんかコイツに面倒かける気じゃねえだろうな。

「謝りたいから会いたいって」

まあ、謝らせて当然なんだが。

「会うなら俺がいる時にしろ」

「うん。そう言うと思ったから龍二がいる時なら良いって返事しといた」

前の莉緒なら喜んで兄貴んとこ行っただろうがやっぱな。

もうお前の大好きなお兄ちゃんじゃねえし。

かわいそうだが現実だからな。

「あっ!遅刻するっ、じゃあ行ってきます!」

「ああ」

軽く唇重ねたらちょっと赤くなりながら。

笑って玄関飛び出して行った。 




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