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しおりを挟むキスするといつも。
キスは案外上手いんだよな。
前の男が教えたんだか。
それにしちゃ、身体の方はあんまりだし。
「お前って、前の男どんなんだったんだ?」
「ど、どんなって…」
赤くなるな。バカ。
「おんなじ会社の人で…四ヶ月くらい付き合った」
何回くれえ抱かれたんだ。
聞こうとして、自分のアホさ加減にバカらしくなって止めた。
その男がただキスが上手かった。
て、だけだろうな。
いつもの様に風呂入って。
「そうなんだ!ありがとう、嬉しい!」
上がってきたら笑顔で電話してる。
客なんだろうな。
コイツも多少は営業する様になったし。
俺も営業しねえとな。
「今日、同伴入っちゃったよ!」
電話切って嬉しそうに俺に言う。
「…良いけど。気を付けろよ」
「あ、大丈夫!すっごい良いお客さんだから」
そうだろうけどな。
男なんて金遣う目的は結局一つなんだからな。
お前は警戒心がねえからな。
「そんで同伴してオールするから帰りにご飯行こって」
そりゃ、ずいぶんと気に入られてんな。
「大丈夫か?ホテル連れ込まれんなよ」
「大丈夫だよ!そんな人じゃないから」
そんな人じゃなくてもな。
男は危ないもんだ、って。
も少し自覚しろ。じゃねえと。
心配かけんなよ、俺に。
キスするといつも。
キスは案外上手いんだよな。
前の男が教えたんだか。
それにしちゃ、身体の方はあんまりだし。
「お前って、前の男どんなんだったんだ?」
「ど、どんなって…」
赤くなるな。バカ。
「おんなじ会社の人で…四ヶ月くらい付き合った」
何回くれえ抱かれたんだ。
聞こうとして、自分のアホさ加減にバカらしくなって止めた。
その男がただキスが上手かった。
て、だけだろうな。
いつもの様に風呂入って。
「そうなんだ!ありがとう、嬉しい!」
上がってきたら笑顔で電話してる。
客なんだろうな。
コイツも多少は営業する様になったし。
俺も営業しねえとな。
「今日、同伴入っちゃったよ!」
電話切って嬉しそうに俺に言う。
「…良いけど。気を付けろよ」
「あ、大丈夫!すっごい良いお客さんだから」
そうだろうけどな。
男なんて金遣う目的は結局一つなんだからな。
お前は警戒心がねえからな。
「そんで同伴してオールするから帰りにご飯行こって」
そりゃ、ずいぶんと気に入られてんな。
「大丈夫か?ホテル連れ込まれんなよ」
「大丈夫だよ!そんな人じゃないから」
そんな人じゃなくてもな。
男は危ないもんだ、って。
も少し自覚しろ。じゃねえと。
心配かけんなよ、俺に。
「デート、どうでした?」
ユウがにやける。
「観覧車乗った」
「うきゃあ、観覧車っ!そんでそんで?」
「キスした」
「ぎゃああっ!なに、その遊園地デートの王道!」
ユウと二人、アフターの客が待ってる店向かう。
「あ、莉緒ちゃんだ」
ユウが道の先指差す。
髪セットして服は自前のちぐはぐ。
莉緒には似合わねえな。ああ言うの。
隣に男がいて。多分オールの客なんだろう。
時間も時間だし。
そろそろ帰んだろうな。
そう思って。
アフター終わって帰ったら。
空のベッド。
アイツなにしてんだ、こんな時間まで。
とっくに帰ってる筈じゃねえのか?
携帯見てもメールも着信もねえ。
莉緒の番号呼び出して発信押す寸前。
「た…だだいま」
帰って来た。
「遅かったな」
「あ、うん。カラオケ盛り上がっちゃって…ひゃっ!?」
なぜか。
莉緒抱き締めてしまう俺。
「…ど、どうしたの?」
どうしたじゃねえよ。
お前がちゃんと先に帰って。
俺はいつも寝顔見んのが。
だから。
「…遅くなるなら連絡くれえしろ」
お前といると俺は心配性になっちまう。
「うん…ごめんなさい」
俺は自分で思うより。
案外弱いのかもな。
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