Think about you

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バカが席をたってすぐヘルプのヤツが来て。

「あれっ！？兵藤くんじゃん！」

俺見て言った。

誰だ、コイツ。

「真田だよ？三年の時一緒だった」

全く覚えがねえ。

「悪いけど」

「あはは、別に良いけどさ。莉緒がいっつも兵藤くんの事ばっか言うからあたしも思い出した程度だし」

そうかい。どうでも良い。

ユウは興味無いらしく、バカの行った先のボックス眺める。

「莉緒、ずっと兵藤くんとこいたんでしょ？心配してるだろうから連絡しろって言ったんだけど。行き先決めてからじゃないと迷惑かかるからって」

「アイツ、今どこにいんの」

「んー、とりあえずあたしん家」

そうか。ならまあ、ひとまずは良いか。

なら俺ん家の荷物、後で取りに来させて。

「でも、多分あたしん家、すぐ見つかっちゃうだろうしなあ」

どう言う意味だ、そりゃ。

「あー。あれ誰かと思ったら玄誠会の三代目じゃん。嫌なのに気に入られてんね、莉緒ちゃん」

ユウが呟いた。

「そうなのよねえ。アイツが追いかけ回すから、莉緒家に帰れなくなったんだよね」

ユウが振り向いた。

「なにそれ？」

「ん？まあ、借金肩代わりしてやるから自分の女なれ、的な？」

なんだ、それ。

ヤクザに追いかけ回されて。あちこち逃げてんのか。

行くとこないの！

あの時の。切羽詰まった必死の石倉。

俺に言ったら迷惑かかる。

って、やっぱバカだ。

かけたくねえなら最初から来んな。

「ユウ、俺具合悪いから」

「わっかりましたあ。マネージャーに言っときますう」

ユウを帰して。

戻ってきたバカに。

「お前、今すぐ急病で早退しろ」

「えっ！？なにっ！？なんでっ」

びっくりするバカ。

「いいから、すぐ店でるぞ！」

「いや、でもどこも悪くないし」

「ハライタでもなっとけ。いいな、裏口んとこで待ってるからさっさとしろっ！」

裏口んとこでバカ待ちながら。

どうすっかな。とりあえずユウん家か。

いや、俺ん家がバレたんならすぐバレんだろうな。

第一、ユウが変な気起こすとな。

バカと無関係で安全なとこ。

一つあるにはあるが。

こんな面倒持ち込んだら俺殺されっかな。

とりあえず電話してみたら。

『なんだよ、こんな時間に』

超不機嫌な声。そこまで遅い時間でもねえと思うんだが。

「…すみません。大事な相談があって…」

『なんだよ』

怖えな。

「他に言えるとこなかったんで…すみません、今から行っていいすか？」

お前は大事な後輩だから。

尊さんが。

そう、言ってくれた。