You Could Be Mine ぱーとに【改訂版】

てらだりょう

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I'll make love to you

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いくら泣いても涙は後から、後から出てくる。

みのりさんの納棺の時には、やっぱり信じられなくて、もう一回キスしたけど、みのりさんは起きてくれなかった。

「このたびは…」

弔問客の言葉にもぼんやりした頭下げるだけで。

みのりさんがいない世界。

俺はどうやって生きていったら良いんだろう。

通夜から一睡もしないで、みのりさんの傍から離れなかった。

「うあ!まーま!」

みいくんが、なに言ってるんだろうと思ってお棺の方見たら。

みのりさんが、お棺から立ち上がって。え?坊さんすり抜けてるよ?なにそれ、幽霊なのか?

ああ、幽霊でも。みのりさんが俺の傍にいてくれたら嬉しい。

て、こっちに来てくれるのかと思ったら、もの凄い勢いで畳の上滑って襖すり抜けてった。

なんだ?俺とみいくん以外には誰も見えてねえらしい。

しばらくしたら。襖が両開きに開いてなぜか真っ暗な襖の向こう。

スポットライトに照らされるみのりさんの影。ん?ちょっと待てよ?この音楽はスリラーじゃねえか。

ちょ、ちょっと待て!みのりさん、なんでゾンビの大群従えてんの!?

おいおい!なんで全員で完璧に踊ってんだよ!?みのりさん、そんな運動神経ねえだろっ!!

踊りながらなんで俺目指して進んで来るんだ!?

「あや、まま、おじょーじゅねえ」

みいくん、そんな問題じゃねえぞっ!

ゾンビに取り囲まれる俺。

「$□@¥♯?」

おい、ゾンビ!なんで俺の股間指差してるんだよっ!?

「$□@¥!!」

みっ、みのりさん!?仁王立ちでなんの命令してんの!?そもそもなに、そのゾンビ語っ!!

「やっ!やめろっ!!」

ゾンビが俺を押さえつける。

おい!それ鉈じゃねえか!!薪割るヤツじゃねえか!!それでなにするつもりだっ!!

俺になにするんだ!やめろおおおっ!!!!

「…っはっ!!」

ゆ…夢か…。あっ!みのりさん!?

慌てて隣見たら、みいくんと小さな寝息立ててる、みのりさん。

「…んー」

ほっぺた触ったら、指先にみのりさんの体温感じてため息が漏れた。

怖ろしい夢だったな。なんで俺の股間に用があったんだろ。

汗かいてるから、シャワー浴びてくるか。

ベッドから降りて、眠ってる二人見ながら。俺は幽霊でもゾンビでもみのりさんが傍にいてくれたら嬉しいけど。

よく、奥さんと子供が溺れてたらどっち助けるか、とか下らねえ話があるけどさ。

俺は全力で二人とも助ける。

答えになってなくても、絶対そうするから。




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