You Could Be Mine ぱーとに【改訂版】

I'll make love to you

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俺は仕事とプライベートはきっちり分ける。

朝会社について、夕方の終業時間まではきっちり仕事する。

仕事が終わったら、全力で家族のための時間。

残業は極力しねえ。

展示会とか入荷の時はしょうがねえ時はあるけど。

営業も事務系もショップスタッフも、やむを得ない限り残業はしない様に通達してる。

家族を持つスタッフは特に。

母さんが経験上苦労したことは、なるべくしないで済むよう母さんが配慮して規定してきた。

俺がかかわるようになってからは更に配慮する規定を強くした。

作業効率良くなる設備投資も積極的に勧めてる。

出張も日帰りでする。

母さんと一緒に、東京の代理店の展示会に行ったりするけど。

俺は最終便の飛行機に乗ってでも、帰る。

母さんは、各務とメシ食ったりしてるみてえだけどな。ま、どうでも良い。

ヨーロッパの視察は、そろそろ母さんに同行しねえといけないんだけど。

一週間とか家に帰れないとかとんでもねえ。

行く事になったら、みのりさんもみいくんも連れて行く。

会社の飲み会は、たまにしかねえから参加はする。すぐに帰るけど。

出ても、上の立場の人間がいても他の社員が楽しくねえだろし、香田に任せてさっさと帰る。

現場の問題点なんかは香田がそういう場を利用して上手く拾ってくれる。

それに、俺は飲み会よりみのりさんの顔見てる方が楽しい。

飲み会抜けて帰り道。

いつもこの大通りを歩いていた、既視感。

ネオンの灯りで昼間みてえに明るくて。

通りにいるキャッチの連中。

俺は、何年もこの街にいて、この街の事よく知ってたのに。

今はもう、知ってる様で知らねえ街になってる。

歩きながら、この角曲がれば店がある、と思うけど。

でも、俺が知ってるヤツは誰もいない。

みんな、違う道を歩いてる。

俺はこの街から始まって、みのりさんと出逢えて、家族になれて。

そう考えたら。

この街にいた事も、悪くは無かった。

かもな。