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I'll make love to you
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しおりを挟む朝俺が出かける時は、みのりさんと行ってらっしゃいのキス。
俺はおはようと行ってらっしゃいとお帰りとおやすみ、この四大基本のキスは年くっても絶対止めない。
止めるつもりなんかねえ。
だけど最近。
「行ってくるからね」
て、みのりさんとキスしてると。
「みーきゅっ!」
俺達の間にみいくんが顔割り込ませようとする。
ちいちゃい両手で無理矢理俺の顔押し退けて、俺とみのりさんの間に顔突っ込んでくる。
俺が離れると満足そうに。
「ばいばいねー」
手、振る。
みのりさんが抱っこしないでいると、みのりさんの足にしがみついて。
「ままあー!みーっきゅっん!こっち!」
泣くから、みのりさんが抱っこ。
抱っこされたら満足そうに。
「ばいばいねー」
手、振る。
ゆっくりキス出来るのは、おやすみの時くらい。
「あのさあ、みいくんの前でキス、はあんまりしない方が良いと思うんやけど」
とか、みのりさんが言い出した。
「なんで?両親が愛し合ってる事教えられて良いんじゃない?」
「うーん…」
みのりさんはぶつぶつ言ってたけど、俺は止めねえからな。
みいくんが動物の型はめのオモチャで遊んでて。
「みーきゅん、およーじゅねー」
お上手ね、の同意を一個はまるごとにそばに座ってるみのりさんに求める。
「みいくん、お上手ねえ」
ねえ、のとこは二人で首かしげるんだ。
それで全部はまったら。
「まーま、みいきゅん、およーじゅねえ」
て、みのりさんの前に立って、みのりさんの顎のところにちっちゃい両手当てて。
みのりさんの唇に自分の唇くっつける。
まるで、俺がいつもしてるみてえに。
「や、だからさ。困ってるんだよ。しちゃいけない、とか教えるワケにもいかんし、だいたい、尊の真似してるんやから」
みのりさんが苦笑いする。
これは、俺も困る。愛する息子、つってもみのりさんは俺のなんだから、唇にキスは困る。
「みいくん、ママにキスしても良いけど、ママのここはパパのだからダメなんだよ」
みいくんの唇に指当てて言い聞かせる。
風呂の中で。
「なーい!みーきゅんの!」
「ママはみいくんのママだけど、ママの唇はパパのなんだよ」
「やー!みーきゅんっのっ!」
じっくり話し合う必要があるな、これは。
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