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I'll make love to you
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しおりを挟む「まーま?」
みいくんがはいはいしながら、みのりさんに向かって行く。
勢いが凄い。
普通、はいはい、ってなんかこう、見てて微笑ましいと言うか。
和んだりする様な気がするんだけど。
突進。
て、言葉がぴったりするんだよ。みいくんのはいはい、は。
手足の動きが素早い。
「はいはい、今日のタイムも良いぞ~!世界が狙えるな」
なぜか、リビングの端から端までのはいはいの時間を計ってるみのりさん。
また、変な妄想してんじゃねえかな。世界ってなんだよ?
みいくんは、みのりさんがトイレに行くのもついて行きたがる。
「ほら、みいくん。パパと遊ぼうねえ」
俺が抱っこしようとしたら。
「うやー!」
オモチャで俺を叩く。
「みいくん!オモチャで叩いちゃダメでしょ!」
「だっ、うばっ!うやっ!」
怒った顔で、俺に文句らしき事を言う。こう言うところは、俺のまあ、やんちゃしてた部分が似てしまったかも。
「はー。尊のご飯のおかげで便秘知らず」
みのりさんがトイレから帰ってくる。
それは当たり前だ。俺はみのりさんの健康のために食事に気を使ってるんだ。栄養バランスを考えてカロリーも考えて、これからもみのりさんが可愛いままでいられる様に。
最近は、みいくんもご飯が食べられる様になったから、更に気を使ってる。
二人の食べるものは、俺が全部作る。
俺の愛を眼に見える形に出来るし、俺はそれを止めるつもりは無い。
「ハンバーガーが食べたい」
とかみのりさんが言えば、俺はもう、パテの肉の配合からチーズの種類までこだわる。
「いや、あの、普通に安っぽーい感じの…」
安っぽい感じを出すのはなかなか難しいけどな。
「まーま!まー!」
みいくんは、みのりさんから離れない。
ずっと一緒にいるし、母親だし。
でも、俺の事はまだ、パパ、って呼んでくれねえんだよな。俺は昼は会社だし、こうやって一緒にいるのは休みの日だけだし。
みのりさんにばっかり、みいくんが寄って行くのは、父親として寂しい。一緒にいる時間が少ないからだよな。
また育休取ろうかな、とか考える。
無理だけど。
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