You Could Be Mine ぱーとに【改訂版】

てらだりょう

文字の大きさ
上 下
168 / 240
そのじゅうろく

そのじゅうろく-5

しおりを挟む






て、掃除機の音でやっぱ起きるし。

仕方ない、スリングで抱っこして掃除機かけるか。

一階をくまなく掃除機かけるが、いい加減洗濯物を干さんとならんので今日のところは二階は諦める事とする。

掃除機かけたらフローリングを紙モップかける。リビングからキッチンから玄関まで。リビングは特に念入りに。

フローリングの面積にイラつく。

「うー、あっ」

そうか、おっぱいの側でご機嫌が良ろしいのか。まあ、大人しくしてるなら触らせてやっても良かろう。

今はぽんぽん、やけどこれが、もみもみ、になったらどうしよう。いつも不安になる。頼むから変態にだけは成長せんでくれ。

そしてようやく洗濯物を干し。

がっくり力抜ける。世の中の主婦の皆さま、尊敬させて頂きます。

みいくん抱えながらだったせいか、肩も凝った。

結局二階はモップ以外手をつけず。

洗濯も午前中には干してるはずがお昼はとうに過ぎ。

自分で宣言したものの、あまりのレベルに低さに落ち込む。

夜も遅くなって帰宅した尊が。

「ご飯の前にみいくん見てこようっ」

寝室に上がっていく尊の背中見ながら、はっ、と気付いた。

ベッドが朝起きた時のまま。しまった、ベッドメイクくらいはしとけば良かった。

掃除してないのが一目でバレるっ。

急いで二階行って。

ベビーベッドで眠るみいくんの頭にっこりしながら撫でる尊。

「尊…」

どうせ掃除してないの見え見えやからな。怒られる前に謝ってしまえ。

「どうしたの?」

尊があたし見てベッド見て理解したらしく。ベビーベッドから離れて。

「みのりさん、おいで」

あたしの手握ってベッドに座る。拡げた足の間にあたし座らせて後ろから抱き締める。

「みのりさん、今日は頑張ったねえ」

そう言って髪撫でる。

全然頑張って無いのに。要領の悪さ再認識しただけだよ。

「みいくんの面倒見ながら大変だったでしょ」

そんなん、普通の人ならちゃんと出来てるよ。

「みのりさんは不器用だし要領悪いし、ついでにおっちょこちょいだし」

悪かったな、その通りだよ。

「なのに俺のこと考えてくれて苦手な事やろうって頑張ってくれるから、俺は凄く嬉しいんだよ。ありがとうね、みのりさん」

なんでそんなにあたしに甘いんだよ、アンタは、涙出てくるやろ。

「ちょっとずつで良いからね。一日、いっこだけ頑張れば良いから。そしたら次の日はもういっこ頑張れる事が増えるでしょ」

小学生の通知表みたいな事言うなよ。

「みのりさんが無理して頑張るくらいならその分俺が無理してでもやる」

「それは嫌だ」

だって尊に無理させたくないからあたしが頑張ろうって思ったのに。

尊があたしのほっぺたにキスして。

「ありがとう、みのりさん」

て、言うからあたしはなにも出来てないのになんでそんな言われるんだろう、って思いながら。

涙止まらなくなって。

尊があたし抱き締めて。

「お腹すいちゃったよ」

笑いながら言った。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

身体の繋がりしかない関係

詩織
恋愛
会社の飲み会の帰り、たまたま同じ帰りが方向だった3つ年下の後輩。 その後勢いで身体の関係になった。

処理中です...