You Could Be Mine ぱーとに【改訂版】

てらだりょう

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そのじゅうさん

そのじゅうさん

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一番最初に動いたのは。

そこはやっぱり尊。

「みっ!みのりさんっ!!」

もんの凄い勢いであたし抱きかかえて。

「えっ!?産まれるのっ!?えっ!?とりあえず横になるっ!?」

二階上がろうとする尊。

いや、違うって!寝てどうするっ!!

「あっ、客間の方が良いかっ!?」

客間行こうとする。って、違うってば!!

「えっ!?なんですか!?産まれるんですかっ、先生!?」

携帯手にする松本氏。

「きゅっ、救急車をっ!!」

待てっ!呼ぶなっ!!

あたし抱えてうろうろする尊と今までに見た事ない焦った松本氏。

その中で一人。

「ちょっと、みのりちゃん?入院の用意は?」

「あ、暖炉のとこにあるでっかいバッグです…」

「あー、これね、他に持ってくもんあるかな?」

「いや、だいたいそのバッグで足りると…」

落ち着いてバッグ確認する各務先生。

「よし、尊クン」

落ち着いたままの声で尊を振り向く。

「なっなんだよっ!?」

噛みつく勢いの尊。

「俺が運転するから車のキーちょうだい」

「はっ!?」

「君が運転したら事故りそうだもん。行くよお、みんな」

男三人の中で唯一独身である各務先生がなぜか一番落ち着いて。て言うかいつものペース崩さずに。

各務先生の先導で車乗り込む。

なぜか同行する松本氏。

「みのりさん、大丈夫!?はい、ひっ、ひっ、ふう」

アホかあっ!まだ産まれんわっ!

病院ついて。

尊にお姫様抱っこされて両脇に色男従えるあたし。

何者じゃ。

自分で歩けるんですが。

「うっ、産まれそうなんですけどっ!!」

尊が受付ででかい声で言う。恥ずかしいヤツめ。

受付けのお姉さんが、落ち着いてくださいねご主人、なだめられて余計に恥ずかしい。

「あの…破水してるみたいなんですけど」

あたしが言おうとした事を各務先生が口にする。

なんでや。

そこからは慌ただしくお姉さんが動きナースさんと連携し。

「診察と検査しますからご主人は外でお待ち下さい」

診察台にあたし寝かせて大人しく尊は出て行った。

やっぱり破水でそのまま入院となったあたし。

診察室出るとうなだれてる尊。

「みのりさんの…俺以外の男が…いやでも医者だし…でも俺以外の男…」

にっこりする各務先生。

「うん、ちょっと産婦人科のしくみについて話してあげたの」

我が家のタブー、変態によってバラさせる。

そのまま待機室で点滴されるあたし。

病室の椅子に腰掛けるダンナあんど担当あんど変態。

ダンナ以外いらなくないか?なんでいるんじゃ、アンタ達。

規則的な滴見てると眠気がくるな。

そして爆睡。

ダンナ他はその間なにしてたのか知らんが。

どのくらい寝てたのか。

心地良い眠りを引き裂く。

激痛。




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