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しおりを挟むホストなって。
女、てのは商売の相手になった。
始めの頃はやり方わかんねえから客とヤりまくったりして。
顔だけじゃダメなんだよな。顔に釣られて来店してもらえんのはせいぜい三回くれえ。
店ん中じゃ売り上げ上げられるヤツが偉い。
上げらんねえヤツはなに言われても我慢するしかねえ。
それにマジ貧乏。ホント金無かった。
偉そうなヤツが気に入らねえし金稼ぎてえし、絶対てっぺん取ってやる。て思った。
女も適当だし。俺を好きな女とか好きって気持ちが面倒だからヤらねえけど。
だいたいヤった女の名前もいちいち覚えてねえ。
俺には運命の相手なんか用意されてねえんだ。
て。
「てっ」
みのりさんの手が顔にヒット。
しかもグー。なんか俺に対してストレスでもあんのかな。
手退けて布団肩まで掛けて。
お腹がキツいからあお向けじゃないと寝られないらしい。
俺は横向きで背中から抱き締めて寝るのが好きなのに。
ちょっと開いた唇。ホント可愛い。
あ。勃ってきた。
キスだけでがまんしよ。唇近付けたら。
「なにしとんじゃっ」
な、なんだ。寝言か、びっくりした。
なんの夢見てんだろうな、俺の可愛い奥さんは。
俺の大事な運命のひと。
俺はいつ出会っててもみのりさんを好きになったと思ってるけど。
「その日、その時、その瞬間、てベストなタイミングが用意されてんだよ」
そうだとしたらそれは多分。
みのりさんが俺を好きになってくれるタイミングだったんだろな。
やっぱキスだけでも。
「このえろ大魔王めえっ!死ねえっくらえっメガデスじゃっ」
ゲームしすぎだよ。
みのりさん。
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