You Could Be Mine ぱーとに【改訂版】

てらだりょう

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中の中だから俺らみてえなヤンキーは少数派。

そこそこ勉強出来るヤツとかは別世界。

関わり合いなんてもんはねえ。

まったくねえワケじゃねえんだけどな。

広瀬つって、勉強出来るヤツだけど変なのがいて。

「水原ー、タバコくれよ」

て、俺らがたまってる空き部室に来る。んで。

「水原、ナマは止めとけ?病気うつるぞ」

言いながらなぜかゴムくれんだよな。

他にも寄ってくるのがいたんだよな。女で。

真面目系でまあ、顔は可愛い。

けどウザい。俺見つけるとすぐ。

「ケンカしちゃダメだよ?」

なに気取りか知んねえけど言ってくる。

ソイツが放課後呼び出すから行ってやったら。

「あたし…水原くんが好き…」

バカじゃねえのか。なに考えてんだ。

「お前処女だろ。俺とヤりてえならまともにセックス覚えてからにしろ」

て言ったら泣いた。

帰り道、駅で広瀬に会った。

改札んとこでしゃべってて。近くに女子高生が何人かいて。

俺らよりも全然レベル上の学校の制服。ま、俺らとは違う世界だな。

広瀬としゃべってたら。

「あー、キミ、キミ」

その中の一人が俺になんか言った。

「あたしの定期がどこ行ったかと思って探してたらキミの足の下にあるみたいなんやけどね」

足退けたら。

「すいませんね。涼香あ、あったあ!」

定期拾って走ってった。

広瀬に女泣かした話したら。

「女っつうのは脳内恋愛して自己完結するからな。今頃は水原はもう悪の帝王クラスの最低男に変換されてるな」

「女ってウゼ。身体だけで良い」

「俺たまに思うんだけどさ。運命の相手は必ず用意されててさ」

広瀬は時々宗教っぽいこと言う。

「恋愛に限った相手じゃないかも知れない。例えば水原と俺とか」

「気持ち悪い事言うな」

「ま、いずれにしろ自分の運命が変わるくらいの出会いは予定調和であって。例え何回すれちがってもその日、その時、その瞬間、てベストのタイミングが用意されてんだよ」

なんかわかんね。

色んな人と出会っていつか産まれてきてよかった、と思える事があるかも知れない。

向かい側のホームのさっきの女子高生のグループなんとなく眺めながら。

中学ん時の担任の言った事。

思い出した。




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