You Could Be Mine ぱーとに【改訂版】

てらだりょう

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連れてかれたのはゲーセンからそう遠くない雑居ビルの裏で。

行ったら後三人いやがる。

計五人。

隣の学区のヤツらだった。

「お前、自分とこの一年シメてんだってな」

「なんだよ、てめえら。どこ中だよ」

て、さすがに声が上擦る。

どう見ても同じ一年に見えねえし、しかも五対一だし。

ケツまくって逃げるか。

けどそこは自分のプライドが許さねえ。

「お前んとこウチがシメっから、まず一年からやらせてもらうぜ。お前名前なんてんだ」

「水原尊だっ!ざけんじゃねえよっ」

他校のヤツとケンカすんのはそれが初めてだった。

先手必勝でまず両脇の二人、蹴りと顎に一発。

倒れた二人ボコボコにして。

「なめやがって、こらあ!」

三人目からはキツい。

二人ボコボコしたの見てっから残り二人同時に来やがる。

避けても交互に来やがるから俺も喰らっちまう。

腹に喰らうとな。

やっぱキツいんだよな。

腹押さえて倒れそうになったとこに蹴りが来る。

ぶっ倒れたら最後の一人に顔踏まれた。

靴で踏まれるとか初めてで。

ぶちギレた。

「ざけんなっこらあっ!」

どこに体力残ってたのか起き上がると同時に相手の腹に頭突き。

「てめえっ!」

また三人がかりで。

もうキレてっから殴られてもそん時は痛くねえんだよな。

「水原っ!楽しそうだなっ、俺も混ぜろや!」

言いながら突っ込んできたのは二年のタケトて先輩で。

多分、誰かが言いに行ったんだろうけど。

走ってきた勢いのまま相手の一人に蹴りかます。

俺は上の学年からは、面倒くせえヤツって思われてたのにタケト先輩だけは俺の事面白がってたのか。

顔合わすとよくしゃべってた。

二人で相手が気絶するまでボコって。

「んで。この後どうするよ?」

「なにが」

「お前、遊んでもらったんだからお礼しねえとなあ?」

そんで俺ら一年とタケト先輩達とで。

まあ、初めてのカチコミ。

て、なった。




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