You Could Be Mine ぱーとに【改訂版】

てらだりょう

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勉強は小学校の間は出来てた方だったな。

なんつってもばあ様が煩かったからな。

俺はばあ様ん家帰るのが嫌で。

毎日、学校終わって晩メシの時間まで遊んで。

まっすぐ帰らねえ事を毎日説教される。

晩メシ食ったら必ず宿題やらされて。

ちゃんとやったかばあ様が確認する。

だから成績は悪く無かった。

けど三年生あたりの頃にはもう担任が困り果てるくれえになってたな。

四、五年生とかとケンカしてたからな。

そのくらいの子供って明らかに体格とか違う。

まともにやったって敵わねえんだけどやられても何回もケンカした。

俺の子分とかは最後は泣き出すけど。

俺は絶対泣かなかった。

そんな感じだからいっこ学年上がる度に俺は下の学年シメて。

六年なったらもう、俺は学校で一番の悪ガキだった。

相変わらず母さんは月に何度か会いに来た。

俺は親どころか大人自体が嫌いになってったから。

母さんが来ても嬉しいとか思わなくなってって。

だんだん身体が大きくなるに連れて。

母さんと顔合わせんのが鬱陶しくなって。

母さんが来ても部屋から出なくなった。

そうしてるうち、六年の終わり頃。

ばあ様が死んだ。

ちょうど母さんが来てる時で。

部屋の外が騒がしくなって母さんが呼んだ救急車でばあ様が運ばれて行って。

そのままばあ様は帰ってこなかった。

脳梗塞だった。

人が死ぬ、ってその時初めて体験したけどあっけなくて。俺はずっとばあ様と暮らしてたけど。

葬式の時悲しいとかは無くてただ、この世にいねえんだな。

とかしか感じ無かった。

「これから俺の面倒、誰が見んの」

葬式の後母さんに聞いた。

「なに言ってるの、お母さんと一緒に暮らすに決まってるでしょ」

ふうん。

誰もいなくなったから。

だから俺を引き取るんだ。

今になって仕方無く母親やるのか。

俺は別にそんなんいらねえ。

俺は誰もいらねえ。




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