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そのなな
そのなな-5
しおりを挟むソファーでクッション抱っこして。
なんかよくわからんアニメに釘付けの尊。
いや、たっくん。
とりあえずお風呂でも入るか。
ソファーから立ち上がると。
「ママどこいくの?」
気持ち悪。その上目遣い。
「お、お風呂だよ」
「たっくんはあ?」
たっくんは。ど、どうしよう。
「たっくんは一人でお風呂入れるかなあ?」
引き気味で聞いたら。
「たっくん、まだひとりでかみのけあらえないよお」
さ、さよか。仕方無い。
たっくん連れてバスルームに。
服脱ごうとせんのであたしが脱がせた。
普段は尊があたしの服脱がせるのに。
シャワーかけたらきゃっきゃっ言ってはしゃぐ。
それ見てやっぱり引くあたし。
「か、髪洗おうか」
「たっくん、おみみおさえるの。おみずはいるから」
お耳両手で押さえるたっくんの髪洗って。
これは身体も洗ってやらんといけないんかな。
「ママくすぐったいー!」
けらけら笑う。
いつもと真逆。
たっくんにパジャマ着せて髪乾かして。
洗濯、どうしよう。いつも尊がお風呂上がりに洗濯機の予約設定してるけど。
やり方わからんのでパス。
そうだ、米を炊かねば。
朝食べるものが無い。
ジャーの炊飯ボタン押しながら。
どうにか米研げてよかった。
米洗うとか小学校の家庭科以来無いからな。
家庭科の授業って今思うと大事だ、うん。
「ママあ、たっくんねむいよ」
床に転がるたっくん。待てっ!
んなとこで寝られたら。
あたしより30センチもでかい男なんか抱えきらんっ。
「ほら、二階に行くよっ」
「はあい」
ベッドに連れてって。
「ママて、つないで?」
手繋いでやったら大人しく寝た。
「…ママ…だいすき」
寝言言うたっくん。
変態がこうじて変なプレイやっとんのかと思ったけど。
ホントに身体は大人のまま、中身が子供になったらしい。
むうう。
いつまで続くのか。
頭抱えながら。
朝ご飯は卵かけご飯にしよう。
と、思った。
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