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そのなな
そのなな-3
しおりを挟む「あらまあ…一体どうしたのかしらねえ…」
あたしの首に抱き付いて離れない尊。
瞳子さんが首傾げる。
なぜかあたしの事ママと呼び。
自分の事たっくんて言う尊。
いつもならあたしの着替え用意してくれるのに、それどころか自分の着替えもしなかった。
あたしが自分で着替え出してたら。
「ママ。たっくんなにきるの?」
ぶ。不気味過ぎる声に。
ゆっくり振り返ってみたらベッドに座ってにこにこ。
なんか怖いし。会社休んだ方が良いだろうと思って瞳子さんに電話した。
「おなかすいたよ」
尊が言う。
キッチン行ったら椅子にさっさと座る。
「尊…朝ご飯作らんの?」
「たっくんつくれないよう」
あたし見上げる。
し、仕方無い。トーストくらいならトースターに入れるだけやし。
で、どうにか朝ご飯食べた。
「なにがあったのかしらねえ…昨日は普通に仕事してたのに」
「昨日の朝階段落ちたんですけど…朝起きたらこうなってました」
困り果てる嫁姑。
「尊?あなたのお母さんは私なのよ?」
瞳子さんが言っても。
「やだ!ちがうもん、たっくんのママこっち!」
あたしに抱き付く。
違うて言われて瞳子さんがちょっとムッとした。
「と、とにかく。病院行きましょう」
てな、ワケで。
尊連れて病院へ。
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