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そのろく
そのろく-7
しおりを挟む「…みのりさん」
帰宅し仕事部屋のドア開けた尊は。
「おかえり」
無言で部屋入るなり。
「んっ」
あたしの首の後ろ掴んでキス。
自分勝手で優しくない。
なんだ。なに怒ってんだ。
「…俺のいない間に家に男入れてるの?」
なんだ、それ。
「なに言ってるん」
「お隣のおばさんがさっき言ってた」
むう。なんとかさんめ、ちくりやがって。
「違うし。リフォームの営業来ただけやし」
「友達みたいって言ってたよ」
くそ。人ん家掻き回したいのか?
「だれ」
「は、原田くん」
「原田!?」
尊の顔が険しくなる。
「昔の男、家に入れるって…」
「破れた襖見てくれただけやし。建具安くしてくれるってよ」
「なんでみのりさんはそんなに自覚無いのっ!!」
じ、自覚ってなによ。
尊のでかい声にちょっとびびる。
なんでそんな怒るんよ。
だいたい、原田くんは偶然来ただけで。
尊が気にする様なハナシやないし。
「みのりさん?みのりさんは俺のなんだよ?」
ヤバい。
「わかってるの?」
眼がいっちゃってる。
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