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そのご
そのご-6
しおりを挟む莉緒ちゃんの問題も落ち着いて。
しばらくぶりの夫婦二人きり。
「みのりさん、来て」
ソファーで尊にが呼ぶ。いつもの様にあたしを抱き締める。
ウチはあんまテレビとか観ない。
まあ、前からそうやけど。
「テレビとかよりみのりさんとしゃべりたいもん」
て、尊が言うからね。
「龍二くんと莉緒ちゃん、今頃なにしてるかなあ」
なんか初々しい二人思い浮かべる。
「そりゃ、セック…あいたっ」
ほっぺた思いきりつねってやった。
すぐそっちに結び付けるな。
「でも良かったね、龍二くん彼女出来て」
「まあね。みのりさんと俺の愛にはかなわないと思うけどね」
はいはい。
「龍二が普通に女好きで安心したよ」
なんでや。
「昔から適当にはヤってたけど。たまに俺の事好きなんじゃないかと思った事ある」
「ぶっ」
「高校ん時とか俺の側絶対離れないし。ホストやってる時も俺が酔っ払ったらウチまで俺連れて帰って、服脱がして寝かせて。起きたらスーツきちんと掛けてあってさ。嫁か!?みたいな」
龍二くんはホントに尊が大事な先輩やったんやな。
「まあ、俺の事みのりさん以外で一番わかってるのはアイツだけど」
いやいや、あたしにはまだまだアンタはわからん。
あんなヤクザ相手に暴れるとかさ。
「みのりさんの高校生の時ってどんなだったのかな。やっぱ可愛かったんだろな」
ごくごく普通でございますよ。
「その頃に出逢っても、俺絶対みのりさんの事好きになってるよ」
あたしの髪撫でる。
「みのりさんは?」
あたしはどうだろう。
「うーん…どうかなあ。彼氏いたしなあ」
「彼氏?」
尊のあたし抱く手がピクリ。
「彼氏ってなに。みのりさん」
低い声。
昔の事でしょうがっ!!
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