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そのよん
そのよん-8
しおりを挟む「みのりさん、ごめんなさいっ!」
リビングの床で。
頭床にくっつける、尊、ではなく。
龍二くんと莉緒ちゃん。
「いや、ちょっと」
止めてくれんかな、そう言うの。
「ホント、コイツがバカだから」
龍二くんの言葉に泣きそうな顔の莉緒ちゃん。
「いや、もういいからさ。二人とも」
龍二くんが言うには。
ソファーで寝てる尊の寝顔を、綺麗だなあ、と覗き込んだ莉緒ちゃん。
そこに寝返りうった尊の手が当たってひっくり返って。尊がそれを起こそうとしてる場面にあたしが遭遇した、と。
「ごっ、ごめんなさいっ!あたしが悪いんですっ!」
うん。まあ、それはわかったがしかし。
「んで、尊どうしてんの?」
自分で迎えにも来ないで。
「いや、それが…」
龍二くんと莉緒ちゃんが顔見合せる。
なにしとんじゃ、ヤツは。
龍二くんの運転で三人、家帰ったら。
リビングで踞って。
「ひゃくいち…ひゃくに…」
フローリングの板目の線数えとる。
こ、こわ。
アホか。
「…みのりさん」
あたし見て。顔歪ませる。
「はいはい、もうわかったから」
「みのりさんっ…」
抱きついて。
「みのりさん。みのりさん…」
龍二くん達いるのも見えてないな。
「みのりさん…俺一人置いていなくならないでよ…」
「わかった、わかった」
頭撫で撫でしてやった。
「…どこにも行かないで」
「わかったから」
「みのりさん…」
あたしの頭両手で、って。
龍二くん達いるんだってば!
「わっ!」
莉緒ちゃんの声。
尊が思い切りディープなキスして。
あたしを。
ぎゅう、っと。
抱き締めた。
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