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そのよん
そのよん-5
しおりを挟む「ほら、お前挨拶くれえしろっ」
「あっ、あの!石倉莉緒ですっ、はじめまして!」
龍二くんに言われて慌てて言うお嬢さん。
深々頭下げる。
龍二くんも、いつの間に。
いや、別に彼女出来てもおかしくないし。
今までいなかったのが不思議やし。
しかし。キャバクラのお嬢さんとは。
なんかイメージが今一つ。
ん?やだわ、あたくしったら。
小姑みたいな感じやないの。
「ふうん?玄誠会の三代目?へえ、アイツに追いかけ回されてんのか」
「尊さん、知ってるんですか?」
「別に。知らねえよ、あんなバカ」
「はあ。そうですか」
「んで、その女家で預かれって?」
二人の会話をおどおどしながら聞いてる莉緒ちゃん。
「どうする?みのりさん」
「どうするって…困ってる女の子見捨てるワケにもいかんやろ」
尊がため息ついて。
「まあ、龍二には借りがあるしな」
龍二くんがほっとした顔した。
「ありがとうございます!こら、お前もちゃんとお礼言えっ」
無理矢理、莉緒ちゃんの頭押さえる。
「ありがとうございますっ!あたしっ、なんでもしますからっ!」
「まあまあ、龍二くん。離してあげなよ。莉緒ちゃんも頭上げて」
「みのりさん。コイツ、バカだけど大人しくする様に言っときますから。お願いします」
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「ひょっ、兵藤くんが笑ってる…」
莉緒ちゃんが怯えた顔するのがおかしかった。
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いかん。小姑目線。
とりあえずお風呂出てきた莉緒ちゃんにパジャマ貸してあげた。
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「あ…いや、コイツは」
「ごちゃごちゃ言うな。もう寝よ、みのりさん」
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なおったワケでは。
無いのだよ?尊さん?
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