You Could Be Mine 【改訂版】

You Could Be Mine

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たった紙切れ一枚。

そんだけの事だけど。

役所行って婚姻届出した。

婚姻届って。

すげえよな。

こんな紙切れ一枚出すだけで。

俺のみのりさんがホントに俺だけのもんって世界中に認められんだよ。

みのりさん俺の奥さんだよ。

みのりさんと俺、夫婦だよ。

ホントすげえ。

みのりさん抱き締めながらホントは飛び上がりてえくらい嬉しい。

こんなに可愛いみのりさんがこの先ずっと俺だけのもの。

たまんなく嬉しい。

だってみのりさんは俺が初めて好きになったひとで。

だから初恋のひとで。

俺の人生変えてくれたひと。

俺ってば最高に幸せな男じゃねえ？

ガキの頃の俺に言ってやりてえな。

お前はすんげえ幸せになれるんだぜって。

ガキの頃は俺が結婚とかねえと思ってた。

みのりさんに会うまで思ってた。

ずっと昔。母さんがオヤジと別れて。

子供の俺はよく理解出来ねえままばあ様ん家に置いてかれて。

母さんはたまにしか来ねえしばあ様は説教ばっかだし。

学校でしか好きな様に出来ねえから悪さばっかしてたな。

学校から連絡ある度にばあ様に怒られて物置に閉じ込められて。

閉じ込められると夜になるまで出してもらえねえんだ。

真っ暗で。

怖がったって誰も助けてくんねえし。

誰が怖がってやるかよ。

そう思ってて。ひねくれたガキだよな。

俺はオヤジに棄てられて母さんからは置いてかれて。

俺は独りなんだっていつも思ってた。

大人になっても独りなんだろうと思ってた。

愛されるってのがわかんねえし。

愛するとかってもっとわかんなかった。