You Could Be Mine 【改訂版】

You Could Be Mine

-21-

抱き締めたのは。

ちゃんとホントのみのりさんで。

ずっとずっと忘れないでいたみのりさんの。

感触。

俺の腕があなたを抱き締める事なんて。

二度と無いと思ってた。

みのりさんの夢ばっか見て。

一人で眼が覚めて。

悲しくてたまんなかった。

「うん」

俺の腕の中でくぐもった声。

俺はずっとみのりさんの事想ってて。

泣いてばっかで。

俺はみのりさんを悲しませたから。ずっと一生背負ってくつもりでいて。

でも。

会いたくて。

ちょっとだけでもいいからいつか会いたくて。

涙と一緒にため息出る。

ずっと会いたかった。

「みのりさんに会いたかった」

「うん…」

みのりさんの身体起こしたら。

涙で濡れたほっぺた。

ごめんね。

またあなたを泣かせてしまって。

ほっぺたを両手で包んで。

みのりさんの唇にキスした。

柔らかくて可愛い唇。

俺はちゃんとみのりさんの感触覚えてる。

一生忘れるつもりなんか無かったけど。

みのりさん。

あなたがもう一度俺の前にいてくれるなら。

あなたが俺といてくれる事を選んでくれたんなら。

「みのりさんはやっぱ俺んだから」

俺は。

「もう絶対離さないから」

みのりさんを。

「二度と離さないから」

今度こそ。

あなたの傍で。

あなたを愛し続けるから。

久しぶりに会ったみのりさんは。

やっぱ可愛くてたまんない。

もっかい確かめたくて抱き締めた。

ところで。

なんで着物なんだろ。

着物ってエロいよな。

ブラとかしねえしな。

襟元すっと手入れてみたら。

柔らかくて懐かしい触り心地。

「いてっ」

みのりさんに頭。

はたかれた。