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You Could Be Mine
-18-
しおりを挟むウチの店は会社経営で。
他にもクラブとか何件かあって。
そん中の一つだから実のところ今だって会社員っちゃ会社員と言えなくもない。
社長に連絡して時間取ってもらった。
「なんだ、尊。話って」
相変わらず怖えな。
若い頃からこの世界でやってきて何軒も店やって。
それなりにてっぺん取った人だしな。
見てくれは上品なオヤジだけど。キレるとヤクザより怖え事平気でやる。
眼が笑ってねえんだよ。いつも。
「…自分、仕事辞めたいんですけど」
「何言ってんだ。冗談言いに来たのかお前?」
「本気です」
社長が薄笑い止めて俺を見る。
マジ怖えんだよ、その眼。
「お前が辞めたら売上落ちるだろうが」
「わかってます」
「お前誰が拾ってやったか忘れたのか?」
水商売入ってもまだ気に入らなきゃケンカしてたりしてた俺の負けん気、気に入って拾ってくれた人だしな。
「社長には感謝してます。社長に会わなかったら俺今頃どうなってたかわかんねえし」
どうしようもねえクソガキの俺を働かせてくれたしな。
「…理由は何だ」
「親の会社つぎます」
「それだけなら今辞める必要無えだろ。稼げなくなってからやりゃ良い」
ったく。その通りなんだけどさ。
俺はいつ会えても大丈夫な様に。
一日でも早くちゃんと胸張って言える仕事してえんだ。
「…俺好きな女いて」
「女だあ?」
怖え。殴られっかな。
「立派な人だから…もしまた会えた時に俺、そのひとに胸張れる人間でいたいんです」
「……」
社長の怖い眼。殺されっかな。
「…お前が本気で惚れてるなら良い女なんだろうな」
社長の殺気が消えた。
「すぐには無理だぞ」
「はい」
「客は絶対逃がすなよ」
「わかってます」
「まあ…女は。しょうがねえな」
客逃がしたら追い込みかけてやるからな。
社長に言われた。
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