You Could Be Mine 【改訂版】

てらだりょう

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そのじゅうさん

そのじゅうさん-9

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手にぶら下げて持つ。

細い金細工のアルファベット。

蛍光灯の光が反射して、キラキラ光る。

しばらく、それを見ていた。

頭の中で反芻するたくさんの。

言葉。

全部。

あの優しい声で言った言葉が全部。

夢だったのかな。

だったら幸せな夢だったよな。

夢でも幻でも。

あたしにとっては。

あたしの気持ちは。

全部。

ホントウだった。

まだ悲しくて悲しくて。

悲しくてたまんないけど。

いつか。

また誰かに出逢って、誰かを好きになって。

もうあんな風にはなれないかも知れないけど。

でもそうやって。

誰かと。

過ごして。

いつか。

んな事もあったなあ。とか。

思える日が来るのかな。

でもそうしないといけないんだよな。

あたしは、前に進まないと。

いけないんだよな。

もうしばらくは泣くかも知れないけど。

でもいつか。

思い出のひとに。

アルファベットを引き出しにしまった。

それから。

遅れてる原稿に向かった。





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