You Could Be Mine 【改訂版】

てらだりょう

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そのじゅう-たけるにっき

そのじゅう-たける2

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みのりさんが可愛いのは、もちろんいつもだけど。

本人が全く知らない、MAX越えで可愛い時。

それは。

酔っぱらってる時。

あれはダメだ。

門外不出でダメだ。

この世に二つと無い、超可愛いみのりさん、て、生き物になる。

本気で可愛い!!

顔が真っ赤で、瞳がとろんとして。

動きかたも、ぎこちなくなって。

そんで笑顔全開。

声も普段よりトーン上がり目で、喋り方も子供みたいなって。

「たけりゅ?」

とか、言うから!!

俺、それだけで勃つ。

初めて見た時、対応の仕方がわかんなかったくらいだ。

それだけでも可愛いのに、酔っぱらうと、なんか普段閉じてるとこが全開になるのか。

超エロくなる。

可愛いさ+エロ。

限界越えてる。

「めちゃくちゃにして!」

とか言われたら。

するさ!!

みのりさん、普段恥ずかしがるから、そこ刺激すんのが愉しいし。可愛い。

なのに、酔っぱらってる時は全く逆になる。

自分から。

「いやん!そこちがうのおっ」

とか。

「あん!それ、すき!いっぱいしてっ」

とか。

「たけるの、だいすき。もっとして?」

とか。

思い出しただけで、勃つ。

俺、初めて好きになった女がみのりさんで良かった。

マジで。

男として。

あんなの、それこそ他の男に見せられるかっ!!

もし他の男と酒飲んで、あんなんなったら。

考えるだけで恐ろしい。

だから、俺以外の男と酒飲ませたくない。

でも、なんでなのか理由言ったら。

俺相手でも、警戒して酒控えるかも知んないし。

判断に迷うとこだ。

みのりさんの仕事の邪魔は、あんまりしたくない。

ホントに思ってる。

みのりさんにとって、邪魔なんだろうな、って自分て思う時たまにあるけど。

俺がみのりさんから離れたがらねえから。

自分でもおかしいと思う。

こんな風に、傍にいて欲しくて。

ずっと触っていたくて。

体温を感じていたくて。

そんなの、初めてだし。

俺、子供みたい。

子供が甘えるのって、こんな感じなのかな。

みのりさんにしてみれば、普通に一緒にどっか行ったりしたいだろうな。

そう思うけど、俺営業やんないといけねえから、一緒に遊んであげたりとか、あんま出来ない。

別に、客と店外のアポ入れなきゃ時間作る事は出来るけど。

それじゃ、俺、仕事になんねえし。

店外っても、お茶したりメシ食って同伴したりなだけで。

俺、客とは寝ない。

寝たら、客としては終わる。いつでも店外で会えると思われる。

店に来ても、客の方は自分のもん、くらいに勘違いしてるから店に金落とさずに外に誘おうとする。

そんなやり方じゃ客は続かねえ。

だから、俺はそんな三流営業はしない。

みのりさん以外の女に挿れたくも無え。

それだけは自信持って言える。

みのりさんは俺のそう言う仕事の部分、理解してくれてるから。

俺も、みのりさんの仕事、理解しないと。

家で俺が寝てる時に仕事してるのもわかってる。

だから、締め切り前とか、みのりさんが家に来れなくても。

今は我慢出来る様になった。

我慢してるつもり。

俺、こんなに甘えたがりとか。

自分でも知らなかった。

 みのりさんと一緒にいる様になってから、龍二に。

「尊さん、ちょっと雰囲気変わりましたね」

とか言われる。

龍二は高校ん時の後輩だから、俺の事良くわかってる。

俺がキレたら手ぇつけらんなくなるとか。

ムカついたら女相手でも容赦無えとか。

そう言うとこ。みのりさんにはあんま見せたくねえけど。

龍二に言わせると、みのりさんの事話す時、俺凄い楽しそうらしい。

そう言う龍二だって、ニコニコしながら俺の話聞いてる。

アイツ、仕事以外じゃ笑わねえくせに。

母さんとも前より話す様になったな。 

前は年に数えるくらいしか連絡取らなかったのに。

今は、向こうからよく電話かけてくる。

新しい服入荷したから、みのりさんにあげるとか、展示会で使ったアクセ可愛いからあげるとか、フランスでみのりさんに持たせたら似合いそうなバッグみつけたとか。

半分、人形みたい。

昔から親子仲冷めてる、って言うか、あの人忙しすぎて俺に構う暇無い人だったから、あんま甘えたり話したりとかした記憶が無い。

ばあ様ん家に預けられてた時は、月に何度かしか会わなかったし。

俺、ばあ様嫌いだったな。

怖いっつうか、俺を子供として扱わない人だったからな。

いつも、説教ばかりする人だった。

ばあ様が死んでから、母さんと暮らす様になったけど。

元々、親子っぽくなかったし。俺だって中学だし、今更親子やるの面倒な感じだったし。どっちみち母さん、家いなかったし。

甘えるとか、あり得ねえし。

一人で家いるのも何だし。

遊び回ってたら、俺目立つからよくケンカ売られて。

ケンカ、強くなった。

強くなって、気が付いたら立派にヤンキーしてた。

強かったら、逆らうヤツなんていねえし。気に入らねえヤツは潰せばいいし。

ついてこれねえヤツは勝手にすればいいし。

俺の下にいるヤツらは俺といると、ケンカ出来るから一緒にいるだけで。

俺も別にソイツらを護るとか、そんなんなかった。

家裁にも何度も送られた。

少年課のヤツに。

次は年少送ってやる。

とかしょっちゅう言われた。

その度に母さんが頭下げたり、弁護士頼んだりしてたけど。

子供の頃ロクに面倒見てなかったんだから、それくらいしとけよ。

そんな風にしか思わなかった。

俺がホストやり始めた時も、すげえ揉めた。

口、聞かなくなった。

実際、ホストなんて裏返せば汚え仕事でそのくせ実力主義だ。

でも、仕事始めて実力主義なとこが自分にぴったりきてて、絶対てっぺん取ってやろうと思った。

仕事にハマって、家に寄り付かなくなって母さんに会う事もなくなった。

別に、それで良いと思ってた。

戸籍上、親子なだけ。

だけど、みのりさんの事でいっぱい喋る様になった。

みのりさんといると、俺、優しい人な感じになれるから。

母さんとも、普通に話せる様になった。

みのりさんと出逢ってから。

龍二が言う様に、俺は少し変わったかも知れない。
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