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そのじゅう
そのじゅう-3
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「…みのりさん…可愛い…」
尊があたしを見て、囁く。
あたしの瞳は潤んでいて、尊がぼやけて見える。
「みのりさんの気持ち良いトコ…俺に教えて…?」
「や…だぁ…」
尊があたしに意地悪する。
「嫌なの?言いたくないの?」
「はぅん…」
尊の手はあたしを惑わす。
「言えないの?」
「…あ…ん」
あたしの身体中にキスを落としながら。
「じゃあ…止めちゃう?止めていいの?」
「や…ん…だっ…て」
「だって…なに?」
「はず…か…しい…もん…」
尊が笑う。
「恥ずかしいの?でも…」
尊の指があたしに。
「あぅん…あんっ…」
「こんなにしちゃって…なんで?」
尊があたしを苛める。
「恥ずかしくて濡らすなんてオカシイね」
あたしの羞恥を刺激する。
「もっと恥ずかしくなったらどうなるのかな?」
「やんっ…やめ…」
「ここ、良いんでしょ?好きだよね、みのりさん」
「あっ…んっ…やだん…」
尊の妖しい、指。
「嫌なら止めちゃおうか」
もう少し。
「………」
「言えない?」
あと。
「止めちゃおうかな」
ちょっとなのに。
「やん…」
「なにが?ちゃんと言って?」
尊の意地悪!
「やっ…止めちゃ…いや」
尊がまた笑う。
「ホント…可愛い…」
「ああんっ!やんっ…」
尊があたしを。
「あんっ!っ…たけるっ…イッちゃうっ!あっ!」
てっぺんに。
とばす。
ぼんやりする、頭。
「欲しいなら、言って…?」
尊の囁きだけが。
「俺が欲しい、って…ちゃんと言って」
あたしを支配する。
「た…」
枕元で音楽。
あたしの。
wild world。
「後で」
取ろうとするあたしの手を止める。
音楽は止まって。
「みのりさん…」
耳元で尊が囁く。
一度止まった音楽がまた。
誰やろ。
急ぎかな。
尊の腕から逃れて携帯を取った。
「もう…みのりさん」
尊が舌打ちする。
ディスプレイを見ると、発信者は、おかん。
「後でいいじゃん」
囁きながら耳元にキスする、尊。
珍しいな。おかんが電話なんて。
家でなんかあったのか?
尊を手で制して、通話ボタンを押す。
『もしもしっ、みのりっ!?』
おお。なんか焦っとる。
「なにー?」
『ちょっとアンタ、すぐ帰ってきて!』
な、なにごとだ!?
尊を押し退けて、上半身を起こす。
「なにっ、なんかあったんっ!?」
『てっちゃんが』
なにっ!?
「どしたっ!?」
『ごはん吐いて下痢してっ』
「そっそんでっ!?」
『元気がないんーっ!』
なにいーーーっ!?
あたしのてっちゃんがっ!?
「わかったっ!すぐ帰るっ!!」
ベッドから飛び出す、あたし。
「ごめんっ、尊!帰る!」
「なんかあったの?」
「てっちゃんが様子変なんっ」
床に散らばった下着を探す。
探す手を尊が引っ張る。
いきなり、唇を塞ぐ。
なにすんだっ!
あたし、急いでんだよっ!!
「みのりさん…」
唇を離して尊が言う。
「続き、しようよ」
なに言っとんじゃ。
コイツは。
「てっちゃんが病気かも知れんの!」
「もう少しだけ」
あたしを抱き締める。
もう!
帰るんだってば!!
「たけるっ!」
再びベッドに押し倒される、あたし。
「そんなにあわてなくてもいいでしょ。お母さんもいるんだし。一回だけしよ?」
なっ!
「なに言ってんのっ!!」
てっちゃんが病気なんだぞっ!?
「ね。みのりさん…」
首筋にキスする尊。
「帰るっ!離してっ」
尊から逃れてベッドを出る。
「みのりさんっ!」
尊が手を引っ張る。
「なにっ!」
「一回だけして。それから帰ればいいでしょ?」
…………………は?
尊の手を振りほどく。
「帰るっ!!」
背中を向けて、服を着る。
「みのりさん。みのりさんは…」
なによ。
「俺より…こてつが好き?」
な。
「なんでよ。そんなん比べるもんやないなろ」
アホか、オマエは。
「てっちゃん、まだ子供なんよ!?家の子なんやから心配すんの当たり前やろ!」
「俺とするより大事なの?」
お。オマエは。
「尊はっ!あたしとする事しか頭に無いんっ!?」
「そっ、そんなワケ無いでしょっ!!」
あたしは。オマエの。
「あたしはアンタの性欲処理の道具やないんやからっ!!」
「なんて事言うの!みのりさんっ!!」
その後。睨み合う二人。
ムカつく。
ムカつく!
ムカつくっ!!
なによ!あたしがてっちゃん大事なん、当たり前やん!!
えっちするより大事さっ!!
それを、てめえは!
「た…たけるの…」
「みのりさん?」
握った手が震える。
「尊のバカっ!!もうアンタなんか知らないっ!!」
「みのりさんっ!!」
あたしの背中に尊の声。
振り返る事無く。
オノレは!!
セックスマシーンかあああっ!!
尊があたしを見て、囁く。
あたしの瞳は潤んでいて、尊がぼやけて見える。
「みのりさんの気持ち良いトコ…俺に教えて…?」
「や…だぁ…」
尊があたしに意地悪する。
「嫌なの?言いたくないの?」
「はぅん…」
尊の手はあたしを惑わす。
「言えないの?」
「…あ…ん」
あたしの身体中にキスを落としながら。
「じゃあ…止めちゃう?止めていいの?」
「や…ん…だっ…て」
「だって…なに?」
「はず…か…しい…もん…」
尊が笑う。
「恥ずかしいの?でも…」
尊の指があたしに。
「あぅん…あんっ…」
「こんなにしちゃって…なんで?」
尊があたしを苛める。
「恥ずかしくて濡らすなんてオカシイね」
あたしの羞恥を刺激する。
「もっと恥ずかしくなったらどうなるのかな?」
「やんっ…やめ…」
「ここ、良いんでしょ?好きだよね、みのりさん」
「あっ…んっ…やだん…」
尊の妖しい、指。
「嫌なら止めちゃおうか」
もう少し。
「………」
「言えない?」
あと。
「止めちゃおうかな」
ちょっとなのに。
「やん…」
「なにが?ちゃんと言って?」
尊の意地悪!
「やっ…止めちゃ…いや」
尊がまた笑う。
「ホント…可愛い…」
「ああんっ!やんっ…」
尊があたしを。
「あんっ!っ…たけるっ…イッちゃうっ!あっ!」
てっぺんに。
とばす。
ぼんやりする、頭。
「欲しいなら、言って…?」
尊の囁きだけが。
「俺が欲しい、って…ちゃんと言って」
あたしを支配する。
「た…」
枕元で音楽。
あたしの。
wild world。
「後で」
取ろうとするあたしの手を止める。
音楽は止まって。
「みのりさん…」
耳元で尊が囁く。
一度止まった音楽がまた。
誰やろ。
急ぎかな。
尊の腕から逃れて携帯を取った。
「もう…みのりさん」
尊が舌打ちする。
ディスプレイを見ると、発信者は、おかん。
「後でいいじゃん」
囁きながら耳元にキスする、尊。
珍しいな。おかんが電話なんて。
家でなんかあったのか?
尊を手で制して、通話ボタンを押す。
『もしもしっ、みのりっ!?』
おお。なんか焦っとる。
「なにー?」
『ちょっとアンタ、すぐ帰ってきて!』
な、なにごとだ!?
尊を押し退けて、上半身を起こす。
「なにっ、なんかあったんっ!?」
『てっちゃんが』
なにっ!?
「どしたっ!?」
『ごはん吐いて下痢してっ』
「そっそんでっ!?」
『元気がないんーっ!』
なにいーーーっ!?
あたしのてっちゃんがっ!?
「わかったっ!すぐ帰るっ!!」
ベッドから飛び出す、あたし。
「ごめんっ、尊!帰る!」
「なんかあったの?」
「てっちゃんが様子変なんっ」
床に散らばった下着を探す。
探す手を尊が引っ張る。
いきなり、唇を塞ぐ。
なにすんだっ!
あたし、急いでんだよっ!!
「みのりさん…」
唇を離して尊が言う。
「続き、しようよ」
なに言っとんじゃ。
コイツは。
「てっちゃんが病気かも知れんの!」
「もう少しだけ」
あたしを抱き締める。
もう!
帰るんだってば!!
「たけるっ!」
再びベッドに押し倒される、あたし。
「そんなにあわてなくてもいいでしょ。お母さんもいるんだし。一回だけしよ?」
なっ!
「なに言ってんのっ!!」
てっちゃんが病気なんだぞっ!?
「ね。みのりさん…」
首筋にキスする尊。
「帰るっ!離してっ」
尊から逃れてベッドを出る。
「みのりさんっ!」
尊が手を引っ張る。
「なにっ!」
「一回だけして。それから帰ればいいでしょ?」
…………………は?
尊の手を振りほどく。
「帰るっ!!」
背中を向けて、服を着る。
「みのりさん。みのりさんは…」
なによ。
「俺より…こてつが好き?」
な。
「なんでよ。そんなん比べるもんやないなろ」
アホか、オマエは。
「てっちゃん、まだ子供なんよ!?家の子なんやから心配すんの当たり前やろ!」
「俺とするより大事なの?」
お。オマエは。
「尊はっ!あたしとする事しか頭に無いんっ!?」
「そっ、そんなワケ無いでしょっ!!」
あたしは。オマエの。
「あたしはアンタの性欲処理の道具やないんやからっ!!」
「なんて事言うの!みのりさんっ!!」
その後。睨み合う二人。
ムカつく。
ムカつく!
ムカつくっ!!
なによ!あたしがてっちゃん大事なん、当たり前やん!!
えっちするより大事さっ!!
それを、てめえは!
「た…たけるの…」
「みのりさん?」
握った手が震える。
「尊のバカっ!!もうアンタなんか知らないっ!!」
「みのりさんっ!!」
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振り返る事無く。
オノレは!!
セックスマシーンかあああっ!!
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