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高校生 変化 2

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私の両親は 車の事故で 私が6才の時に亡くなった。

今の父の 妹が 私の実母にあたる。

それから 同じ年の拓也君も今の両親も 本当の家族のように育ててくれて。
私は 今の家族も本当に大好きだった。

だから 家族みんなの為になる事がしたいし 

おぼろげに覚えている実の両親の仲睦まじい姿。

お見合い結婚だったそうで ずっと憧れている。



霞みの向こうの手の届かない所。



でもいつかはきっと 両親みたいな結婚がしたかった。



 ーー頭の隅に
    あの何かを探す澄んだ目が浮かんでいたけれど。



だからこそ 彼 吉川凰雅(きっかわ おうが)さんとは係わりたくなくて。

私 一ノ瀬結(いちのせ ゆい)は別世界の吉川さんを避けた。


暫くは 上手く避けれていた。

そのせいで油断したのかもしれない。

いつも一緒にいる私の親友 玉井 里美(たまい さとみ)が病欠した日。

そんなに友達の多い方ではない私は 一人でお昼御飯を中庭で食べようとしていた。

一緒にお弁当を食べる友達位は何人かはいるけれど なんだか今日は解放感に浸りたい気分。
そんな呑気な事を言っているから。

凰雅さんの事をすっかり忘れていた私は 鼻歌を口ずさまんばかりのご機嫌で

お弁当の蓋を開けようとしていた。  

その時。

「おまえ 名前は?」

....たぶん 空耳。

....違う所でお弁当を食べよう。

ぶつぶつ言いながら お弁当を抱えて移動にしようとしたけれど。

後ろから ガシッ っと肩を捕まれ

「二度も同じ手には乗らねえから。」

と こちらを睨む双眼と目が合い 

凰雅さんは その後 ニヤリと笑った。

色っぽく。




ーーーー今日の見合いの席でのように。

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