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番外編20 季節ものSS

年度末のお二人 二 交尾されてる Side多紀(※)

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「あー、絡みついてる……はー……」

 和臣さんが好きな体位。
 バックで、背中に覆いかぶさってきて、俺の背中と和臣さんの胸がこすれる。お互いにすっかり汗ばんでいる。
 臀部を鷲掴みにして広げながら奥までおさめられて、俺は震えつつ枕に顔を埋めて声を押し殺す。午前一時だし。

「っ、う、……和臣さん、今日、おっきい……」
「疲れてるせいかな。まだ入るよ」

 疲れているせいで余計巨大化しているらしきそれの分厚い先っぽで小刻みにとんとんされると、おなかの奥が切なくて声が我慢できない。両足が震えて、足の指も開いて、泣きそう。

「も、もう、そこ……やばいって……」

 雄にこじ開けられている。物理的にも精神的にも支配されている感覚に、簡単に屈している。入っちゃいけないところ。
 そこに入れられると、俺は……。

「全部入れる? どうする?」

 和臣さんは俺の耳のふちをかじっている。息が熱い。

「あ……訊かないで……耳、かじらないで、くすぐったい……うう、んん」
「頭回らないから、ちゃんと答えてくれないとわかんない。どうする? ちんぽ全部入れたほうがいい? 入れてあげようか?」

 意地悪。耳かじかじ。鼻息が耳の穴をくすぐって熱くてたまらない。俺が熱いのか、和臣さんが熱いのかわからない。
 これ以上入ったらやばい。これ以上は……。その分厚い亀頭を、ずぶりとはめられると、イくのが止まらなくなるから……。
 和臣さんは腰を引いて、浅いところをにゅくにゅく出入りしている。そこも好きで、好きなところをこすられてる。久しぶりで気持ちいい。

「あっ、は、あ、ん、う、あ……」
「疲れすぎててぎんぎん……」
「ん、固い、おっきい」
「ごめん、イきそう、眠い……」

 そうだ、和臣さん、忙しくて睡眠時間足りてない。いつもみたいに何回もするのは無理で、射精したらそのまま寝るんじゃないかな。
 腰の動きが早まってる。荒くなってる。声も切羽詰まっている。

「あ、多紀くん、あー、気持ちい……あっ、あ」
「か、かずおみさん」
「ごめん、限界近い。多紀くんイった?」
「ま、まだ、あっあっ」
「俺、イきそう……このままイっていいの? 多紀くんイける?」
「待って、あ、ま、待って」

 俺は慌てて後ろに手を伸ばして、和臣さんの太ももを引き寄せる。力が足りなくて引き寄せられてくれない。
 もっと奥……。腰を突き上げてこすりつけようとするのに、タイミングが合わなくて浅いまま。じれったい。

「はー、多紀くん。どうするの? 俺のちんぽ、限界なんだけど。イきたい?」

 意地悪。動きを止め、和臣さんはペニスを引き抜いた。

「入れてください……」
「どこに?」

 俺は臀部を両手で掴んで、ひくひくしている尻穴を突き出す。和臣さんは先っぽを少しだけ出し入れしている。

「奥まで……全部入れて……」
「いいよ」

 ことさらゆっくりと、しかし止まらずに、和臣さんは俺のいちばん奥まで入ってきた。奥のほうでずぷ、と貫かれるといつもより深くて生理的な涙が出てくる。

「う、あ、は……」
「全部入れてあげたよ。ほら、どう?」
「気持ちい……」

 和臣さんは動かずに止まっている。深い。俺は貫かれて絶頂してよだれを垂らしている。

「ぁっ、も、あ、あぁっ!」

 がたがた震えながら射精。声にならない。精液が飛んで、なのに容赦なく突かれて潮吹き。

「ちゃんとイった?」
「イ、イっ、は、い、イってる、イく、イ……っ!」
「多紀くん、お尻こすりつけてきてえっちぃよ……。上向いて膝持って。種付けする」

 和臣さんにひっくり返されて俺は仰向けで膝を抱えて待つ。和臣さんは切っ先で抉るようにしながら俺の上に座る。
 上から潰されるみたい。すり潰されるみたいにかき混ぜられる。
 潮吹きが止まらない。声も我慢できない。頭が真っ白で感じ過ぎている結合部の交尾の音と肌がふっかる音だけ。

「イくっ、あ、あー……!」
「イきそ……あー、イく……」

 俺は和臣さんの首に腕を回して縋りついて引き寄せ、唇を貪った。上も下も何もかも全部欲しい。

「ん……」
「和臣さん、好き……」

 和臣さんはめちゃくちゃ嬉しそうにほほえみながら、何も言わずに、背中に腕を回して抱きしめてくる。
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