193 / 366
番外編7 カンヅメ小旅行
五*(※)
しおりを挟む
空の色が変わってることに気づいたのは、和臣さんが一回目の射精をした直後。
「多紀くん、イく。あ、出る、出る……!」
俺はいちばん奥に穿たれて、和臣さんは堪えきれず声をあげて、ぎゅうぎゅう押し付けながら、ゴム内射精。
和臣さんは俺を抱きしめてふうふう息を吐いて、やがて身を起こして俺のそこからペニスを引き抜いて、ティッシュを当てながら、ゴムを外してくくってポイ。
「時間ないねー」
「ん……」
枕元のティッシュを取ろうとしてるのをぼんやりながめながら、俺は全力疾走直後みたいな荒い息を整えつつ、和臣さんの、精液に濡れてやわらかくなった肉棒に、手を伸ばした。
「あっ、多紀くん、まだだーめ」
断られたけど無視して、手で包み込むように上下する。
俺がこれをされると潮吹きしちゃうんだけど、和臣さんはどうなんだろ。
和臣さんは諦めたらしく、しばらく俺の手に任せたあと、俺の顔に跨ってきた。
ゴムのにおい。
「しゃぶって」
「はい……」
青臭い柔らかなそれを咥えて、舌を這わせながら、掃除するみたいにしゃぶる。尿道に残っていた苦い精液が少し出てきて、味わうように。
和臣さんはにこにこしながら、高い位置から俺を見下ろして、指先で梳くように髪を撫でてくる。
「いい子だけど。そんなエッチなことして、素直に俺の言うこと聞いてたらどうされるのかわかってるよね。手加減できなくなるね」
俺は口を離して言った。
「手加減なんて、いつもしてないじゃないですか」
「……抱き潰そうか」
離したそれが俺の唇を抉ってくる。固くなってる。
いま出したばかりなのに。
声は本気。今日の優しさもどっか行ったし、いつもの意地悪な雰囲気でもない。淡々とした、素の声。
初めて聞くような声だ。心の中のつぶやきがそのまま出てるみたいな。
理性が完全に飛んでる。
「決ーめた。観光もできないし、寝かさない。いいね。多紀くんがいけない。多紀くんのせい。俺のこと平気で煽ったね」
腰を使って喉奥をやられはじめたころには、すっかり棍棒化した絶倫のそれ。
「んっ、む、っ、ん」
「多紀くんの自業自得だね」
和臣さんは苦しみから逃れようとする俺の頭を両手でつかんで、にやりと笑いながら、見下ろしてくる。
ぞくりとするような、いつもと違う瞳。
捕食者。
だけど、和臣さんに躾けられた俺は、とっくのむかしに屈服してる。この支配に従わざるをえない。
ペニスが口から出ていく。
屈んでくる和臣さんの背を引き寄せ、垂れてくる唾液を舌で迎える。長い腕に絡み取られて、上からも下からも、ふたたび体内に入ってくるのを感じる。
また奥まで欲しい。蹂躙して、気持ちいい箇所を抉ってこすって突いて、夜通しつながって、嫌だと叫んでもやめないで。
「和臣さん、だめ……」
「可愛いね、多紀くん。だめなこと、なにもかもしようね……」
「や……」
言葉とは裏腹に、俺は甘えるみたいな声で、縋りついておねだり。
抱き潰すという宣言に、激しい快楽の一夜を期待しながら。
<次の話に続く>
「多紀くん、イく。あ、出る、出る……!」
俺はいちばん奥に穿たれて、和臣さんは堪えきれず声をあげて、ぎゅうぎゅう押し付けながら、ゴム内射精。
和臣さんは俺を抱きしめてふうふう息を吐いて、やがて身を起こして俺のそこからペニスを引き抜いて、ティッシュを当てながら、ゴムを外してくくってポイ。
「時間ないねー」
「ん……」
枕元のティッシュを取ろうとしてるのをぼんやりながめながら、俺は全力疾走直後みたいな荒い息を整えつつ、和臣さんの、精液に濡れてやわらかくなった肉棒に、手を伸ばした。
「あっ、多紀くん、まだだーめ」
断られたけど無視して、手で包み込むように上下する。
俺がこれをされると潮吹きしちゃうんだけど、和臣さんはどうなんだろ。
和臣さんは諦めたらしく、しばらく俺の手に任せたあと、俺の顔に跨ってきた。
ゴムのにおい。
「しゃぶって」
「はい……」
青臭い柔らかなそれを咥えて、舌を這わせながら、掃除するみたいにしゃぶる。尿道に残っていた苦い精液が少し出てきて、味わうように。
和臣さんはにこにこしながら、高い位置から俺を見下ろして、指先で梳くように髪を撫でてくる。
「いい子だけど。そんなエッチなことして、素直に俺の言うこと聞いてたらどうされるのかわかってるよね。手加減できなくなるね」
俺は口を離して言った。
「手加減なんて、いつもしてないじゃないですか」
「……抱き潰そうか」
離したそれが俺の唇を抉ってくる。固くなってる。
いま出したばかりなのに。
声は本気。今日の優しさもどっか行ったし、いつもの意地悪な雰囲気でもない。淡々とした、素の声。
初めて聞くような声だ。心の中のつぶやきがそのまま出てるみたいな。
理性が完全に飛んでる。
「決ーめた。観光もできないし、寝かさない。いいね。多紀くんがいけない。多紀くんのせい。俺のこと平気で煽ったね」
腰を使って喉奥をやられはじめたころには、すっかり棍棒化した絶倫のそれ。
「んっ、む、っ、ん」
「多紀くんの自業自得だね」
和臣さんは苦しみから逃れようとする俺の頭を両手でつかんで、にやりと笑いながら、見下ろしてくる。
ぞくりとするような、いつもと違う瞳。
捕食者。
だけど、和臣さんに躾けられた俺は、とっくのむかしに屈服してる。この支配に従わざるをえない。
ペニスが口から出ていく。
屈んでくる和臣さんの背を引き寄せ、垂れてくる唾液を舌で迎える。長い腕に絡み取られて、上からも下からも、ふたたび体内に入ってくるのを感じる。
また奥まで欲しい。蹂躙して、気持ちいい箇所を抉ってこすって突いて、夜通しつながって、嫌だと叫んでもやめないで。
「和臣さん、だめ……」
「可愛いね、多紀くん。だめなこと、なにもかもしようね……」
「や……」
言葉とは裏腹に、俺は甘えるみたいな声で、縋りついておねだり。
抱き潰すという宣言に、激しい快楽の一夜を期待しながら。
<次の話に続く>
100
お気に入りに追加
2,041
あなたにおすすめの小説
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)


久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。


イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる