はじめての契約つがい

みつきみつか

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5 巣作りと発情期

三 寝室の壁

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 そうこうしているうちにマンションにたどり着いて、部屋に入る。
 工事が入ったあとにきれいに清掃してもらったらしく、ぴかぴかだった。

「そういえば、どこのリフォーム工事だったんです?」

 マンションは築浅のきれいなタワーマンション。最上階。リフォームの必要性はないように見える。
 脱衣所でスーツケースを開けて、洗濯物を洗濯機に放り込み、文弥さんも俺も着替えながら、半裸になってキス。
 文弥さんは途中で答えた。

「寝室だよ。僕の寝室と尚くんの部屋の壁」
「え?」

 ふたりとも下着も脱いで全裸になり、文弥さんは俺のペニスをしゃがんで舐めてる。

「んぅ、あ、文弥さん……」
「尚くんの可愛い……」
「今朝したのに……あ……あ、あぁ……」

 俺は文弥さんの両肩に手を置き、食べられる快感に身を任せてしまう。前屈みになって文弥さんの髪に鼻を埋めると、体が熱を持った。

「文弥さん……」
「一日の回数に上限はないんだよ」
「気持ちい……」
「僕も、大きくなってきた」

 文弥さんはしゃがんで俺のペニスを舐めながら、自分のを手で上下している。片手に持つ棍棒の先から先走りが垂れて床を濡らしていた。あまりに煽情的で、くらくらする。
 立っていられなくなって、俺は文弥さんの額に口付けながらおねだり。

「文弥さん、ベッドで……」
「僕もベッドでしたいな……」
「……したいです」
「あ、尚くん。垂れてる……今朝尚くんのなかで出した僕の精液かな」

 恥ずかしくなって熱くて、文弥さんの意地悪に困っていると、文弥さんは俺を横抱きにして寝室に連れていった。
 壁がなくなってる。すごく広いワンフロアになってる。
 俺は唖然。

「えー!?」

 十五畳の主寝室と、十畳の洋室。つなげたら二十五畳。広い部屋にベッドが二台。くっつけて横並びになっていた。
 文弥さんはピースサインでにっこり。

「ダブルキングサイズ」
「広すぎます……」
「どんな体位でも余裕で出来そうだね」

 文弥さんに引っ張られて、俺は文弥さんのほうのベッドに転がった。いいにおい。

「あ、文弥さんのにおい……」

 別荘の洋室は、文弥さんのむかしのにおいだった。いまのにおいとはまた少し異なる。
 文弥さんは俺の股の間に手を入れ、形のいい長い指で刺激してくる。文弥さんの指を濡らしてしまう。

「尚くんとろとろ。僕の舐めて」
「はい……」

 ベッドの上に座る文弥さんに跨がって、巨根に手を添えて口を開けたときだ。
 文弥さんのスマホが鳴った。
 文弥さんは、嫌そうにスマホに出た。俺は舐めずに停止。

「はーい。…………………………え゛!? 今から?」

 あ、仕事みたいだ。
 文弥さんは電話を切った。

「……ごめん。急ぎみたい。出てくるね」
「わかりました」
「………………尚くん、ちょっとだけ。ちょっとだけ舐めて。先っぽの先走りだけ」

 俺が指示通り文弥さんの先走りを舌で舐めとると、文弥さんはすごく辛そうに顔をしかめ、「仕事行ってくる……」と言った。

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