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2 就職活動と確認事項
四 ソファの上(※)
しおりを挟むソファの上で四つん這いになっている俺のなかに、文弥さんがゆっくりと入ってくる。
「文弥さん……っ」
「う……」
入ってる……。また。
昨夜も、今朝も、あんなにセックスをして、やりすぎてもうむりって思っていたのに、こうして挿入されると、今夜もするんだって期待してる。
俺、へんになってるのかも。
「尚くん、うぅ、とけそう……」
「文弥さん……俺も、とけちゃう」
相性が良すぎるんだと思う。においも良くて、入ってくると気持ちよくて、なんだかすごいんだ。
ソファにしがみついて、文弥さんがぶつけてくる衝撃に耐える。肉同士のぶつかり合う音が激しくてうるさい。その隙間を縫うように、文弥さんの声が背中に降ってくる。
「今朝、頭出ししたけど。毎晩セックスしてもいい? 尚くん」
「あっ、あっ、はいっ、あっあっ」
「OKってことだよね?」
「はいっ、んん、あっあうっ」
「覚書、作ってもいいかな?」
「えっ、ああっ、奥、奥がっ、あっ」
「奥のとこ、亀頭が出入りするの、きもちい……」
文弥さんが気持ちよさそうに俺の腰を両手で掴み、ことさら奥を抉った。執拗にねじこんでくる。
「あぁーっ! あぁっ、文弥さんっ、ふみ、あっ」
「ここ、尚くんの……はぁ……。尚くんの腰、細すぎて手が回りそう。こんな細くて、これから耐えられるかな……」
「ぅっ、あっ、あんっ」
「もちろん、尚くんができない時期はしないよ。それはわかっているから大丈夫。安静にしてもらわなきゃだし」
「はひっ、あっ、あうぅ」
ピストンが早くて何も考えられない……。抉られて、突き立てられて、あんな凶器が出入りしているなんて。
「文弥、さん」
呼ぶと、文弥さんが背中に覆いかぶさってくる。ソファを掴もうとする片手の上から、文弥さんの手が、俺の指と指の間を掴むみたいに重なった。
「尚くん、毎晩するよ」
文弥さんの息が耳にかかってくる。ふだんならくすぐったいだけなのに。
「みみ、あっあっ」
文弥さんの唇が耳のふちを噛む。鼻息がかかってふぅふぅとうるさくて、くすぐったくて、痛くて、その荒っぽい興奮した息になるほど俺を貫いていることに気づいて、背筋がぞくぞくしてくる。無理やりあげさせられてる尻のほうにまで、電流が走る。
「なか締まる……尚くん、僕の先っぽ食んでる。きゅうきゅう締まってるよ。そんなふうにされたらここでイっちゃうよ」
「み、耳のなか、で、しゃべ、ないでぇ」
「覚書にしてもいい?」
「いいっ、いいですっ、あ、イく……」
「ソファ汚してもいいよ」
俺は、射精しないように自分のペニスの根元を掴んだ。先走りが垂れていてすでにソファには水滴がついてるけれど、これ以上汚さないように。
射精しないように耐えているのを知って、文弥さんがくすくす笑いながら突いてくる。
「可愛い尚くん。就活はゆーっくりでいいからね」
「あっ、あっ」
「はぁ、イきそう。イっていい?」
「んっ、んっ」
「尚くん」
「あっ、イ、イって、ください」
俺も、もう限界。射精感は落ち着いたけど、腹の中がへん。熱くて膨らんできて、なかを蹂躙している文弥さんの分厚い先端が当たっているそこが、とにかく熱い。
「ここに当てながら出そうか」
「あっ、おねがい、しま、す」
「尚くん、気持ちよさそう」
「気持ちい、そこっ、そこ、好き、あ、あ、あ、熱い、文弥さん、そこ、熱くて、好きっ……」
「僕も尚くんのここ大好き、ハメるよ尚くん」
文弥さんが根元まで入れた。瞬間、視界が白くスパークする。ばち、と音がして、意識が飛んだ。
せっかく俺は自分は出さないようにと握っていたのに指がゆるんで、ソファにべったり。
「あ……」
文弥さんが耳元で切なく喘ぐ。なかで文弥さんが射精しているのを感じながら、そういえばセックスって避妊しなくていいんだっけ。
しなかったらどうなるんだっけ、と、俺はぼんやり考えていた。
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