溺愛社長とおいしい夜食屋

みつきみつか

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二年目の春の話

五 脱衣所(※)

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 ルイスの自宅マンションに二人で戻った。
 二人でシャワーを浴びたあと、身体を拭いて、下着姿で歯を磨いたり、髭を剃ったり、洗濯をしたりする。レンの髪を、ルイスは甲斐甲斐しく乾かしている。
 長くはないのですぐに乾いてしまうのが残念だ。ずっと触れていたい。同じシャンプーの香りがする。だがレンのにおいも含んでいる。
 手触りや指通りを味わいながらルイスは言った。

「しっとりしてます」
「それは、こちらのシャンプーが、高級品だからではないでしょうか……」

 いかにも高級そうな入れ物に入っており、普段自分が使っているものとはまったく異なる。コストパフォーマンス重視のレンは、量販店以外でシャンプーを購入したことがない。

「ふふ。同じにおい」

 ルイスはレンの髪を乾かし終えたあと、たしかめるように、レンの背中に口づける。シャワーを浴びたばかりなので肌が柔らかい。

「ん、ルイスさん、くすぐったいです」

 と言いながらレンは笑う。逃げようとする。
 寝間着代わりのTシャツと半パンを着ようとするレンをルイスは後ろから抱きしめて阻止し、背中に口づけて舐めたり吸ったりしているうちに、レンの肌に点々と赤い痕がついた。キスマークだ。

「ごめん、レン。痕になってしまってます」

 レンが床に座り込んで黙ったままなので、ルイスは膝立ちでレンの顔を覗き込む。
 レンは片手で顔を覆っている。笑いをこらえている。真っ赤になっている。

「や、その、くすぐったくて」

 レンの屈託のない笑顔を見て、ルイスはぞくりとした。
 レンは湯上りで血色がよく、火照っている。潤んだ瞳でルイスを見上げる。頬を上気させたレンがあまりにも色っぽい。

「君は感じやすいですね」

 ルイスは、座り込んだレンに向かい合って、その太ももを指先で撫でる。性的な予感に、レンはさらに赤くなる。
 ひどく困ったような表情をするくせに、ルイスの指にされるがままだ。
 ルイスはレンの下着を見つめながら、レンの鎖骨や胸を撫でる。
 レンのおとがいを持ち上げて微笑む。

「レン、そろそろ服を着ますか。冷えるでしょう」
「え、あの」

 レンの足元にはTシャツと半パンが丸まっている。

「どうしたい?」

 ルイスは意地悪だ。レンはこれ以上我慢できない。

「……脱がせてほしいです」
「何を?」
「下着を……」
「着ないの?」
「着ませんから、お願いします」

 ルイスはレンに口づけて、ぬるりと舌を滑り込ませる。レンの舌をとらえながら、座り込んだレンの下着を脱がせた。角度のついたそれの先端が濡れている。

「レン、自分で触ってるところ見せて」

 レンは大人しく、自分の右手で自身を握る。小さく上下する。先端から漏れるようにカウパー液が垂れる。

「ルイスさん」
「どうしたの」
「明かり、消してください、恥ずかしいです……」

 小さく呟いて眉を下げるレンの顔に、ルイスは手を添える。それから、レンの両目を覆った。レンは目を閉じる。

「こうすればいいんですね」

 まったく解決になっていないが、レンは諦めた。消してくれるつもりはなさそうだ。
 レンの額にルイスの唇が触れる。ルイスはレンのあちこちをそろそろと触る。触れたり触れなかったり。指先がレンの胸の突起をやさしく撫でる。
 レンは自分の雄を扱く。

「っ、っ、ん」
「レンは、ひとりのときもこうやってしてるんですか」
「それは、言えません……」
「どの程度の頻度でするんですか? 一日一回?」
「そ、そんなにしませんよ……!」
「では、時々?」
「時々……」
「週に何回くらい?」
「そんな、詰めないでください……」

 ルイスはレンの顔の上半分を片手で覆ったまま、唇を落としていく。
 素肌が気持ちいい。レンは肌質がいい。すべすべしていて張りがある。
 ルイスは自分の指を舐めてレンの突起をいじる。レンはどこをいじっても感度がいいのかすぐに反応する。

「……っ、ルイスさん、あの、これ、どうすれば」
「続けてください。ちゃんと見てますから」
「見ないでください……」

 レンの手の中で自身が固さを増していく。見られていることはわかっている。視線のせいで、集中できない。
 レンは泣き言をもらす。

「なんで、せっかく、一緒にいるのに、ひとりでするなんて」

 レンは手探りでルイスのそれに下着越しに触れる。ルイスのほうもレンの様子を見て、少し反応している。レンは無理矢理、ルイスの下着をおろす。
 レンは必死でルイスの屹立を上下した。手の中で大きくなってくる。
 ルイスの手を逃れてレンは屈み、ルイスの先端にキスをした。
 舌を這わせながら、躊躇いなく口に含む。
 唾液を使いながら喉奥までおさめようとするがおさまらない。むしゃぶりつく。
 ルイスは、しゃがんでいるレンの髪を梳くように撫でる。

「レンの口、小さいです。可愛い」

 ルイスに奉仕しながらレンは自慰をする。一所懸命になるうちに、限界が近づいてくる。ルイスのほうも昂っている。

「レン、顔を見せて」

 ルイスはレンの頬に手を添えて動きを止めさせ、レンの口から自身をゆっくり抜いた。唾液が垂れ、レンの唇が濡れている。

「いやらしいですね、レン」

 レンは自身を扱くのをやめて、泣きそうな瞳で懇願する。

「ルイスさん、俺」

 レンの身体をルイスは抱きしめた。肌が冷えそうだ。レンの耳元で囁く。

「ベッドに行きましょうか」

 ルイスの問いかけに、レンは黙って頷いた。
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