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ショートストーリー(時系列バラバラ)
贈り物
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「蒼様の御髪は本当に…本当にお美しいですね」
「もう…何を言うの、そんな大げさな…」
「いいえ、大げさではありませんよ。ご覧になってください、本当のことでしょう?」
それは銀白が【天界】に帰ってきてから初めて迎えた朝のこと。
【天界】と【地界】、2つの夜を越えた空がようやく白み始めた頃、新たな1日のために身を起こした牧草地の神と銀白は それぞれ神力を使って創った新たな衣を身に纏い、朝の身支度を整えていた。
牧草地の神の長い髪を毎朝結い直すのは転生をする前の銀白の役目だったのだが、それも これからは『側仕え』としてではなく、『夫』としての銀白の役目になるだろう。
銀白は牧草地の神のこげ茶色の豊かな髪に何度も櫛を通しながら「本当にお美しいです」と繰り返しては感嘆のため息をもらす。
「とても艶やかで…こうして触れているだけでも豊かな神力が宿っていることが…」
「も、もういいから!」
「…よく分かりますよ」
恥ずかしそうに手で顔を覆った牧草地の神。
銀白はそんな牧草地の神の後ろ髪を丁寧に束ねると少し高い位置に持ち上げ、程よい力加減で結ってから牧草地の神が常日頃愛用している留め具と簪を使って結び目を固定させた。
前髪の方はいつも通りに真ん中でゆったりと分け、それぞれ両端が頬と耳の辺りを覆うように少し弛ませる。
その一連の手際の良さは素晴らしく、最後に牧草地の神の髪を結ってから何年も経っているとは思えない。
牧草地の神が満足そうに束ねた髪を揺らして見せるので、銀白も「結い方を覚えていたようです」と はにかんだ。
牧草地の神は目の前の鏡に映る銀白を見つめた後、「…ハク、今度は君がここに座って?」と席を立つ。
「今度は私が君の髪を結ってあげる」
「え、いえ、私はいいですよ」
「どうして?髪、結わないの?」
「いえ、結いはしますけど…」
「それならいいでしょ?ほら、ここに座ってよ」
牧草地の神に背を押された銀白はそれまで牧草地の神しか腰を下ろしてこなかった鏡台の前の椅子にちょこんと座る。
櫛を手に取り、銀白の銀糸のような髪を丁寧に梳かす牧草地の神。
緊張したような面持ちの銀白は鏡越しに牧草地の神の穏やかな微笑みを見た。
「ハクはどんな風に髪を結いたい?神力を使えば髪を短くすることもできると思うけど、そうする?前髪の方だけ短くしてもいいんじゃないかな。髪が長いのも短いのも、君はどちらもよく似合うから」
神力を備えた魄の持ち主(神や転生を済ませた側仕え達)は皆 肉体があるわけではなく、魄が神力を使ってその姿を創り出している。
そのため神力を調節しさえすれば髪の長さといった見た目の多少の変化は可能だ。
牧草地の神が「ハク、どうする?」と問いかけると、銀白は少し考えてから「短くは…しません」と躊躇いつつ口を開く。
「その、もしよろしければ…私も蒼様のように髪を結いたい、のですが」
銀白は鏡越しに見つめられているのを感じ取りながら「…もちろん、絶対にとは言いません。蒼様がよろしければ、です」と目を伏せる。
(言ってよかったのだろうか、何か失礼にあたることなのではないだろうか)と考えてしまう銀白だったが、牧草地の神は「うん、もちろんいいよ!」と嬉しそうに言った。
「私と同じに…ではこれくらいの高さだね?いいよ、結ってあげる」
「よろしいのですか?」
「もちろん!どうしてだめなの?私に任せて」
牧草地の神はニコニコとしながら鏡の中の銀白を見つつ「前髪は真ん中ではなく少し横から分けようか?」と軽く完成形を確かめる。
「ハクはこの辺りで髪が分かれるクセがついているんだよね。…あっ、ほら、こうしたらどう?とても似合うよ」
「そう…ですか?」
「うん!ハクは嫌?」
「いえ、蒼様がそう仰ってくださるなら、私は…」
「そう?それじゃ、こんな感じにしよう」
牧草地の神も今までに数え切れないほど自身の髪を結ってきているのだ。
他人の髪を扱うのは初めてだが、慣れた結い方であると同時に元からの器用さも手伝い、牧草地の神は少しの迷いもなく銀白の髪をまとめていく。
誰かの髪に触れること、そして触れられることがこんなにも良い気持ちになることだとは。
2人は互いにふつふつとした嬉しさを隠しきれず、時々ふふっと軽く笑みをこぼした。
牧草地の神が漲る神力によってキラキラとした輝きを放つ銀白の後ろ髪を高く結い上げ、前髪の分け目から立ち上がった髪を櫛で梳かしつつ整えて横に流すと、やがて鏡の中に端正な美丈夫が現れる。
その姿は立派なものだが、牧草地の神はそれでも「まだ足りないものがあるね」と困ったように笑った。
「ちょっと待ってね、今すぐに『創る』から」
そう言うと牧草地の神は自らの髪の束を何度か手で撫でつけ、その中から1本つまみだす。
はっとした銀白が「蒼様!いけません!」と後ろを振り返るも 時すでに遅く、牧草地の神はそのつまみだした1本の長い髪をプツンと切っていた。
衣ならまだしも、神力を身に宿らせる者はその体を損なうようなことをしてはならない。
にもかかわらず、牧草地の神は自らの髪を切ってしまっていた。
「な、なんということを!」
絶句する銀白に「このくらいなら大丈夫だよ」と微笑んだ牧草地の神は髪を適度な長さにまとめて手のひらに載せる。
そして目を閉じて意識を集中させると、次の瞬間にはその手のひらの上になんとも美しい簪が1本現れていた。
「できた!」
牧草地の神はその簪を銀白に差し出して見せる。
まるで玉で造られているかのように滑らかで薄い黄緑色をしたその簪は先端に繊細な草葉の意匠が施されていて、触れるのさえ躊躇ってしまうほど非常に素晴らしい品だ。
牧草地の神がそれを「これを私から君に」と手渡すと、銀白はそれを慎重に受け取り、隅々まで目を凝らしながら「蒼様…これは…この簪は…」と言葉を詰まらせる。
「こんなにも素晴らしいものを…私に?」
「うん。君に必要なものでしょ?」
「しかし、これは蒼様の御髪が…神力が込められた貴重なもので…」
「君だって私にこの腕輪を贈ってくれたよ」
「そんな…蒼様がお創りになったものとでは とても…比べ物にもならない出来ですのに……」
目が潤んでいるらしい銀白。
牧草地の神が「どう?気に入ってくれた?」と問いかけると、銀白は何度も頷いて応えた。
牧草地の神は「さぁ、それを挿してあげる」と再び簪手に取ると、結い上げた髪の結び目と留め具のところへそれを挿し込む。
完全な正装姿になった銀白を鏡越しに眺め、牧草地の神は満足そうに「うん、よく似合ってるね」と言った。
「ハクが気に入ってくれたのなら良かった、私も我ながら美しいものにできたと思っているよ」
銀白の肩に手を置いて目を細める牧草地の神。
すると銀白もやはり鏡越しに牧草地の神の目を見つめながら「蒼様」と呼びかける。
「本当に…ありがとうございます」
圧倒的な神力を内に秘めたその姿、声、瞳。
そのすべてが強い引力をもっているかのように牧草地の神を惹き寄せる。
牧草地の神は自分でも気づかないまま銀白を後ろから抱きしめ、そのままそっと頬に口づけていた。
「……」
銀白も牧草地の神の方に顔を向け、今度はきちんと唇と唇を触れ合わせる。
ちゅっ と、軽く2度。
舌を絡めて1度。
顔を離した牧草地の神は「ん…残念」と苦笑いを浮かべた。
「ずっとこのままこうしていたいのに…ちょうど今の季節は牧草地をよく見なくてはいけないんだ」
「そうですね…」
「それにあの子達の『器』も創らなくてはいけないし…」
「…でもこれからはずっと夜を一緒に過ごせます」
「うん…それが待ち遠しくて、仕方がない」
頬を擦り寄せながら微笑む2人。
しばらくそうしてくっついた後、もう1度深く口づけを交わした牧草地の神と銀白は互いに寄り添いながら、後ろ髪を引かれる思いに苦笑しつつ閨を出た。
「もう…何を言うの、そんな大げさな…」
「いいえ、大げさではありませんよ。ご覧になってください、本当のことでしょう?」
それは銀白が【天界】に帰ってきてから初めて迎えた朝のこと。
【天界】と【地界】、2つの夜を越えた空がようやく白み始めた頃、新たな1日のために身を起こした牧草地の神と銀白は それぞれ神力を使って創った新たな衣を身に纏い、朝の身支度を整えていた。
牧草地の神の長い髪を毎朝結い直すのは転生をする前の銀白の役目だったのだが、それも これからは『側仕え』としてではなく、『夫』としての銀白の役目になるだろう。
銀白は牧草地の神のこげ茶色の豊かな髪に何度も櫛を通しながら「本当にお美しいです」と繰り返しては感嘆のため息をもらす。
「とても艶やかで…こうして触れているだけでも豊かな神力が宿っていることが…」
「も、もういいから!」
「…よく分かりますよ」
恥ずかしそうに手で顔を覆った牧草地の神。
銀白はそんな牧草地の神の後ろ髪を丁寧に束ねると少し高い位置に持ち上げ、程よい力加減で結ってから牧草地の神が常日頃愛用している留め具と簪を使って結び目を固定させた。
前髪の方はいつも通りに真ん中でゆったりと分け、それぞれ両端が頬と耳の辺りを覆うように少し弛ませる。
その一連の手際の良さは素晴らしく、最後に牧草地の神の髪を結ってから何年も経っているとは思えない。
牧草地の神が満足そうに束ねた髪を揺らして見せるので、銀白も「結い方を覚えていたようです」と はにかんだ。
牧草地の神は目の前の鏡に映る銀白を見つめた後、「…ハク、今度は君がここに座って?」と席を立つ。
「今度は私が君の髪を結ってあげる」
「え、いえ、私はいいですよ」
「どうして?髪、結わないの?」
「いえ、結いはしますけど…」
「それならいいでしょ?ほら、ここに座ってよ」
牧草地の神に背を押された銀白はそれまで牧草地の神しか腰を下ろしてこなかった鏡台の前の椅子にちょこんと座る。
櫛を手に取り、銀白の銀糸のような髪を丁寧に梳かす牧草地の神。
緊張したような面持ちの銀白は鏡越しに牧草地の神の穏やかな微笑みを見た。
「ハクはどんな風に髪を結いたい?神力を使えば髪を短くすることもできると思うけど、そうする?前髪の方だけ短くしてもいいんじゃないかな。髪が長いのも短いのも、君はどちらもよく似合うから」
神力を備えた魄の持ち主(神や転生を済ませた側仕え達)は皆 肉体があるわけではなく、魄が神力を使ってその姿を創り出している。
そのため神力を調節しさえすれば髪の長さといった見た目の多少の変化は可能だ。
牧草地の神が「ハク、どうする?」と問いかけると、銀白は少し考えてから「短くは…しません」と躊躇いつつ口を開く。
「その、もしよろしければ…私も蒼様のように髪を結いたい、のですが」
銀白は鏡越しに見つめられているのを感じ取りながら「…もちろん、絶対にとは言いません。蒼様がよろしければ、です」と目を伏せる。
(言ってよかったのだろうか、何か失礼にあたることなのではないだろうか)と考えてしまう銀白だったが、牧草地の神は「うん、もちろんいいよ!」と嬉しそうに言った。
「私と同じに…ではこれくらいの高さだね?いいよ、結ってあげる」
「よろしいのですか?」
「もちろん!どうしてだめなの?私に任せて」
牧草地の神はニコニコとしながら鏡の中の銀白を見つつ「前髪は真ん中ではなく少し横から分けようか?」と軽く完成形を確かめる。
「ハクはこの辺りで髪が分かれるクセがついているんだよね。…あっ、ほら、こうしたらどう?とても似合うよ」
「そう…ですか?」
「うん!ハクは嫌?」
「いえ、蒼様がそう仰ってくださるなら、私は…」
「そう?それじゃ、こんな感じにしよう」
牧草地の神も今までに数え切れないほど自身の髪を結ってきているのだ。
他人の髪を扱うのは初めてだが、慣れた結い方であると同時に元からの器用さも手伝い、牧草地の神は少しの迷いもなく銀白の髪をまとめていく。
誰かの髪に触れること、そして触れられることがこんなにも良い気持ちになることだとは。
2人は互いにふつふつとした嬉しさを隠しきれず、時々ふふっと軽く笑みをこぼした。
牧草地の神が漲る神力によってキラキラとした輝きを放つ銀白の後ろ髪を高く結い上げ、前髪の分け目から立ち上がった髪を櫛で梳かしつつ整えて横に流すと、やがて鏡の中に端正な美丈夫が現れる。
その姿は立派なものだが、牧草地の神はそれでも「まだ足りないものがあるね」と困ったように笑った。
「ちょっと待ってね、今すぐに『創る』から」
そう言うと牧草地の神は自らの髪の束を何度か手で撫でつけ、その中から1本つまみだす。
はっとした銀白が「蒼様!いけません!」と後ろを振り返るも 時すでに遅く、牧草地の神はそのつまみだした1本の長い髪をプツンと切っていた。
衣ならまだしも、神力を身に宿らせる者はその体を損なうようなことをしてはならない。
にもかかわらず、牧草地の神は自らの髪を切ってしまっていた。
「な、なんということを!」
絶句する銀白に「このくらいなら大丈夫だよ」と微笑んだ牧草地の神は髪を適度な長さにまとめて手のひらに載せる。
そして目を閉じて意識を集中させると、次の瞬間にはその手のひらの上になんとも美しい簪が1本現れていた。
「できた!」
牧草地の神はその簪を銀白に差し出して見せる。
まるで玉で造られているかのように滑らかで薄い黄緑色をしたその簪は先端に繊細な草葉の意匠が施されていて、触れるのさえ躊躇ってしまうほど非常に素晴らしい品だ。
牧草地の神がそれを「これを私から君に」と手渡すと、銀白はそれを慎重に受け取り、隅々まで目を凝らしながら「蒼様…これは…この簪は…」と言葉を詰まらせる。
「こんなにも素晴らしいものを…私に?」
「うん。君に必要なものでしょ?」
「しかし、これは蒼様の御髪が…神力が込められた貴重なもので…」
「君だって私にこの腕輪を贈ってくれたよ」
「そんな…蒼様がお創りになったものとでは とても…比べ物にもならない出来ですのに……」
目が潤んでいるらしい銀白。
牧草地の神が「どう?気に入ってくれた?」と問いかけると、銀白は何度も頷いて応えた。
牧草地の神は「さぁ、それを挿してあげる」と再び簪手に取ると、結い上げた髪の結び目と留め具のところへそれを挿し込む。
完全な正装姿になった銀白を鏡越しに眺め、牧草地の神は満足そうに「うん、よく似合ってるね」と言った。
「ハクが気に入ってくれたのなら良かった、私も我ながら美しいものにできたと思っているよ」
銀白の肩に手を置いて目を細める牧草地の神。
すると銀白もやはり鏡越しに牧草地の神の目を見つめながら「蒼様」と呼びかける。
「本当に…ありがとうございます」
圧倒的な神力を内に秘めたその姿、声、瞳。
そのすべてが強い引力をもっているかのように牧草地の神を惹き寄せる。
牧草地の神は自分でも気づかないまま銀白を後ろから抱きしめ、そのままそっと頬に口づけていた。
「……」
銀白も牧草地の神の方に顔を向け、今度はきちんと唇と唇を触れ合わせる。
ちゅっ と、軽く2度。
舌を絡めて1度。
顔を離した牧草地の神は「ん…残念」と苦笑いを浮かべた。
「ずっとこのままこうしていたいのに…ちょうど今の季節は牧草地をよく見なくてはいけないんだ」
「そうですね…」
「それにあの子達の『器』も創らなくてはいけないし…」
「…でもこれからはずっと夜を一緒に過ごせます」
「うん…それが待ち遠しくて、仕方がない」
頬を擦り寄せながら微笑む2人。
しばらくそうしてくっついた後、もう1度深く口づけを交わした牧草地の神と銀白は互いに寄り添いながら、後ろ髪を引かれる思いに苦笑しつつ閨を出た。
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