熊の魚

「ほら…お望み通り外にしてやったよ。満足か?」
「望み通り…満足?俺の望みはお前が俺の前から消えることだ、分かってんだろ?いつまでこんなことしやがる」

 5つの地域と城からなる『陸国』。
 鉱業地域の奥地に住む彼は、男達に声をかけられる度に抱かれる生活を送っていた。
 心の内で悪態をつきつつもそんな生活から抜け出すことを諦めていた彼は、ある人物との出会いによって少しずつ変わっていく。

「その…俺のこと、好き…なの…?」

 体ではなく、初めて自分自身を見てくれた相手のために身を守らなければいけないと感じ始めた彼。

(諦めちゃだめなんだ、俺は自分を守ってやらなきゃいけない。俺の体を俺が守らないでどうするんだ、こんなやつに負けちゃいけないんだ)

全ては新たな日々をあの人と歩むために。


※前半部分に暴力、複数での表現がありますので、苦手な方はご注意ください。
※この作品は『陸国』が舞台のお話です。
『陸国とは…?』という方は、ぜひ他の作品もご覧ください。
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蓬屋のBLに興味をもって下さった方へ…ぜひ他作品の方も併せてご覧下さい。 【以下、蓬屋のBL作品紹介】《陸国が舞台の作品》: ・クール(?)攻め×美人受け『彼と姫と(オメガバース編有)』 ・陸国の司書×特別体質受け『図書塔の2人(今後オメガバース編の予定有)』 ・神の側仕え×陸国の神『牧草地の白馬(多数カップル有)』 ・酪農地域の若領主×若き医者受け『酪農地域にて』  《現代が舞台の作品》:・元ゲイビ男優×フリーランス税理士『悠久の城(リバあり)』  それぞれの甘々カップル達をよろしくお願いします★

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