酪農地域にて

登場人物について（本編読了後推奨）

若領主

　工芸地域の領主の息子であり、現在は酪農地域の若領主を務めています。
　彼の父方の祖父は陸国の前国王であり、祖母は『陸国人魚物語』に登場する『夫人』です。
　名前は工芸地域の言葉で『一際輝く星』を意味しています。
　少し長めの髪をしていて、日中は後ろで1つ結びをしていますが、湯浴みを終えた後や小屋の中でなどはそれを解いているようです。

　若領主としてやってきた酪農地域で『彼』と出逢い、幼い頃に会っていたという親近感から友人のようになりましたが、それが次第に気になる存在に変わっていきました。
　かなり想い悩んでいたため、想いが通じ合った後はもはや恐れるものはないという気持ちでいるようです。

　工芸地域にいた頃はよく木工場へ見学しに行ったり、様々な建物を見に行くなどしている『建築オタク』で、彫刻が趣味の侍従ともよくあれこれと意見を交わしていました。

　妹にはあまく、小さい頃から花をあげたり、おままごとに付き合ってあげたり、せがまれると歌を歌ったりしてあげていました。
　妹から付き合っているという男性の話を聞いて動揺しなかったわけではありませんでしたが、それよりも父親と妹の言い争いやそれまでされていた自らの話があっという間に消え失せてしまったことなどに呆然として、その場では口を挟めませんでした。
　後に産まれた妹の子（長男）と『彼』の姪っ子（『彼』の兄の娘）が恋仲になり、結婚することになります。

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Q、彼と一緒にお屋敷で暮らしていますが、いかがですか？
A、とても良いですよ、とても。寝食を共にすることになるなんて、以前の私は思いもしなかったでしょうね。

Q、彼の好きなところを教えてください。
A、きらきらとした笑顔です。彼は話をしているとよく笑顔を見せるんですよ。私はいつの間にか、その笑顔が好きになっていたんです。