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第三部
28「指南書」
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「文字君、おはようございます」
「あっ、侍従さん!おはようございます」
翌朝、家へと帰っていた侍従が屋敷へ到着すると、ちょうど記録室へと向かう彼に出くわした。
「昨夜はすみませんでした。せっかく屋敷へ来れたのに、小屋で休めなかったでしょう」
「あ、いえ、まぁ…それはその…うん…」
「…若領主と同じですね、分かりやすすぎませんか」
彼の狼狽えた様子は昨夜のすべてを物語っている。
侍従は苦笑しながら取り留めもない話をすると、ふと彼に聞きたいことがあったことを思い出して、あらかじめ用意していた書き付けを取り出した。
「文字君、医者の君にちょっと相談が…」
「なんでしょう?あ、これ…そっか、これが家に帰らないといけない理由なんですね」
「はい。その…男の私ではどうにも相談しづらくて…」
「そうですよね。僕は母がこの専門だし、調薬も手伝ったりしてますからよく知ってる方だと思いますけど、そうでないと話しづらかったりしますよね」
「良かった、文字君になら聞きやすいです。もっと私にできることがないものかと思っていたので、色々と教えてほしいのですが…」
侍従は時々質問しながら彼の話に真剣に聞き入ると、「さすがですね」と感心したように言う。
「いつも彼女が辛そうなのを見守ることしかできなかったので…本当に助かります、相談に乗ってくれてありがとう」
「いえいえ!お役に立ててよかったです、また何かあれば遠慮なく話してください」
「文字君、ありがとう。そうさせてもらいます」
「なに…2人はいつの間にそんな仲良くなったの?」
「わ、若!」
後ろから声をかけられて振り返った彼は気付かないうちにすぐ後ろにいた若領主に驚いて思わずよろける。
若領主は「手洗いに行ってくる」と言ったきりいつまで経っても記録室に帰ってこない彼を探しに部屋を出てきていたようだ。
「若領主、おはようございます」
「あぁ、おはよう。知らなかったな、『文字君』と呼ぶほど仲良くなっていたとは」
「…若領主、彼は図書塔の職員も認めるほどの本の修復の腕を持っていて、もはや仕事として関わることも多くなっているんです。接点はそれなりにあるんですよ」
不満気な若領主に対して侍従が「そもそも、誰が彼を屋敷に呼べるようにしたんだか…」と呟くと、若領主も黙り込んでしまう。
そのやり取りには幼なじみとしての仲良さが滲み出ているようで、彼には微笑ましく思えた。
陸国の中央広場のすぐ近くにある『図書塔』。
彼は慣れ親しんでいるその場所の目的の棚から1冊の本を手にとり、周りを警戒しながら、それでいてなんでもないという風を装って歩いていた。
図書塔の至るところには本を読むための場所が設けられている。
彼はいつも手に取った本の本棚から1番近くにある場所で読んでいるのだが、今日に限ってはほとんど人が来ることのない最上階を目指していた。
階を上がる途中にも4冊の本を取ったが、それらはあくまでも1冊の本を隠すためのものだ。
気が他へ向いているため、手に取った本はどれも関連性のないものばかりで、普通であれば不思議な選択に思える。
しかし、字を眺めることを目的としている彼は普段から関連性のない本を何冊も手にすることがよくあるため、それも彼に限ってはそうおかしくないことだ。
「あれ?珍しいね、こんな上の方まで来たの?」
「あ、うん…ここは景色もいいし、たまには…と思って…。掃除を始めたばかり?邪魔かな?」
「いや、もう終わったからいいよ。…そういえば、本の修復をしてるんだって?酪農地域の侍従さんが君のことを聞きに来たんだ、腕がいいって褒めといたよ」
「あ、ありがとう…照れるよ…」
「いいじゃん、本当のことだし!教えた僕も感慨深いっていうか…あ、あの子、探しものしてるみたいだ。じゃ、ゆっくりしてってね」
「うん…」
揚々と下っていくのは、彼に本の修復を教えた本好きの友人で、少し前に若領主から尋ねられた人物だ。
この友人が若領主の妹と交際していることを、彼はまだ知らない。
(人が…少なくてよかった…うん…)
階段から1番遠く、目に付きづらい場所に腰を下ろした彼は4冊に挟まれた1冊の本を注意深く手に取った。
その本は傍目から見れば医学書だ。
しかし、彼にはそれが医学的な知見とはほとんど関係なく、『今の自分に必要な1冊』として手に取るべきだと感じていた。
その本を初めて手に取ったのは、彼がまだ少年期の、図書塔の本を半分ほど読んだ頃のことだ。
文字を見るのが好きだという理由から「図書塔の本を片っ端から読む」という途方も無いことをし始めたのだが、中には雪の結晶に関するものや面白い物語の書かれたものもあって、どういった内容のものなのかは開いてから知るという楽しみ方をしていた。
ある日、いつものように何気なく本棚から取った本を開くと、そこには美しく整った文体が並んでいて、彼は一目で心を奪われてしまった。
美しい字には内容を強く印象付ける力がある。
彼は一体どんな内容なのだろうかと心を踊らせたが、次第にいてもたってもいられなくなり、勢いよく本を閉じた。
(い、医学書かと思ったけど…なんだか違う…気がする…!?)
(あんなこと…ありえるの…?っていうか!見ちゃいけないもの…だったかな…)
著者名もないその本が一体どのような背景で書かれたものかは分からないが、少し目を通しただけでも赤面してしまうほどの世界が広がっていて、直感的に読み続けるのを躊躇ってしまう。
だが、整然と並ぶ美しい字を見たい気持ちもあって、彼はあまり内容には目を向けないようにしながらパラパラとめくって字を斜め読みしていった。
(あれから何年になるかな?まさかこの本をこんなにじっくり読むことになるとは思わなかった…でも…知っておきたいと、思うし…うん…)
初めはやはりいたたまれないような気分でいた彼も、そのうち まるで新たな薬の調合方法を学ぶかのように真剣に読み進めていった。
「うーん!やっぱり小屋はいいな」
再び彼が屋敷に泊まりに来る日がやってきた。
今日は侍従が屋敷に泊まっていてくれる。
2人で小屋へと入るなり、若領主は満足気に言った。
「最近は1人でここへ来るのもなんだか寂しくて…もう普段はほとんど屋敷で寝泊まりしているんだよ。そうだ、ほらこれを見て!少しずつ浴室を造っていたんだけど、やっと完成したんだ。湯はまだいちいち汲んでこなきゃいけないけど、その…ずっと2人で湯に浸かりたいと思ってたから」
若領主が小屋の増築した場所を案内すると、彼は「すごい…ですね」と呟いた。
心ここにあらずな様子の彼に、若領主は心配になって尋ねる。
「なにかあった?今日はなんだかずっと考えてるこんでるみたいだったね」
「あ…その…」
「うん?」
彼がなにか言いたそうにしているのを察してじっと待っていると、意を決したように声が上がった。
「若は!その…じ、女性とその…そういうことを…したこと…ありますか…」
彼は俯いているものの、頬も何もかもが赤く染まっていることが分かる。
若領主は微笑みながら首を横に振り、「ないよ」と答えた。
「私は君が好きなのに、君にしか想いを寄せていないのに、どうして他の人とどうこうなるっていうのかな?君だけ、君だけなんだよ…」
「で、でも!どういうことをするかは…知って…ます…よね…」
「うーん、まぁそれは一般知識的には…ね。どうしたの、今日はなんだか…」
「お、男でも!同じに…で…できるんです…!」
「…うん?」
抱きしめている若領主の胸に手を当てて身を離した彼の心臓は、飛び出してしまいそうなほど強く、せわしなく動いていた。
「あっ、侍従さん!おはようございます」
翌朝、家へと帰っていた侍従が屋敷へ到着すると、ちょうど記録室へと向かう彼に出くわした。
「昨夜はすみませんでした。せっかく屋敷へ来れたのに、小屋で休めなかったでしょう」
「あ、いえ、まぁ…それはその…うん…」
「…若領主と同じですね、分かりやすすぎませんか」
彼の狼狽えた様子は昨夜のすべてを物語っている。
侍従は苦笑しながら取り留めもない話をすると、ふと彼に聞きたいことがあったことを思い出して、あらかじめ用意していた書き付けを取り出した。
「文字君、医者の君にちょっと相談が…」
「なんでしょう?あ、これ…そっか、これが家に帰らないといけない理由なんですね」
「はい。その…男の私ではどうにも相談しづらくて…」
「そうですよね。僕は母がこの専門だし、調薬も手伝ったりしてますからよく知ってる方だと思いますけど、そうでないと話しづらかったりしますよね」
「良かった、文字君になら聞きやすいです。もっと私にできることがないものかと思っていたので、色々と教えてほしいのですが…」
侍従は時々質問しながら彼の話に真剣に聞き入ると、「さすがですね」と感心したように言う。
「いつも彼女が辛そうなのを見守ることしかできなかったので…本当に助かります、相談に乗ってくれてありがとう」
「いえいえ!お役に立ててよかったです、また何かあれば遠慮なく話してください」
「文字君、ありがとう。そうさせてもらいます」
「なに…2人はいつの間にそんな仲良くなったの?」
「わ、若!」
後ろから声をかけられて振り返った彼は気付かないうちにすぐ後ろにいた若領主に驚いて思わずよろける。
若領主は「手洗いに行ってくる」と言ったきりいつまで経っても記録室に帰ってこない彼を探しに部屋を出てきていたようだ。
「若領主、おはようございます」
「あぁ、おはよう。知らなかったな、『文字君』と呼ぶほど仲良くなっていたとは」
「…若領主、彼は図書塔の職員も認めるほどの本の修復の腕を持っていて、もはや仕事として関わることも多くなっているんです。接点はそれなりにあるんですよ」
不満気な若領主に対して侍従が「そもそも、誰が彼を屋敷に呼べるようにしたんだか…」と呟くと、若領主も黙り込んでしまう。
そのやり取りには幼なじみとしての仲良さが滲み出ているようで、彼には微笑ましく思えた。
陸国の中央広場のすぐ近くにある『図書塔』。
彼は慣れ親しんでいるその場所の目的の棚から1冊の本を手にとり、周りを警戒しながら、それでいてなんでもないという風を装って歩いていた。
図書塔の至るところには本を読むための場所が設けられている。
彼はいつも手に取った本の本棚から1番近くにある場所で読んでいるのだが、今日に限ってはほとんど人が来ることのない最上階を目指していた。
階を上がる途中にも4冊の本を取ったが、それらはあくまでも1冊の本を隠すためのものだ。
気が他へ向いているため、手に取った本はどれも関連性のないものばかりで、普通であれば不思議な選択に思える。
しかし、字を眺めることを目的としている彼は普段から関連性のない本を何冊も手にすることがよくあるため、それも彼に限ってはそうおかしくないことだ。
「あれ?珍しいね、こんな上の方まで来たの?」
「あ、うん…ここは景色もいいし、たまには…と思って…。掃除を始めたばかり?邪魔かな?」
「いや、もう終わったからいいよ。…そういえば、本の修復をしてるんだって?酪農地域の侍従さんが君のことを聞きに来たんだ、腕がいいって褒めといたよ」
「あ、ありがとう…照れるよ…」
「いいじゃん、本当のことだし!教えた僕も感慨深いっていうか…あ、あの子、探しものしてるみたいだ。じゃ、ゆっくりしてってね」
「うん…」
揚々と下っていくのは、彼に本の修復を教えた本好きの友人で、少し前に若領主から尋ねられた人物だ。
この友人が若領主の妹と交際していることを、彼はまだ知らない。
(人が…少なくてよかった…うん…)
階段から1番遠く、目に付きづらい場所に腰を下ろした彼は4冊に挟まれた1冊の本を注意深く手に取った。
その本は傍目から見れば医学書だ。
しかし、彼にはそれが医学的な知見とはほとんど関係なく、『今の自分に必要な1冊』として手に取るべきだと感じていた。
その本を初めて手に取ったのは、彼がまだ少年期の、図書塔の本を半分ほど読んだ頃のことだ。
文字を見るのが好きだという理由から「図書塔の本を片っ端から読む」という途方も無いことをし始めたのだが、中には雪の結晶に関するものや面白い物語の書かれたものもあって、どういった内容のものなのかは開いてから知るという楽しみ方をしていた。
ある日、いつものように何気なく本棚から取った本を開くと、そこには美しく整った文体が並んでいて、彼は一目で心を奪われてしまった。
美しい字には内容を強く印象付ける力がある。
彼は一体どんな内容なのだろうかと心を踊らせたが、次第にいてもたってもいられなくなり、勢いよく本を閉じた。
(い、医学書かと思ったけど…なんだか違う…気がする…!?)
(あんなこと…ありえるの…?っていうか!見ちゃいけないもの…だったかな…)
著者名もないその本が一体どのような背景で書かれたものかは分からないが、少し目を通しただけでも赤面してしまうほどの世界が広がっていて、直感的に読み続けるのを躊躇ってしまう。
だが、整然と並ぶ美しい字を見たい気持ちもあって、彼はあまり内容には目を向けないようにしながらパラパラとめくって字を斜め読みしていった。
(あれから何年になるかな?まさかこの本をこんなにじっくり読むことになるとは思わなかった…でも…知っておきたいと、思うし…うん…)
初めはやはりいたたまれないような気分でいた彼も、そのうち まるで新たな薬の調合方法を学ぶかのように真剣に読み進めていった。
「うーん!やっぱり小屋はいいな」
再び彼が屋敷に泊まりに来る日がやってきた。
今日は侍従が屋敷に泊まっていてくれる。
2人で小屋へと入るなり、若領主は満足気に言った。
「最近は1人でここへ来るのもなんだか寂しくて…もう普段はほとんど屋敷で寝泊まりしているんだよ。そうだ、ほらこれを見て!少しずつ浴室を造っていたんだけど、やっと完成したんだ。湯はまだいちいち汲んでこなきゃいけないけど、その…ずっと2人で湯に浸かりたいと思ってたから」
若領主が小屋の増築した場所を案内すると、彼は「すごい…ですね」と呟いた。
心ここにあらずな様子の彼に、若領主は心配になって尋ねる。
「なにかあった?今日はなんだかずっと考えてるこんでるみたいだったね」
「あ…その…」
「うん?」
彼がなにか言いたそうにしているのを察してじっと待っていると、意を決したように声が上がった。
「若は!その…じ、女性とその…そういうことを…したこと…ありますか…」
彼は俯いているものの、頬も何もかもが赤く染まっていることが分かる。
若領主は微笑みながら首を横に振り、「ないよ」と答えた。
「私は君が好きなのに、君にしか想いを寄せていないのに、どうして他の人とどうこうなるっていうのかな?君だけ、君だけなんだよ…」
「で、でも!どういうことをするかは…知って…ます…よね…」
「うーん、まぁそれは一般知識的には…ね。どうしたの、今日はなんだか…」
「お、男でも!同じに…で…できるんです…!」
「…うん?」
抱きしめている若領主の胸に手を当てて身を離した彼の心臓は、飛び出してしまいそうなほど強く、せわしなく動いていた。
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蓬屋のBLに興味をもって下さった方へ…ぜひ他作品の方も併せてご覧下さい。【以下、蓬屋のBL作品紹介】《陸国が舞台の作品》: ・スパダリ攻め×不遇受け『熊の魚(オメガバース編有)』 ・クール(?)攻め×美人受け『彼と姫と(オメガバース編有)』 ・陸国の司書×特別体質受け『図書塔の2人(今後オメガバース編の予定有)』 ・神の側仕え×陸国の神『牧草地の白馬(多数カップル有)』 《現代が舞台の作品》:・元ゲイビ男優×フリーランス税理士『悠久の城(リバあり)』 それぞれの甘々カップル達をよろしくお願いします★
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