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こうきさん3
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こうきさんの講習はまだ終わらなかった。
「ローションって使ったことある?」
「いえ……ないです」
「じゃあ使ってみようか」
棚の中からローションを見つけたこうきさんは、ソファーに座った。私は床のマットに座ったままだったので、こうきさんを見上げる形になった。
「利き手はどっち?」
「右です」
私の右手にさっと自分の手を下から添えて、こうきさんはローションを私の掌に大さじ1くらいの量を出した。初めて触れるローションは想像よりも冷たかった。粘度はあるが、こぼれないか心配で掌を少し丸める。キスや愛撫よりも、さっとこうきさんが手を添えてくれたことに、私の胸は高鳴った。
「あの……どうすれば……」
「次は手でしてみようか」
「……はい」
先ほど口に含んだ性器を今度は手で包み込んでみた。力加減が分からず戸惑っている私にこうきさんが言った。
「もう少し強く握ってみて」
こうきさんに言われた通り、手に力を込める。痛くないか心配で、ゆっくりを意識して右手を動かしてみる。少しずつ固さをもっていくそれは、生き物のように思えた。
「乳首を舐めながらしてみようか」
「……はい」
どんな体勢で舐めたらいいのだろうと思っていると、こうきさんは開いていた脚を少し閉じ、手招きして「横に来て」と言った。私はこうきさんの横についた。
「一回手を離してみて」
私が手を離すと、こうきさんは前屈みになって、棚の上のおしぼりを手に取った。乳首をさっと拭き、おしぼりを棚の上に置いた。
私はこうきさんの右の乳首を一舐めした。大きさ的にも衛生的にも先ほどより抵抗はなかった。
「手を動かしながらしてみようか」
先ほどの感覚を思い出しながら、手を動かす。手を動かしながら、舌も動かしてみる。初めてする行為で正しく出来ているか分からなかったけれど、こうきさんの生き物はどんどん固さと熱を帯びていく。
すると、こうきさんが苦しそうに言った。
「もうちょっと早くしてみようか」
素早くを意識して舌を動かすのと同時に、手も速度を上げて動かしてみる。時折、舌と手のタイミングがずれるような気がしたけれど、気にせず舌と手を動かし続けた。
その時、腰に手を置かれる感覚がした。その手は私の動きが速度を上げるたび、上へ上へと上がる。下着を付けていたら丁度ホックの部分に当たるところで、こうきさんの熱をもった手が止まった。
こうきさんが果てるまで、この講習は終わらないのだろうと私は悟った。折角果てるなら、気持ちよく果てさして差し上げようと思った。そこには講習の始めに怯えていた私はいなかった。
もうこれ以上早く動かすのは無理だと感じたところで「ごめん、出る」と言い、こうきさんが果てた。
その時、私はとっさに手を離してしまった。
こうきさんは私の手を新しいおしぼりで拭きながら「果てても暫くは動かし続けてね」と言った。
ピピピピ、と電子音が鳴った。こうきさんがそれを止めた。
「タイマーが鳴ったら、プラス5分ね。5分の間に着替えて、さっき歯磨きをした部屋からお客さんの分と、自分の分のお茶を持ってきてね」
「はい」
「あと、手で握った時の力加減を忘れないでおいてね」こうきさんは自分の股を新しいおしぼりで拭きながら、そう言った。
私達は服を着て、歯磨きをした部屋へ移動した。
こうきさんは先ほどおしぼりを出した温蔵庫の隣にある冷蔵庫から、2リットルのペットボトルのお茶を出し、新しい紙コップに入れて私に渡してくれた。
「どうぞ、どうぞ」
こうきさんは上機嫌だった。
私は、全ては夢だったんじゃないかと先ほどの行為を振り返っていた。
冷たいお茶を飲みながら、ふと上を見ると、そこには窓があった。窓枠は3メートルくらいの高さから始まっていて、私はその向こうの空を見上げた。雲一つない晴れた空の青さが眩しくて、目に焼きついて離れなかった。
「ローションって使ったことある?」
「いえ……ないです」
「じゃあ使ってみようか」
棚の中からローションを見つけたこうきさんは、ソファーに座った。私は床のマットに座ったままだったので、こうきさんを見上げる形になった。
「利き手はどっち?」
「右です」
私の右手にさっと自分の手を下から添えて、こうきさんはローションを私の掌に大さじ1くらいの量を出した。初めて触れるローションは想像よりも冷たかった。粘度はあるが、こぼれないか心配で掌を少し丸める。キスや愛撫よりも、さっとこうきさんが手を添えてくれたことに、私の胸は高鳴った。
「あの……どうすれば……」
「次は手でしてみようか」
「……はい」
先ほど口に含んだ性器を今度は手で包み込んでみた。力加減が分からず戸惑っている私にこうきさんが言った。
「もう少し強く握ってみて」
こうきさんに言われた通り、手に力を込める。痛くないか心配で、ゆっくりを意識して右手を動かしてみる。少しずつ固さをもっていくそれは、生き物のように思えた。
「乳首を舐めながらしてみようか」
「……はい」
どんな体勢で舐めたらいいのだろうと思っていると、こうきさんは開いていた脚を少し閉じ、手招きして「横に来て」と言った。私はこうきさんの横についた。
「一回手を離してみて」
私が手を離すと、こうきさんは前屈みになって、棚の上のおしぼりを手に取った。乳首をさっと拭き、おしぼりを棚の上に置いた。
私はこうきさんの右の乳首を一舐めした。大きさ的にも衛生的にも先ほどより抵抗はなかった。
「手を動かしながらしてみようか」
先ほどの感覚を思い出しながら、手を動かす。手を動かしながら、舌も動かしてみる。初めてする行為で正しく出来ているか分からなかったけれど、こうきさんの生き物はどんどん固さと熱を帯びていく。
すると、こうきさんが苦しそうに言った。
「もうちょっと早くしてみようか」
素早くを意識して舌を動かすのと同時に、手も速度を上げて動かしてみる。時折、舌と手のタイミングがずれるような気がしたけれど、気にせず舌と手を動かし続けた。
その時、腰に手を置かれる感覚がした。その手は私の動きが速度を上げるたび、上へ上へと上がる。下着を付けていたら丁度ホックの部分に当たるところで、こうきさんの熱をもった手が止まった。
こうきさんが果てるまで、この講習は終わらないのだろうと私は悟った。折角果てるなら、気持ちよく果てさして差し上げようと思った。そこには講習の始めに怯えていた私はいなかった。
もうこれ以上早く動かすのは無理だと感じたところで「ごめん、出る」と言い、こうきさんが果てた。
その時、私はとっさに手を離してしまった。
こうきさんは私の手を新しいおしぼりで拭きながら「果てても暫くは動かし続けてね」と言った。
ピピピピ、と電子音が鳴った。こうきさんがそれを止めた。
「タイマーが鳴ったら、プラス5分ね。5分の間に着替えて、さっき歯磨きをした部屋からお客さんの分と、自分の分のお茶を持ってきてね」
「はい」
「あと、手で握った時の力加減を忘れないでおいてね」こうきさんは自分の股を新しいおしぼりで拭きながら、そう言った。
私達は服を着て、歯磨きをした部屋へ移動した。
こうきさんは先ほどおしぼりを出した温蔵庫の隣にある冷蔵庫から、2リットルのペットボトルのお茶を出し、新しい紙コップに入れて私に渡してくれた。
「どうぞ、どうぞ」
こうきさんは上機嫌だった。
私は、全ては夢だったんじゃないかと先ほどの行為を振り返っていた。
冷たいお茶を飲みながら、ふと上を見ると、そこには窓があった。窓枠は3メートルくらいの高さから始まっていて、私はその向こうの空を見上げた。雲一つない晴れた空の青さが眩しくて、目に焼きついて離れなかった。
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