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【第三章】 『フェルランディアの弓聖』ウィレア

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「彼女の身に、一体何があったんですか?」

 旺介が問うと、エミラは暗い口調で話し始めた。

「もう七年前のことになります……。北の魔王ザラヴァンドールは、当時から世界征服の野望を抱いていたのでしょう。卑劣な魔王は、近い将来その野望実現の障害となるであろう強敵『フェルランディアの弓聖』の暗殺を謀ったのです……」
「暗殺……?」
「はい……。ある夏の夜、魔王の手下のひとりが、エルフに化けてこの城へと忍び込み、ウィレアさまの寝込みを襲ったのです。しかし、万事休すと思われた時、当時の族長であり、ウィレアさまの夫でもあったケイゼルさまが、その身を犠牲にして彼女の命を救ったのです……」
「……っ」
「結果、暗殺の阻止には成功しましたが……その代償はあまりにも大きく、最愛の人を亡くしたウィレアさまは、すべてに絶望した後、みずからの魂を永遠に凍らせて、このようなお姿になってしまわれました……」
「なんと、憐れな……」

 アンドローズが、その瞳に深い同情を湛えて、呟いた。

「うーん。これじゃ、どーしよーもないね。仕方ないから、他を当たろ?」

 イリアナが面倒臭そうに頭を掻きながら言うと、旺介はかぶりを振った。

「あきらめるにはまだ早い。彼女を救う方法が、何かあるはずだ。そうですよね?」

 しかし、エミラは口惜しげに首を振った。

「ウィレアさまは、すべての愛を失った結果、このようなお姿になってしまわれました。よって、彼女にふたたび真実の愛を注ぐことができれば、彼女の凍てついた魂も溶かせるのかもしれませんが……、そんな奇跡を起こせるのは、神だけです」
「愛を注ぐ、か……」

 顎に手をやってしばし黙考していた旺介は、まもなく、ふたたび顔を上げて、言った。

「オレなら、彼女を救えるかもしれません」
「っ! あなたが?」

 エミラは、とくに目立たぬ風貌の人間の少年を疑わしげに見つめる。

「そんな、無謀にもほどがあります……」
「あなた方エルフにはできないことでも、オレたち人間ならできるかもしれない。ひとつ、試させてください」

 旺介はそれだけ言うと、さっとウィレアのもとへ歩み寄り、その目にもとまらぬ早業で彼女のドレスをすべて脱がせた。

「なっ!? 何をしてるんですかっ!」
「おっ、旺介っ!?」

 仰天するエルフと女騎士の腕を、イリアナが素早く掴む。

「落ち着きなって。きっと、あいつに何か考えがあるのよ」
「で、ですがっ!」
「族長を救いたいんでしょ? ダメでもともと、イチかバチか、ここは旺介に任せてみなよ。あいつなら、奇跡だって起こせるかもしれないよ?」
「……あの方は、それほど凄い力の持ち主なのですか?」
「まあ、そうねえ……。見た目はあんなだけど、中身はけっこうスゴいわよ」
「あの方には医術の心得があるのですか?」
「うーん、医術とはちょっと違うけど……でも、女のカラダを扱わせたらあいつの右に出る者はいないわね」
「……っ」

 しばらく半信半疑といった顔つきをしていたエミラは、やがて、ひとつ頷いた。

「わかりました……あなたがそこまで言うなら、ここはひとつ、あの方に任せてみましょう」
「そうこなくっちゃ!」
「旺介……頼んだぞ」

 三人の美女がじっと見守る中、旺介はウィレアの身体を覆う薄い下着を取り去り――そこで、愕然とした。

(なんだっ、これは……っ!?)

 ウィレアの、アンドローズすら上回る真白な爆乳と、薄い金毛に覆われた恥裂が、なぜか今、硬い水晶の膜のようなモノで覆われて、じかに触れることができなくなっている。

「それも、ウィレアさまがみずからにかけた魔法のひとつです」

 エミラが、悲しげに言った。

「ご覧のとおり、ウィレアさまの美しさはわれらエルフの中でも群を抜いています。よって、魂を凍らせた後、おのれのカラダが万一にでも男共の慰み物になどされぬよう、女の大事な部分に封印をしたのです。すべては、亡きケイゼルさまへの純潔を貫くため……」
「まずいわね……」

 イリアナが焦りの表情をみせて言った。

「いくらオースケでも、相手のカラダに触れられなきゃどうすることもできないじゃない……」
「いや、まだ手はあるっ!」

 旺介は、振り向いて、叫んだ。

「エミラさんっ! こっちへ来て、オレに力を貸してください!」
「えっ、わたし?」

 エミラが戸惑いつつやって来ると、旺介はいきなりその場で服を脱ぎ捨てて全裸になり、まだ萎えて下を向いている肉棒を彼女に見せつけた。

「きゃぁっ! な、何をしてるんですっ!?」

 そのクールな見た目に似合わぬ、少女のように愛らしい悲鳴をあげたエルフの肩に、少年の両手がそっと置かれる。

「エミラさん……。オレのこれを、しゃぶってください」
「えっ……えぇっ!? む、無理ですよっ、こんな場所で……、いやっ、こんな場所じゃなくてもダメです絶対! 何を言ってるんですかっ!」
「ウィレアさんを救いたくないんですか?」
「いや、それとこれとは――」
「彼女を救うには、これしか方法が無いんですっ!」
「……っ」

 聡明な女エルフは、少年の瞳を覗き込んで、ごくり、と唾を呑んだ。

(この少年は、嘘をついていない……真剣だ。しかも、自信に満ち溢れている。この人なら、本当にウィレアさまを救えるのかもしれない……。で、でも、だからといって、人間の男のアレを口に入れるなんて……)

「そ、その……それしか方法が無いとしても、あなたのお仲間にしゃぶってもらえばいいじゃないですか。どうして、このわたしが……」
「エルフのあなたじゃないと、ダメなんです。オレを信じてくださいっ!」
「わたしじゃないと、だめ……?」

 エミラは、恐る恐る少年の股間に視線を落とす。

(あぁ……まだ萎えているというのにあの大きさ……。しゃぶって気持ちよくしてあげたら、どれだけ大きくなるのだろう……?)
(あぁ、それに、立ちのぼってくるこのニオイ……。とても獣臭くて、むせかえりそう……。でも、どうしてだろう……嗅いでいるうちに、カラダの奥が、どんどん熱くなっていく……っ)

「エミラさん、お願いします」
 
 旺介が、もう一度真摯な態度で頼み込むと、エミラは下を向いたまま、こくん、とちいさく頷いた。

「……わかりました。ウィレアさまを救う方法がこれしかないというなら、やりましょう」

 言うとすぐに、エルフはその場でしゃがみこみ、少年の肉棒に顔を近づける。

(あぁっ、間近で嗅ぐとすごい臭いっ! でも、嗅がずにはいられないっ!)

 クンクン、と犬のように夢中で少年の股間を嗅いでいたエミラは、まもなく、恥ずかしそうに彼の顔を見上げながら、

「い、いきますよ……」

 言って、チロリと舌を出し、少年の亀頭をぺろり、と一回舐めた。

(っ!? あぁっ、思っていたより、ずっと味が濃い! しょっぱくて酸っぱくて、でも、その奥にほんのり甘さもあって……ちっとも美味しくないのに、どうしてだろう、味わわずにはいられないっ!)

 エミラは、すぐに口を大きく開けると、ぱくっ! と少年の肉棒を咥えこんだ。

(男が絶頂すると、ここから子種が出てくるのよね……? あぁ、それはどんな味なのだろう? きっと美味しくはない……でも、一度でいいから味わってみたい。飲み干してみたいっ!)

 エルフが口の中で舌を器用に動かして、竿全体をレロレロと激しく舐め回すと、

「うっ……エミラさん、すごく上手いですっ」

 旺介は快感に顔を歪めつつ、呟いた。

 同時に、すっかり萎えていた肉棒がみるみる怒張していき、エルフの喉の奥をぐっと圧迫する。

「……っ、けほっ!」

 思わず咳込んだエミラは、眼前で凶悪な角度でそそり立つイチモツを見つめて、戦慄した。

(う、うそっ……。まさか、これほど大きくなるなんて……。あっ、先っぽから何か出てきた……っ)

 亀頭の先端から我慢汁がこぼれ出したのに気づくと、エミラは慌ててそれを舌で舐めとる。

(あぁ、苦いっ! これが人間の子種……? いや、ちがう。ザーメンはたしか、白く濁っているはず……これは、男が興奮した時に出す我慢汁というやつだわ……)
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