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第10章 天梯の方舟と未完の巨神

第237話:どうやら方舟は限界のようです

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 1人じゃ怖い──ミロの読みは言い得てみょうだ。

 怖いのではないと言い訳できるなら、せめて不安と言い換えさせてもらいたい。それは未知への不安ではなく、自分の行動につきまとう不安だった。

 同盟から参加者を求める理由は戦力補充だけではない。

 人間の独断は必ずや独善どくぜんとなる。

 本人は最善の判断だと思っていても、第三者の視点からすれば「それは違うよ」と指摘されることはままある。そこから議論になることもあるだろうが、ツバサとしては第三者の意見にも耳を傾けたかった。

 だからこそ──1人でも多くの仲間についてきてほしい。
 
 現場に多くの目を向けてもらい、彼らの意見も聞き入れ、事件を多面的に捉えることで独善ではない決断を下したいからだ。

 そこに老若男女ろうにゃくなんにょや経験の有無は問わない。

 還らずの都探索でカズトラを歓迎したのも、それゆえだ。

 社会人などの経験を積んだ大人な人材を求めるなら、アハウ陣営からはマヤム、ケイラ、バリー。この3人から求めてもおかしくはない。

 それをせずにアハウが推薦すいせんしたカズトラを受け入れたのは、血気盛んな正義感にあふれた少年の見解も聞きたいと考えたからだ。

 重大な選択肢を前にした時──自分の判断だけでは心許こころもとない。

 捕らえた敵を虜囚りょしゅうとするのか? ばっするだけで許すのか? あるいは始末するのか? 還らずの都のような強大な力を発見したら所有権を主張するのか? 同盟の管理下に置いて共有するのか? もしくは危険視して排除するのか?

 あらゆる局面において、考えることはうずたか山積さんせきしていく。

 そういう時、独断専行とならぬよう心掛けているつもりだ。

 おまけに世間一般から見れば、二十歳はたちになって間もない青二才の小僧だ。しかし、ツバサだってまだ精神的には人間。

 感情のままに動くこともあれば、ふと魔が差すこともある。

 そのためにを犯すことさえあるだろう。

 事実──初対面のアハウを殺しかけた。

 娘たちを奪われたと思い込み、戦いを仕掛けてきたアハウを問答無用で殺そうとしたのだ。怒りに囚われた自分をコントロールできなかった。

 思い出しても、自分の至らなさに震えを覚える。

 ミロが止めてくれなければ……そんなIFもしもを想像しては青ざめてしまう。

 そのためツバサは、事に際して仲間をつのるようにした。

 過ちを犯したくない──そんな臆病から生じる配慮はいりょ

 それをミロは「1人じゃ怖い」と評し、ツバサは皮肉っぽく肯定したのだ。

   ~~~~~~~~~~~~

 その夜、ハトホルの谷に四神しじん同盟の代表が揃った。

 ツバサとミロ、ミサキ、アハウ、クロウとククリ──。

 集まった7人でまず会食を楽しみ、食事が終わったところでお茶を飲みながら胃を落ち着かせ、ゆったりとしたところで話を切り出した。

 会食のテーブルを囲んだまま、会議へと移る。

 今夜の議題が「発見した方舟について」なのは連絡済みだ。

 その前に──確認すべきことがある。

「ククリちゃんにこれを見てもらいたいんだ」

 ククリは食事中こそクロウの隣にお行儀良く座っていたのだが、食事が終わると「母様のそばがいいです」とツバサの元へ寄ってきた。

 保護者であるクロウと母親代わりを約束したツバサの了解を得てから、ククリはツバサの傍にやってきた。せっかくだから隣に座るなんて他人行儀はせず、ツバサのひざに座らせてやる。

 これにはククリもご満悦、神々の乳母ハトホルもニッコリだ。

 今日のツバサはリブ生地のタートルネックに、レディスのジーンズという若ママが着そうな普段着だ。バストとヒップがパツパツなのはいつものこと。

 この格好、どういうわけか子供たちの受けがいい。

 現にククリも量感たっぷりなツバサの太股に乗ってニコニコ顔だ。

 ツバサを座椅子変わりにしているようなもので、ちょうどククリの頭がツバサのおっぱいに乗っかっている。それを彼女はポヨポヨと枕にしていた。

「母様のお膝の上、ムッチリしてて座り心地最高です」

 ムッチリなのは過剰なくらい女性的な皮下脂肪のせいだ。

 ツバサは「誰がムッチリだ!」と決め台詞を吐きたいが、ククリが自分に母親像を重ねる経緯けいいを考えると、そう易々とは怒鳴れない。

「ハハハ、それは良かった……」

 言葉を飲んで、引きつった笑みを浮かべるしかなかった。

 彼女を膝に乗せたままツバサはスマホを取り出すと、撮影しておいた方舟の写真や動画をククリに見せた。

 スマホを手渡されたククリはスマホに釘付けとなる。

 ……なんだか電車で子供が騒がないように、母親がスマホでアニメでも見せている気分だ。幼いククリを膝の上に乗せているから尚更だろう。

 ククリは動画を見て、写真をスライドさせていく。

 見終わったククリはこちらを仰ぐように振り返る。

 勢い余ったのか、ツバサの胸に顔を乗せてきたのはご愛敬あいきょうだ。

「こ……これです、母様! 間違いありません! この方舟です!」

 ククリは興奮気味に方舟の画像を指した。

 方舟に関してはククリから情報がもたらされ、彼女も「見たことがある」と証言していたことから、確認してもらう必要があった。

 確証は得られた──あれが“天梯てんてい方舟はこぶね”だ。

 ツバサは方舟を発見して追跡中なのを改めて報告し、明日にはハトホルフリートで追いかけるむねを伝えた。

「ついては──皆さんに協力を願いたい」

「パーティーの追加メンバーだな。わかっているとも」

 何があるかわからんからな、とアハウは腕を組んで同意を示した。

 毛むくじゃらの獣人な風体は変わらずだが、今夜の出で立ちは紳士服だ。上着は脱いでいるが、ワイシャツにサスペンダーが似合っている。

 緊急とはいえ会食に招かれたのでオシャレに気遣きづかったらしい。

「そうですね……加勢は必要でしょう」

 アハウの言葉に賛同する者の声が上がる。

「先日、皆さんにご迷惑を掛けた還らずの都の騒動では、最初にやってきたツバサ君たちだけではなく、アハウさんやミサキ君にまで出張っていただきましたからね……今回も想定外の事態に備えて、多めの人員を出すべきでしょう」

 クロウもお茶を一口啜ってから同意してくれた。

 今日はツバサが「気楽な格好でいらしてください」と言ったせいか、珍しく着物姿での来訪だった。それでも身嗜みだしなみはビシッとしている。

 足袋たび草履ぞうりを履き、着物の上に羽織、シャレコウベな頭部にはボーラーハットを被って手にはステッキを携えて現れたのだ。

 大正ロマンを感じさせる古き良きコーデである。

 これに合わせたのか、ツバサの膝の上にいるククリも着物だった。

 といっても堅苦しいものではなく、これまた大正時代の女学生が着ていそうなはかまスタイルのものだ。着心地や動きやすさが重視されている。

 クロウ陣営の1人──ホクト・ゴックイーン。

 現実での彼女はクロウの教え子で、彼のおかげでファッションデザイナーの道を志せるようになり、売れっ子デザイナーとして成功したという。

 恐らく、2人の衣装は彼女が見立てたものだ。

「各陣営、2人ずつ参加させても大丈夫じゃないかな。それぞれの陣営に代表者である内在異性具現化者アニマ・アニムスと、サポート数名いれば何とかなるはずだ」

 アハウの意見にクロウは賛同しつつも慎重さを唱える。

 この場合「何とかなる」とは、各拠点の防衛が間に合うという意味だ。

「あの方舟は還らずの都に匹敵するという遺物いぶつ。慎重を期して調査のための人員を多めに割くことは賛成ですが、全陣営から2人ずつは多いと思いますよ。それぞれの本拠地にもしもがあった場合、対応できなくなりますからね」

 1人や2人、大差ないと思われるだろう。

 しかし──真なる世界ファンタジアの現状を考えれば油断できなかった。

 今でこそ各陣営の拠点を構えたハトホルの谷、イシュタルランド、ククルカンの森、タイザン平原(還らずの都がある大陸中央はこう名付けられた)は平和だが、いつまた蕃神たちが現れるかわかったものじゃない。

 奴らは文字通りの神出鬼没──。

 次元を破って何処どこからでも現れるのだ。

 こればっかりはミロの直感でも「わかんない」という。

 そのため、各陣営の留守を預かる神族を一定数に保つ必要があった。

 戦闘能力に秀でた者が3人──サポート役が2人。

 内在異性具現化者アニマ・アニムスがいると心強い。

 最低でも5人の神族がいないと、蕃神ばんしんには対応できそうにない。

 先日の巨大蕃神によって「5人でも心許ないのでは?」という恐ろしい可能性が明らかとなり、ツバサたちは緊張感を高めていた。

 派遣者を1人のままとするか? それとも2人にするか?

 些細ささいなことと思われるかも知れないが、自分たちどころか現地種族と世界の命運が掛かっているため、ツバサたちは慎重に議論を重ねた。

「じゃあ、1陣営から2人、2陣営から1人──計4人でどうですか?」

 話の流れを見計らってミサキがそう提案した。

 今日は珍しくボーイッシュな服装である。

 黒で無地だけどデザインされた感のあるランニングシャツに、ベルトやポケットを多めにあしらったをゴテゴテのミリタリージャケットとカーゴパンツ。

 履き物は編み上げのアーミーブーツだった。

 全体的にミリタリー仕様で統一されており、マニッシュっぽくもある。

 あちらはミサキのガールフレンドで、ファッションデザイナーを目指すハルカがいるから彼女が用意してくれたものだろう。ミサキ自身は「オレ、あんまり服とか興味ないんで」と聞いたことがある。

 ……お母さんが買ってきた服を着るタイプなのかな?

 ちゃんと挙手してからハキハキと発言したミサキは、チラリとツバサに流し目を送ってきた。その目配せをツバサは読み取る。

 こちらの理解を見取った上でミサキは話を続けた。

「還らずの都の一件では、オレの陣営もアハウさんの陣営も1人ずつしか出せませんでしたけど、新たにクロウさんたちが加わってくれたおかげで、全体的な人数が増えたんです。各陣営の合計人数からして4人は出せると思います」

 なので、陣営のひとつが2人派遣すればいい。

 緊急事態が起きた場合、各陣営の居残り組が助け合うこと。

 ミサキが話に区切りを付けたところで、愛弟子の意図を読んだツバサがその案を補填ほてんするように切り出した。

「お伝えした通り、ハトホル一家ファミリーは新たに3人の神族が加わったので、総勢14人となり四神同盟では最大数となりました。ウチから出せる限りの人数を出せますし、いざという時は各陣営の援護に回すこともできます」

 ツバサが説明をしていると、ミサキが意味ありげな目配せをしてきた。

こんな・・・趣旨しゅしをツバサさんから発してください』

 ミサキの眼がそう訴えていたので、ツバサは軽く頷いて話を続ける。

「ですので──僭越せんえつながら、ウチの陣営から多くの人員を出させていただきます。ハトホルフリートの能力を最大限発揮できる5人が出向きますしね」

 ツバサは促されずとも同じようなことを述べるつもりだったが、愛弟子は先生に気を遣い、「お願いします」と視線で伝えてきたのだ。

 年下のミサキがこれを指摘すると角が立ちそうなので(ツバサを含めそんな狭量な大人はいないが)、気を回してくれたらしい。

 本当に可愛い愛弟子だ──獅子翁レオナルドからぶんどりたい。

 それはともかく、気付けばハトホル一家も14人になっていた。

 イヒコ、ヴァト、プトラ──ツバサの新しい娘と息子たち。

 彼らがハトホル一家に参入したことも報告済みだ。

 イヨやオリベのように過去の日本から飛ばされてきた漂流者ひょうりゅうしゃの一団についても、彼らを招き入れた翌日に開いた会議で包み隠さず話してある。

 アハウもクロウも、イヨたちには「是非お会いしたい」とせがまれていた。

 アハウは元は大学の非常勤講師、クロウは元教師で塾の先生。

 学習意欲が高いのもあるのだろうが、やはり知識欲が手伝ってイヨやオリベから当時の話を聞きたいらしい。フミカと似たり寄ったりである。

「あ、だったら──言い出しっぺのミサキちゃんとこから出してよ」

 応援2人ね、とミロはいきなり声を上げた。

 さっきまでクロコが持ってきたデザートのトルコアイスをずっとねくり回して遊んでいたのだが、食べ終わった途端に口を挟んできた。

 発案者であるミサキに「2人出せ」と迫ったのだ。

 いや、口調からすると迫ったというよりお願いしたのか?

 上には青いジャージをしっかり着込み、下は黒のスパッツだけ。ラフすぎる格好のミロだが、ジャージが奇妙なくらいカッコイイので様になっている。

 あのジャージ──ホクトとハルカの合作だ。

 2人の名前を合わせた“ハルクイン”というブランドロゴまで刺繍ししゅうされている。

 デザインがズバ抜けていいのは当然だった。

 テーブルに突っ伏したミロが唐突に発した藪から棒なお願いに、ミサキは嫌な顔ひとつしない。むしろ、すぐに理由を察したようだった。

「ウチから派遣すべき人間が誰かいるんだね? その人を指名するついでに、もう1人もウチから出せばいい……そんなところかな?」

「はい正解、さっすがミサキちゃん」

 ツバサさんみたいな洞察力~♪ とミロは口笛を吹いて褒めた。

 ちょっと照れ臭そうに微笑んだミサキは聞き返す。

「それで、ウチでご指名がかかったのは誰なんだい?」

「うん──ジンちゃん貸して」

 ミロは一も二もなくマスク・ド・変態を名指しした。

「ミロ、ジンを貸してほしいって……工作者クラフターが必要ってことか?」

 ハトホル陣営からは、工作者としてほぼ同等の技量を持つダインが出向くことをミロは知っているはずだ。たった今「ハトホルフリートで行く。その能力を最大限発揮できるメンバーで行く」とも話した。

 その上で工作者のジンを借りたいということは──。

「工作者1人では手が回らないほど何かを作ったりすると……?」

 ミロの直感&直感がそうささやいたのか?

 ツバサの問いにミロは「いやいや」と気怠そうに手を振る。



「だってあの方舟──すっごい壊れてたじゃん」



 直してあげないと可哀相だよ、と優しい声でミロは言った。

 ツバサは思わず口を半開きにして、「へ?」と間抜けな声を漏らしそうになってしまったが、そこは体面があるので何とか取り繕った。

 それでも驚きは隠せない。

「ククリちゃん、ちょ、ちょっとスマホ返してくれる?」

 フォトフォルダ──何故か子供たちから送られてくるツバサのスナップショットを楽しげに閲覧していたククリには申し訳ないが返してもらう。

 部屋にあるスクリーンに無線で繋げて画像を拡大。

 壁にかかった大型スクリーンに映し出される方舟の映像を、ツバサを始めミサキやアハウ、それにクロウやククリも食い入るように見つめる。

「……壊れているように見えますか?」

 ツバサは視力に自信があるのだが、その自信を失いそうだった。

「いや……おれには頑丈そうな方舟にしか見えない」

 目を細めて具に観察するアハウでさえもお手上げのようだ。

「若い皆さんの目で無理なら、私の目ではとてもとても…………あっ!」

 私、目がありませんでした──クロウはカラカラ笑った。

 こういう骸骨ジョークが定番のキャラがいたはずだ。

 ツバサたちは困惑のまま降参したのだが……。

「あ……本当だ、あちこち壊れてる」

 方舟の画像を凝視したミサキが、ミロと同じことを言い出した。

 仲間を得たミロは「ほらね」と得意げにツバサに振り向く。ドヤ顔はウザいけど可愛くてしょうがないし、まだ半信半疑なところがあった。

「どこが壊れてるんだ? 俺たちにはわからないんだが……」

 ツバサは素直にわからないことを認め、ミロとミサキに尋ねてみた。

「パッと見は分厚い装甲なんだけど、この装甲って何度も壊れたり削られたりしているのを新品みたいに直してるだけみたいだよ。よぉーく見ると、補修の後がうっすーくわかるの。ほら、こことかそことかあそことか」

 立ち上がったミロはスクリーンに近付き、方舟の画像をあちこち指した。

 言われてみれば補修の跡に見えなくもない……思い込みでそう見える程度の陰影の差でしかない。だが、ミロの直感を考えれば頷けてしまう。

 次いでミサキも立ち上がる、ミロ同様スクリーンに近付いた。

「それと──全体が歪んでいる気がします」

 両手を上げて方舟の上下左右に当てながら、片目を閉じて左右対称シンメトリーの具合を確認しているようだ。

 ミサキの手の動きに合わせてよくよく観察すれば──。

「うむ……ほんの少し、傾いているように見えるな」

 アハウが得心した呟きを漏らし、ツバサも黙って頷いた。

「この方舟、よっぽどな目にってきたんだと思うよ」

 もう限界ギリギリ──ミロは心配そうに方舟の映像を見つめる。

「何者かは知る由もありませんが……相当の襲撃を受けてきたと思われます。それを乗り越えて、何度も修理して、こうやって飛んでるみたいですが……」

 無理が祟り始めている、とミサキも同じ意見を述べた。

 正体不明の敵から襲撃を受け、装甲は幾度となく剥がされ、船体も歪む打撃を食らい、それでも方舟に載せた“何か”を守るために彷徨さまよってきた方舟。

 彼女たちの見立てが真実なら──その労苦ろうくは計り知れない。

「方舟は限界を迎えつつある……間違いないな?」

 ツバサの問いに、ミロとミサキは揃って頷いた。

 ミロは直感と直観──ミサキは直感と第六感。

 それぞれ推理や思考に頼ることなく本質を見抜く技能を持っているため、方舟の損耗そんもう状況を一目見ただけで気付いたらしい。

 恐らく、フミカやダインも気付いている頃だろう。

 彼らは目撃した方舟の動画や情報を調べて、明日の追跡に役立ちそうな手掛かりを掴んでおくと言っていたので、同じ結果に辿り着いているはずだ。

 ダインとフミカは、情報を精査して報告してくるだろう。

 ミロとミサキの直観を裏付ける、正確な報告書を作ってくるに違いない。

 それを待たずとも、動き出すことになりそうだった。

「……明日にして正解だったな」

 どうやら時間的猶予はない。

 いくら追跡しているとはいえ、発見したからには見失わない内に確保すべきだという心配から「明日には追いつく」と公言して正解だった。

 傷だらけの方舟と、そこまで追い込んだ謎の敵。

 蕃神ばんしん──他に考えにくい。

 早急に“天梯の方舟”に保護する必要性が浮上してきた。



 こうして同盟の方針は決まり、追加人員の選抜が夜更けまで続いた。


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