想世のハトホル~オカン系男子は異世界でオカン系女神になりました~

曽我部浩人

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第3章 彼方に消えしは幽冥街

第57話:メイドと横綱は待っている

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窮地きゅうちを脱した? とんでもない」

 現在進行形で窮地じゃ、とドンカイはため息をついた。

 あれから多脚蜘蛛とニンゲンモドキを撒いたはいいが、ここは連中にとってホームグラウンド。ドンカイたちは迷い込んだ獲物である。

 遅かれ早かれ、また襲撃されるのは目に見えていた。

 ドンカイたちが幽冥街に入ったのが6日前。

 クロコたちと合流したのが5日前だ。

 この5日間の逃避行でパーティーメンバーは激減していた。

 追撃者たちの目を盗んで、ようやく隠れられた廃ビルの屋上。

 そこにいるのはドンカイとクロコの2人だけ。

 もう、この2人しか残っていない。

 過大能力オーバードゥーイングを使いすぎてヘトヘトのドンカイはあぐらで座り込み、思い出したように深呼吸をしては疲れを誤魔化すことに努めた。

 その傍らではクロコがメイドらしい立ち姿で控えている。

 こちらは一見すると澄ました顔だが、よく観察すれば顔色に疲労感が染み出してきている。立っているのは彼女なりの空元気だろう。

「逃げ切れたのは……ワシらだけか?」
「……そのようですわね」

 認めたくはないが、この場にいるのは2人だけだ。

 他のメンバーは、多脚蜘蛛が吐き出す糸に捕まって連れ去られたか、ニンゲンモドキに襲われて食い殺された。多脚蜘蛛の場合は助けようとこちらが動く前に、街のどこかへと連れ去られてしまう。行く先は杳として知れない。

 助けに行きたいのは山々だが、下手に身動きを取ることもできない。

 深追いすればミイラ取りがミイラになりかねなかった。

 怪物の大群に飛び込むわけにはいかず、逃げ回る以外の選択肢はない。

 臆病者と罵られても仕方ない――苦渋の決断だった。 

 ただ、怪物たちの獲物に対する対応が異なるのが少々気になる。

「捕まえた獲物を巣に持ち帰るのか、あるいはその場で食らうのか……」

「多脚蜘蛛が前者だとしたら、攫われた方々には一縷の望みがございますね」

 うむ、とドンカイは頷くも表情は渋い。

 疲労困憊のドンカイとクロコでは、仮に多脚蜘蛛の巣を発見したとしても仲間を救出するほどの体力が残されてないからだ。

 恐らく、返り討ちに遭うのがオチだろう。

 ニンゲンモドキはそうでもないが、多脚蜘蛛の数は尋常ではない。

 ドンカイもクロコも仲間を助けようと尽力したのだが、何千もの多脚蜘蛛が壁となって2人の行動は妨げられてしまった。

 悲鳴を上げて助けを求める彼らの声が──耳から離れない。

「ワシらぁ無力じゃな……」

 ドンカイは片手で顔を覆い、悔しさに牙を噛んだ。

「この異世界に飛ばされた時……神族の肉体となって、まぁ人間の時より凄いことができるのぉ……なんて万能感がちっとはあったものだが……」

 誰も助けてやれんとはなぁ──ドンカイは天を仰ぐ。

「やれることはやりました」

 ただ、私たちが至らなかっただけです。

 クロコもそっと唇を噛む。

 エロスしか頭にない思考回路かと思いきや、他者を思いやる気持ちはちゃんとあるらしい。仲間のために殿しんがりを務めた勇姿が思い返される。

「……そういえば、ひとつ気付いたことがある」

 多脚蜘蛛とニンゲンモドキは、ドンカイたちを襲ってくる。

 だが──奴らは決して共闘しなかった。

 むしろ多脚蜘蛛はニンゲンモドキさえ獲物として見ているらしい。プレイヤーたち同様、ニンゲンモドキも捕まえようとするのだ。

 数では多脚蜘蛛が圧倒的に多い。

 ニンゲンモドキが10体ほどで現れるとしたら、多脚蜘蛛は1000体は下らない数でやって来る。蜘蛛は1体がさほど強くないものの、数の暴力には敵わない。

「しかし連中、仲はよろしくないと見えるのぉ」
「ええ、その不和を利用させていただきましたしね」

 ドンカイとクロコは、時に両者を争わせることで逃げてきた。

「蜘蛛とモドキの正体は知れないが、奴らがタッグを組むことがなさそうっていうのはささやかながら救いじゃな」

「共闘されていたらひとたまりもなかったでしょうね」

 一方、クロコとドンカイはいいコンビらしい。

 クロコの死角から様々な銃火器で攻撃する過大能力オーバードゥーイング

 これにより多脚蜘蛛やニンゲンモドキを怯ませ、ドンカイの【大洋と大海ミキシング・を攪拌せしオーシャンズ轟腕】・アームで大津波を起こして連中を押し流す。

 津波が起きるほどの海水を呼び寄せるまでの数秒、どうしても足止めをする必要があるので、クロコの面を制圧する攻撃力は打って付けだった。

 そのコンビネーションを、2人は打ち合わせなしでやってのけた。

 ドンカイが過大能力を使うタイミングを見越したクロコが、多脚蜘蛛もニンゲンモドキも一手に引き受けてくれるので助かっている。

 会話のキャッチボールはともかく、戦闘に関してだけならドンカイとクロコの息はピッタリだった。大軍を迎え撃つのに適した能力の相性もあるのだろう。

「ですが、限界が近付いております」

 クロコが戦闘に用いる武器は、主に銃火器や爆薬。

「弾薬にしろ火薬にしろ、戦い続ければ底が尽きます。この街では補充もままなりません。もうそろそろ……」

「今までの戦法……と言うより、遁法とんぽうが使えなくなるのか」

「そのための手は打ちましたが……」

 クロコは両手を前に組んで、再び屋上の縁に立つ。

 先ほどのように騒ぐことはなく、背筋を正して清楚な姿勢で立ち尽くす。

 待ち人をこいねがううように──彼方かなたを見つめていた。

「助けを求めた……と言うておったな」

 ドンカイの問いにクロコは振り向き、コクリと頷いた。

「先日ドンカイ様たちが幽冥街に入ったのを察知した際、私の操り人形マリオネットを数体、なんとか幽冥街から外へ出すことに成功しました」

「うむ、それは聞いておる」

 幽冥街に入った時、ドンカイが感じた『何者かとすれ違った感覚』は、クロコが助けを求めるために仕掛けていた彼女の操り人形マリオネットだった。

 何者かが街に入ってきたら──それを伝って外に出る。

「あの死角から攻撃しとるのもそうか?」
「はい、私の指揮で動く人形メイド部隊です」

 なるほど──クロコの過大能力が朧気おぼろげながら見えてきた。

「この幽冥街は強力な結界が張られており、閉鎖空間になっています。おかげで内部と外部は完全に不干渉となっております」

 爪先を入れただけでも飲み込まれるという。

「もしや街の外に多脚蜘蛛やニンゲンモドキがおらんのは……?」

 クロコは確信めいた頷きで返す。

「この街に獲物を招き入れるためではないかと……私たちも興味本位で近付いたのですが、まったく邪魔されませんでした」

 街に入ると、外の様子がまるでわからなくなる。

 結界で遮断されているためか、いかなる連絡手段も通じなくなるのだ。

 そのせいでドンカイたちが幽冥街に踏み込む際、メイド人形で「入るな」と警告することができなかった。そう謝罪されたばかりである。

「だから何者かが入ってくる瞬間……この場合、ワシらじゃが、それを利用してこちらの身体を橋渡しに人形たちを外に出すのがやっとじゃったのか」

 クロコは頷いてから言葉を続けた。

「この状況、もはや私たちの手に負えないと判断しました。ですので、より強大な力を有する御方に助けを求める必要があると思いまして……」

 それで助けを求めたのが──彼と彼女か。

「はい……ツバサ様とミロ様です」
「うむ、ワシも……他に思い当たる人物がおらんしのぅ」

 どちらにも縁がある知り合いだった、ということには少々驚かされた。

 また、どちらもツバサに(違う意味で)ご執心なのも察した。

 メイド人形がツバサの元に辿り着くまで、クロコは「ツバサ様の豊潤な香りならば3日で追跡できます!」と断言した。

 豊潤な香りって何じゃ? とツッコミを入れるのはやめておいた。

 そこから彼の慎重な性格からして1週間……いや、未知の敵に対する準備を整えるために、5日ほど時間を費やすだろう。

「ワシらが幽冥街に入ったのが6日前、メイド人形が脱出したのもその頃じゃから……早くても後2日は辛抱せにゃならんとあかんのぉ」

石曼子シイマンズなら翌日には出撃してますよね」

 ツバサ君は島津家の武将じゃないからのぉ、とそこは諦める。

「精々、ワシらが気張るしかあるまいて」

 少しは休憩できたので神族ならではの回復力もあってか、また立ち回れるぐらいの元気は取り戻せていた。ドンカイはヨイショ、と腰を上げる。

「さて、ここもいつ連中に知れるかわからん。河岸かしを変えるか」
「そうですわね。では失礼して……」

 クロコはドンカイの横に来たかと思えば、ボルダリングでもするみたいにドンカイをよじ登り、さも当たり前のような顔で肩に腰を下ろした。

「……おい、何しとるんじゃ?」
「御覧の通り、肩に乗せていただいております」

 3m近いドンカイの巨体ならば、クロコくらい肩に乗せるなど造作もない。小鳥が留まっている程度の重さしか感じなかった。

 それにしたって──馴れ馴れしい。

「さすがに私も疲れてしまいました。もう少し休憩をいただきたいのです。ですが、すぐに移動しなければならないのもまた事実……そこで苦肉の策です」

「だからってワシに乗るとはどういう了見じゃ!?」

 ドンカイの怒声にクロコは「あら」と心外そうな顔をする。

「女は男に乗る・・ものですわよ?」
「上手いこと言うたつもりか! このエロ駄メイド!?」

「あらあら、エロメイドで駄メイドだなんて……そんな褒められても」

 頬に両手を当てて艶っぽく頬を染める。

「これっぽっちも褒めとらんわい! 叱っとるんじゃ!」

 このメイド──本当に疲れる。

 ドンカイが抗議するもクロコは涼しい顔だ。

「良いではありませんか……現役の頃から肩に子供や女性を乗せてファンサービスをしていたはずです。私くらい平気でございましょう?」

 それとこれとは話が別……そうドンカイは言いかける。

 クロコは先んじて告げてきた。

「ちなみに私──今現在、はいておりません・・・・・・・・

 クロコはドンカイの肩の上、ススッと横にずれてきた。

 肉付きのいい美尻がドンカイの頬にこれでもかとすり寄り、あまつさえ「サービスです」と言わんばかりに押しつけてくる。

 その気もないのに、鼻の穴が広がって鼻息が荒くなる。

 敢えて音にするなら“フハッ!”という感じだ。

「……ワシが乳より尻派と知っての狼藉ろうぜきか?」
「雑誌のインタビューで公言しておりましたものねぇ……」

 クロコはドンカイの顔にしなだれかかってくる。

「殿方の肩は座るだけならまだしも、動かれると安定性に欠けるので乗り心地はよくありませんわね。ドンカイ様が移動中はこうして・・・・……」

 またしても全力で──おっぱいを押しつけてきた。

「しっかり掴まってないといけませんわね」
「んおおおっ!? や、やめんか! ワシを惑わすなーッ!?」

 ドンカイとてアラサーの男盛り。

 こんなことをされて平常心を保つほど枯れてはいない。しかし、こんな危険地帯で色事に及んでいる場合でないのもわかっている。

 だから──やる気・・・だけが滾ってしまう。

 ギブアンドテイクです、とクロコは真顔のまま唇の端を上げた。

「…………ああもうっ! 好きなだけ乗っておれ!」
「ご理解いただき感謝いたします」

 クロコが座ったまま一礼したところで、ドンカイは彼女の身体に手を添える。

 落ちないように支えつつ、彼女もドンカイにしがみついてくる。
 
 彼女の乳尻太股の感触を味わながら、ドンカイは力士時代に鳴らした瞬発力を活かして屋上から跳んだ。

 近場のビルに着地すると、また次の足場を求めて跳び上がる。

 巨体に見合わぬ身軽さを披露したドンカイは、できるだけ遠くへと動するように努めた。無論、多脚蜘蛛やニンゲンモドキのいない方角へと──。

「! ドンカイ様、あれを──!?」

 クロコが指差す先、1体のニンゲンモドキが暴れていた。

 今までのニンゲンモドキと段違いの巨体だ。20m級の巨人みたいな体躯を誇る、たてがみを生やした犬面のニンゲンモドキである。

 歯を剥いて空に吠え、巨大な腕を振り回しては廃墟を壊す。

 怒っているような笑っているような……どちらとも受け取れる雄叫びを上げながら破壊活動を続けており、彼(?)の周囲は瓦礫の広場と化していた。

「なんじゃいありゃ……他の連中より図抜けた強さじゃぞ」
「触らぬ神に祟りなし、です」

 幸いにも奴は私たちに気付いておりません、とクロコ。

「そうじゃな。ワシらは当分、逃げの一手を打つとしよう」
「三十六計逃げるが勝ち、というやつですね」

 ドンカイは犬面ニンゲンを避け、その反対方向に逃げる。

 いつか来るツバサとミロの到着を待って……。

   ~~~~~~~~~~~~

 この時──さしものドンカイとクロコも気付かなかった。

 片や横綱まで上り詰めた最高峰eプレイヤー。

 片やエロでもダメでもアルマゲドンのGMゲームマスター

 どちらもプレイヤーとしては上級者である。

 しかし、いくら神族の肉体を得て、過大能力オーバードゥーイングに覚醒していても、この閉鎖空間で昼夜問わず5日以上も戦い続ければ精神的な疲弊は免れなかった。

 いつもより集中力が落ちていたのもある。

 だから、気付けなかったとしても仕方ない。

 犬面ニンゲンが破壊活動により造り出した瓦礫の広場。

 そこで犬面ニンゲンが、何者かと戦っていたことに気付けなかった。

 それがもう1人の生存者プレイヤーだということにも……。

「があああああああああああああああああああああああああああああーッ!!」

 その少女は野獣の如き咆哮ほうこうを上げた。

 小さな身体では持て余すであろう巨大な斧を振るい、犬面ニンゲンモドキの巨拳と打ち合う。当然、体格差からして互角ではない。

 無慈悲な巨拳によって少女は殴り飛ばされた。

「んにゃあああああああああああああああああああああああああああーッ!?」

 少女の身体は豪速で廃墟に叩き込まれ、その衝撃で廃墟が爆ぜるように破壊され、これによりまた瓦礫の広場が広がっていく。

 犬面ニンゲンが吠えると、崩れた廃墟から少女が立ち上がる。

 満身創痍だというのにどこにそんな力があるのか、自分の10倍はあるコンクリ片をはね除けると、腕に巻いた鎖を思いっきり引っ張った。

 鎖の端は瓦礫に埋もれた大斧に結ばれている。

 得物である大斧を引きずり出し、少女は懲りずにそれを構える。

 また犬面ニンゲンと殴り合うためにだ。

 その瞳は純真かつ純朴で──純粋な殺意に満ちていた。



「殺してあげる、今すぐ、殺してあげるから……」


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