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第3章 彼方に消えしは幽冥街

第52話:メイドからのSOS~出発準備

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「その幽冥街ゆうめいがいってのが、この世界にあるっちゅうがか?」

 まだ食い足りないのか、ダインは串焼きの串をくわえている。

 ツバサは自分の前にあった数本のイカ焼きを回してやった。ダインは律儀に合掌してから瞬く間に平らげていく。

 ミロも当然のように手を伸ばす──欠食児童かおまえら。

 ミステリーより食い気の2人は放っておいて話を進めよう。

「あるというより、来ているというべきかもな」

由明区ゆうめいくは異世界に飛ばされてた……っていうんスか?」

 異次元に消えたのではなく──異世界に転移していた。

 あれだけ詳細に解説してくれたフミカだったが、この仮説は「信じられない」と顔に出ていた。無理もない、あまりに突拍子もない話だ。

「しかし、突拍子もないというのなら、俺たちがこの世界にこんな身体アバターで飛ばされていることもまた突拍子もないことだ。五十歩百歩だよ」

 人だろうが街だろうが関係ない。

 異世界転移という現象そのものが、ツバサたちが生きてきた現実的の常識に照らし合わせれば、絶対にありえないことだった。

 精々、絵空事で語られる空想の産物がいいところだ。

「だが──俺たちは異世界ここにいる」

 ならば、街の1つくらい転移していてもおかしくない。

 証拠もあるしな、とツバサは紙切れを手に取る。

 壊れたクロコ人形が右手が握っていたものだ。ツバサに差し出そうとしていたそれは、由明区役所のロゴが入った封筒だった。

「こんな小道具、いちいち作るのが面倒だ」

「その封筒、幽冥街がネットで騒がれた頃によく話題になったやつッスよ。『これが由明区のあった証拠だ!』って……」

 他にも由明区グッズがあったそうだが、クロコがそれをわざわざ用意して、自分の操り人形をボロボロにして持ってこさせる理由がない。

「あいつは救いようのないエロ駄メイドだが、こんな小細工を弄するタイプじゃない……何をやるにもストレートだったからな」

 だからこそ、ストレートにアホなミロと気が合うのだ。

「予断は許さないが、推測できる限りではこんなところかな」

 由明区はこの世界に転移してきており、そこにクロコを初めとしたアルマゲドンのプレイヤーたちが囚われ、未知の脅威が迫っている。

「だから助けに行く──それでいいな、ミロ?」

「うん、それでいいよ」

 最後のイカ焼きをダインとのじゃんけんで勝ち取ったミロは、それを剣みたいに掲げてガッツポーズを取っていた。

 ツバサは呆れ顔で目を伏せた後、思わずツッコんでしまう。

「……おまえ、クロコの心配してるの!?」
「してるよー、超してる! それとイカ焼きは別問題じゃない?」

 態度の問題だ、とツバサは叱るようにツッコむ。

「まあ、アホに雰囲気ムードとか説いたところで無駄か……そんなわけで知人のGMを助けに行きたいんだが、協力してくれるか?」

 マリナはともかく、ダインとフミカはエロ駄メイドに面識がない。

 見ず知らずの人間のために危地へ赴くような真似を勧めたくないのだが、2人の力が借りられれば大いに助かる。なので、協力を求めた。

 これに2人は──「水臭い」と笑った。

「なぁに他人行儀なこと言うちょるんじゃアニキ、わしらファミリーじゃろ? わしゃアニキのことを実のお袋のように慕っちょるきに」

「そうッスよ、アタシらもうバサ兄の子供みたいなもんじゃないッスか。お母さんが困ってるなら、子供はその力になるもんッスよ」

 もちろん協力する──笑顔で答えてくれた。

「誰がお袋でお母さんだ……」

 いつもの返事をするツバサも「ありがとう」と微笑んでいた。

「じゃあ、さっそく明日にでもメイドさんを探しに行こうか」

 ミロはイカ焼きをかじりながら無計画に提案する。

 ツバサはそれを却下した。

「考え無しに動くな、と言っただろう。助けに行くのは俺たちの準備が整ってからだ。最低でも1……いや、3日は寄越せ」

 本当は1週間は欲しいところだが、それだとミロが待ちきれずに1人で出発しかねないので、苦渋の選択として3日に切り詰めた。

「ダイン、“例のもの”は?」

 イカ焼きを諦めたダインは、【不滅要塞】フォートレスで作ったという自家製コーラをがぶ飲みしていた。こういうものは作れるらしい。

 その工場で建造中の“あれ”が使えると思ったのだ。

「ざっと70%ってとこかのぉ……じゃが、そうと決まりゃあ話は早い。2日で仕上げちゃるきに。明後日あさってには“脚”として使えるぜよ」

「よし、頼む。次にフミカとマリナ……」

 ダインには“例のもの”の建造と、必要な物資の調達や作製。
 マリナとフミカには猫族の村を守る結界の強化整備。
 ミロは偵察と探索の範囲を広げ、他の脅威はないかの調査。
 
 それぞれ、3日の内に整えるべき準備を言い渡しておく。

「こんな気分じゃ遊んでいても楽しくないから、そろそろ引き上げるか──それじゃあ各自、3日後に向けて準備しておくように」

 ツバサたちは帰り支度をすると、クロコ救出に向けて動き出した。

 そんな中、マリナがどこか浮かない顔で俯いていた。

 不安になったツバサは傍らにしゃがみ、その顔を覗き込む。

「どうした、マリナ……クロコのことが心配か?」

「いえ、クロコさんならきっと大丈夫かなって思うんですけど……その、クロコさんが助かった後のことを考えるとちょっと……」

「助かった後のこと?」

 妙な心配をする、と訝しむツバサにマリナは理由を明かす。

「また、いろんなこと・・・・・・をされちゃうんじゃないかなーって……」
「ちょっと待て! その話、詳しく!?」

 あのエロメイド、ウチのに何しやがった!?

 その後──「あんな駄メイド助ける必要はない!」というツバサの意見により場は紛糾したものの、結局は助けに行くことに決まった。

   ~~~~~~~~~~~~

 マリナはフミカと一緒に結界の基礎石を設置していく。

 みんなの拠点がある猫族の村を中心に直径50㎞。

 その東西南北に、マリナの【神聖なる幼女イエス・ロリータの不可侵領域・ノー・タッチ】を付与した結界の基礎となる石が置いてある。

 これら4つが円を描くことで安全圏を作っているのだ。

 これは過大能力で作動しているセコム付きバリアだが、特殊な石に能力を付与させているのでマリナへの負担は実質ゼロ。

 石が壊されない限り、結界を張り続ける便利な代物だ。

 ただし、強度にちょっと不安が残る。

 それでもあの触手が大群で押し寄せてきても半日は保つくらい頑丈だ。

 伝説級の力を持つモンスターでも生中には破れまい。たとえ触手の王が攻めてきても、その全力攻撃にさえ数度は耐えるだろう。

 強力な結界を張る術式を何かに付与して維持する。

 結界に特化した過大能力オーバードゥーイングに覚醒したマリナだからできる裏技でもあった。

「今度は直径100㎞に結界石を8つ置いて、より広範囲に強力な結界を設置していきます。元からある4つの石も強くしておきます」

「そのお手伝いをウチがすればいいんスね、オーライッス」

 フミカの過大能力【智慧を蓄えしグリモワール・999の魔導書】スリーナインで結界の基礎石を解析し、その結界強度を向上させるよう働きかける。

 これでクロコの救出に向かっている間、猫族の村は安全だ。

 緊急事態に対応する策はツバサさんセンセイが考案中とのこと。

 マリナとフミカは飛行系技能で空を飛び、基礎石の配置場所へ向かう。

 途中、マリナは何気なく尋ねてみた。

「ねえねえフミカさん」
「なんスか、マリナちゃん。また何か読みたい本でもあるんスか?」

「フミカさん──ダインさんが好きなんですよね?」

 飛行中にも関わらず、フミカは器用にずっこけた。

「た、担当直輸入にぶっ込んでくるッスねぇ……」
「それを言うなら単刀直入です」

 フミカは誤魔化そうとするが、マリナは眼を逸らさず訊いてくる。

「告白しちゃわないんですか?」

 フミカは頬を染めてうんうん唸りながら、答えをひねり出す。

「告白……みたいなことはちゃんとしてないけど、なんとなく一緒にいるうちに好きになったというか、ダイちゃんもウチのこと好き……みたいなこと言ってくれるようなったし……それならいいかなー、と思ってて……」

「それ──言い訳に聞こえます」

 グサリ、と心臓を槍で刺されたみたい硬直するフミカ。

「こ、子供の正論は突き刺さるッスねぇ……」

 致命傷を食らったモンスターみたいにフミカは痙攣けいれんしていた。

 ここぞとばかりにマリナは言わせてもらう。

「その子供から見ててもじれったいです。センセイとミロさんがあんなに相思相愛でいつでもどこでもイチャイチャしてるから尚更です!」

「……そっちの方が問題ないッスか?」

 ないです! とマリナは力強く断言した。

「お母さんとママが仲良くしてれば、娘はとっても嬉しいです! ワタシなら混ざっても怒られないし、もっとイチャイチャしてくれます!」

「なんという百合夫婦……ッ!」

 正直すっごい羨ましい、とフミカは小声でぼやいた。

「そして、なんという百合の英才教育……ッ!」

「ミロさんとクロコさんの教育の賜物です」

 お母ツバサさんにバレたら、ミロさんはお説教5時間コース。

 そしてクロコさんは救出と同時に折檻だ。

 そんなわけで、とマリナはフミカに人差し指を突きつける。

「好きなら好きと告白しちゃってください! 大好きなお姉ちゃんとお兄ちゃんがつきあってくれれば、妹としては嬉しい限りなんですから!」

 マリナなりの応援でフミカの背中を押す。

 これを受けてフミカは──唖然としていた。

 だが一転、フミカはにんまり微笑んでマリナを抱き寄せる。

「え、ちょ、フ、フミカさん!?」

「フフフ、いーじゃないッスか♪ マリナちゃんはウチの妹なんでしょー? ウチ、だらしないお姉ちゃんしかいなかったから、こんなしっかり者の妹がずっと欲しかったんスよ~♪ ウフフフフ~、いっもうといっもうと~♪」

 マリナを抱いたままフミカは上機嫌で空を行く。

 そして、しっかりした口調で告げる。

「……わかってるッス。ちゃんとダイちゃんには告白するッスよ」

 でも、もうちょっとだけ待って──。

 フミカは恥ずかしそうにこっそり呟いた。

   ~~~~~~~~~~~~~

「──へっくしょい! なんじゃあ、風邪じゃろうか?」

「神族が風邪ひくわけないだろ」

 ツバサとダインは【不滅要塞】フォートレスの中にいた。

 ここはダインの過大能力であるとともに道具箱インベントリ内でもあるのだが、ダインの許可があれば出入り自由。ツバサは彼の許可を得て立ち入っていた。

 何度か入って見慣れはしたが──。

「いつ来ても思うのは……秘密基地だよな、ここは」

 特撮戦隊物の秘密基地といったおもむきがある。

 スーパー系やリアル系問わず、ロボット物なら必ずありそうな主役メカたちを格納して整備し、時には新メカを作る工場も兼ねる場所だ。

 要塞内では無数の作業ロボットが働いている。

 兵器や武器を製造する班、要塞の解体と改築をする班。外に出て鉱石などの資材を調達してくる班……と様々な用途で日夜働いている。

 日用品の工場などもあり、ミロやフミカが頼んだドリンクの工場生産ラインが動いていたりと、無節操なくらい物作りに励んでいた。

 そして──ダインローラーの整備。

 ダイダラス形態で専用ハンガー内に直立不動で格納されており、チューンナップのため急ピッチで整備が行われている。新たな武装も加わるそうだ。

 いや、あれ・・は武装の範疇はんちゅうに収まらないパワーアップだろう。

「それで“例のもの”は?」

「ああ、こっちじゃきに……見たらアニキでもビックリするぜよ」

 要塞の奥へ向かうと、イベント会場並みに巨大なホール内で“例のもの”は建造されていた。もう基礎となる3つの部分はほぼできあがっている。

 全長は──200mを優に超えている。

 本体は大戦期に活躍した巡洋艦より大きいくらいだ。

「あとは、あの3つを繋ぎ合わせるだけか?」

「それで外観的にはほぼ完成じゃな。そこから3基の出力が連動するよう調整して、内装を整えて……明日の夕方には終わるぜよ」

「ならいい、出発前におまえもちゃんと休んでおけよ」

 イエスマム、とダインはふざけて敬礼する。

「誰がマムだ……ん、ミロが帰ってきたな」
「お、嬢ちゃんが戻っちょったか。すぐ開けるぜよ」

 ミロの気配を感じると、ダインは要塞の入り口を開いた。

 ツバサたちのすぐ側、床が迫り上がると扉が形作られる。そこが開くと外に繋がっており、ミロが手を上げて入ってきた。

 ダインの【不滅要塞】内は、これで出入りできるのだ。

 どこ○もドア──は禁句である。

「たっだいまー! 遠くまで見てきたよー!」

 ミロには周辺の調査を頼んでいた。以前よりも広範囲にだ。

 触手の生き残りがいないかのチェック、多脚蜘蛛のような新手が出現してないかの確認、もしくはプレイヤーと思しき存在の発見、その他脅威の有無。

 そういったものを調べてくるように頼んでおいた。

「特に何にもなかった、ちょっち拍子抜けー」

 表情に焦りの色がないので、本当に何もなかったらしい。

「おかえり、ミロ。クロコの意識は追えたのか?」

 周辺地域の調査のついでに、それも調べてきてもらった。

 例の人形はクロコの意識と繋がっている。

 それを探知系技能で辿り、クロコのいる方角だけでも見当がつかないかとミロに調べさせたのだ。ミロは首を片手に自慢げだった。

「うん、だいたいわかったよ。だいたい北東っぽい」
「北東……また北東か」

 あの多脚蜘蛛の群れがやって来た方角だ。

「それとね、クロコさんの意識を辿ってたら、ツバサさんたちが倒したっていうゲジゲジ蜘蛛がいっぱいいたから全部やっつけといたよ」

「やっぱりまだいたか、それで数は?」

 ミロは両手で指折り数えた後、アホの笑顔で言い切った。

「ひーふーみーよー……たくさん!」
「……おまえに概算がいさんを期待した俺がバカだったよ」

 とにかく、大群を倒したとミロは言い張る。

 やはり、あの多脚蜘蛛も出所は北東のようだ。そこに奴らの巣があると考えるのが自然だろう。巣ではなくとも、あの触手の王の時のようなものがある。

 空間にできた別次元への裂け目だ。

 今回の案件と多脚蜘蛛の活動──もしや根っこは一緒か?

 クロコのSOSには多脚蜘蛛が一枚噛んでいる、そんな予感がするのだ。しかし、奴らの能力が計り切れていないのが不安だった。

「アニキやミロ嬢ちゃん、それにわしのダイダラスで吹っ飛ぶ連中じゃ。そがい気にせんでも、グネグネどもよりは弱いじゃろ」

「……だといいがな」

 そういう連中に限って、搦め手の能力を持っているものだ。

 時としてそれは、戦況をひっくり返す。

 正攻法にも大火力にも数の力にも勝るほど──恐ろしい。

「用心には用心を重ねておくか……」

 ツバサ自身、準備を怠らないようにと肝に命じておこう。

 ツバサが思案に明け暮れていると、ミロはてこてこダインに近付いていき、両手を差し出して「ちょーだい♪」のポーズを取った。

「ダインダイン、頼んどいた“あれ”──もうできてるでしょ?」

「おう、仕上がっちょうよ。ほれ、こいつじゃ」

 請われてダインが出してきたのは、一振りの剣だった。

 アダマントとオリハルコンを練り合わせた剣。ミロの持つ神剣・ミロスセイバーと同じデザインだが長くない。かといって、短剣にしては長い。

 ジンがオマケで打ってくれた──もう一振りの剣だ。

 しかし、この剣は形が違う。打ち直したというよりは、ジンのデザインした造形を活かしたまま、ダインの流儀で改造されていた。

 剣の刃元には宝玉がはめ込まれている。

 あの宝玉──もしかして“龍宝石ドラゴンティア”か?

 ミロは剣を持ち上げ、観察するようにチェックする。

「おおーっ! 予想以上の出来! さっすがダイン、たくみだね~♪」

「へっ、おだてても何も出んぜよ」

 照れたダインは鼻の下をこすると、改造した点を説明する。

「ミロ嬢ちゃんの要望通りに変型機構を組み込んどる。そこの動作確認はこれからじゃが、まず問題ないじゃろ。それと頼まれたから“龍宝石”を組み込んどるが、中身はまだ空っぽじゃきに何かの力を詰めとかんと……」

「うん、わかった! 込めるパワーはもう決まってるんだ!」

 ミロは受け取った剣を手にこちらへ戻ってくると、空いた手でツバサの右手を握ってきた。そして、自分の剣をツバサに渡してくる。

「ツバサさん、これにありったけのパワーを注ぎ込んで!」



 それで完成するの──ウィングセイバー・・・・・・・・が!!


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