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第2章 荒廃した異世界

第26話:干涸らびた大地と新しい肉体

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 まぶたを閉じても意味がないほどのまぶしさ。

 目覚めた直後に太陽を直視しても、ここまで目がくらまないだろう。

 ようやく光が弱まり、鼓膜こまくをいじめていた耳鳴りも静まると、ツバサは恐る恐る目を開いた。まずミロとマリナの無事を確かめる。

 2人ともツバサにしがみついたまま、しっかり両目を閉じていた。

 そのことに安堵してから周囲の状況を探る。

 視界に飛び込んできたのは──見渡すばかりの荒野。

 どれだけ探しても草や木は生えておらず、サボテンのような乾燥に強い植物でさえ見当たらない。大地は水気を失いひび割れてボロボロ、砂漠になる一歩手前のような大地が地平線の彼方にまで広がっている。

 空模様は晴れだが、ところどころに大きな雲が浮かんでいた。雨が降らないということはなさそうだが、この辺りが慈雨じうに恵まれた様子はない。

 空気までヒリつくほど乾ききっている。

 先ほどまでいたメギド大平原ではない。初めて見る風景だった。

「どこだ、此処ここは……?」

 ツバサとミロはアルマゲドンのワールドを、隈無くというほどではないが渡り歩いてきた。北に南に西東、行ってないところはあまりない。

 だが、こんな荒れ果てたエリアは初めてだ。

「もしかして……カワクゥーエ砂漠?」

 ようやく目を開けたミロが、ツバサにしがみついたままキョロキョロと見回して、一度だけ行ったことのある砂漠エリアを口にした。

「いや、あそこは本当に砂漠だったろう? それに砂漠らしい絶景としてワールドが作られていた……こんな味気ない風景じゃないはずだ」

「なんだか、寂しいところですね……」

 動揺しているのか、マリナの声は可哀想なほど震えていた。

 マリナはツバサの胸の下から小動物みたいにひょっこり顔を出すと、そこからおっかなびっくり荒野を眺めている。

 ミロも何が起きているのかわからず、いつになく脅えている。ツバサだって冷静でいるわけでない。なにやら胸騒ぎがするのだ。

「転移されただけならいいんだけどな……」

 どうにも奇妙な感覚がつきまとって落ち着かない。

 そう──感覚だ。

 異様に馴染むはずのアバターに、何故か違和感を覚える。

 これが自分の肉体だと錯覚するほどの一体感がない。その一体感が消えて、この身体が当然だと感じてしまっていた。

 まるで五感が『このアバターは自分だ』と認めたかのような……。

「え……な、なんだ、この感じは……っ!?」

 戸惑うツバサの横で、ミロたちはつむじ風に顔をしかめていた。

 荒野を駆ける乾いた風を浴びると、肌にまとわりつく砂塵を鬱陶うっとうしいほどほこりっぽい。口の中にそれが入ればじゃりじゃりするので、ミロやマリナは風をまともに浴びるとぺっぺっ、と吐き出している。

「…………つば?」

 アバターでも唾を吐く行為はできる。ゲーム内では挑発的な意味を込めてやるのだが、だからと言ってアバターが本当に唾が出るわけでない。

 しかし、ミロたちが吐いた砂混じりの唾は乾いた大地に残っている。

 唾の湿り気がゆっくりと地面に吸い込まれていく。その様子に目を見張った。

 アルマゲドンにこのような視覚効果・・・・はないはずだ。

「なっ……そんなバカな!?」

 この現象を確認しようと、ツバサがマリナを胸の下からどかした瞬間、その大きな乳房が“ユサァ・・・”と存在感を主張して揺れた。

 重い──自分の胸が重すぎる。

 爆乳と称される乳房の肉が揺れ動く感覚に戸惑った。

 アバターなのに何故!? と驚いた途端、ドクン、ドクン、と心臓の鼓動が高鳴るのを覚えて、そっと胸の谷間を指でなぞれば──。

「肌触りが……ある! それもしっかりと!?」

 触る指先と触られた胸、その両方に確かな触感があった。

 思わず自分の胸を持ち上げてみたが、女性の細い指では豊かすぎる乳房の肉を包みきれず、5本の指が食い込むばかりだ。

 その五指が食い込む感触が、これでもかと感じ取れた。

 男ではあり得ない心地よい乳房の弾力──否応にも息が荒くなる。

「どういうことだ、この感覚……ッ!」

 まるで現実リアルの──自分の肉体みたいな感覚だ。

 これはもうアバター云々の話ではない。現行のVRシステムではどれだけ技術力を費やしても、こんな現実そのものを再現することは不可能である。

 肌触り、胸の重さ、心臓の鼓動、唾、その他諸々──。

 どれもこれもアバターには無縁のもの、現実であるべき生の実感だった。

「い、異常だ、こんなの……これじゃ現実の肉体と変わらない」

 これが自分本来の肉体だと納得してしまいそうになる。これはアバターではなく、ツバサのあるべき姿だと実感が訴えてくる。

 この美しき母性の権化のような──女性の肉体がだ。

 ツバサの戸惑いが伝染したのか、ミロとマリナも身体をペタペタ触りまくってこれがアバターではなく、自分の肉体だと再確認していた。

 互いの頬を引っ張って「夢じゃなーい!?」とか喚いている。

「これ、アプデでバグったとかじゃない?」

 VRゲームをやり込んでいるミロは、その可能性を示唆しさしてきた。

 ツバサもそう思いたいが、残念ながら否定する材料があった。

「それはない……VRシステムのアプデでバグると、アバターとの同調シンクロ率は絶対に下がるんだ。そうプログラミングされているんだよ」

 大学でVR工学を勉強しているツバサにすれば初歩的な知識である。

 こんな生身同然になることなんてあり得ない。

 この状態──同調率120%どころの話ではなかった。

 性的な快感を楽しむダルトVRゲームでさえ、厳しい規制がかけられている。もしシステムが不具合を起こせば、アバターとの連結リンクが切れるのだ。

 改造など以ての外──やればシステムが崩壊する。

「まれに女性の快感を味わいたがる連中が、アダルトVRを改造して快感度を上げた女性アバターでやろうとするが……成功したって話は聞いたことがない」

「じゃあ……ツバサさんが第一号?」

 ふざけんなよ!? とツバサは声を荒らげてしまった。

「そ、そうだ! メニューを開けば何かわかるかも……なっ!?」

 肝心のメニュー画面が──開かない。

 LVやパラメーターを確認するステータス画面、習得済みの技能スキル欄、所持している道具がわかるアイテム欄、ゲームシステムを操作するシステム欄。

 意識をするだけで視界内に広がるはずのメニュー画面。

 なのに、それらの画面が一向に開く気配がない。

「ツ、ツバサさん、メニュー画面が開かないんだけど……?」

 いつも脳天気なミロも、さすがに顔色が優れない。

「セ、センセイェ……」

 マリナなどもう半べそ状態だ。震える足取りで縋りついてきた。

 恐らく──ツバサも青ざめていることだろう。

 未知の状況に脅えるミロやマリナを見て、ツバサはまたしても不可解なことに気付いた。彼女たちの表情があまりにも豊かすぎる。

 アバターの表情を操作するくらい今時は当たり前だが、ここまでリアルにプレイヤーの感情を投影することは難しいのだ

「あまりにも現実的なアバター、それにメニュー画面の不具合……」
 
 最悪の事態を思い浮かべてしまう。

 ゲームを終了するにはシステム欄からログアウトするしかない。

 もしくは、この不具合をGMに報告すれば解決するだろう。だが、そのためにはGMコールをしなければならず、それはシステム欄にある項目なのだ。

 どちらもできなければ、自力でのゲーム終了は不可能。

 つまり──このままでは現実リアルに戻れない。

「でもさ、いつかは誰かが気付くよね? ウチのお母さんとか、マリナちゃん家ならお父さん……は無理でも、家政婦さんが来るんだしさ」

 現実で第三者にヘッドギアを外してもらえば、強制ログアウトができる。そうでなくとも、ミロの最新VRヘッドギアには安全装置セーフティが機能している。

 排泄への欲求や過度の空腹、もしくは急病によって脳波が急激に変化すると警告が入り、適切な対応がなければ強制ログアウトさせられるのだ。

 強制ログアウトする手段ならツバサもいくつか思い付く。

 だが、心の奥底から誰かが訴える。

「これが…………本当にゲームだと思うか?」

 ミロもマリナも、薄々だが感じているはずだ。

 アバターだったはずのボディが、自分の肉体だと信じられるほどの現実感。
 それは自分たちを取り巻く世界にも遺憾いかんなく適応されていた。

 この茫漠ぼうばくたる世界は──圧倒的な質感を持っている。

 アルマゲドンはVRゲームでも屈指のリアリティを誇る美麗なグラフィックで、まるで本当の異世界・・・・・・・・・に放り込まれたような・・・・・・・・・・錯覚に陥るほど、という称賛はゲーマーなら一度は耳にするアルマゲドンへの褒め言葉だ。

 その褒め言葉が、ツバサに絶望的な発想をさせる。

「ツバサさん、まさか……異世界に飛ばされたとか言い出すわけ? そんで、アバターが本当の身体になっちゃったとか?」

 現実主義者リアリストのツバサが口にしたくない仮説を、ミロがあっさり言ってくれた。

 こういう時、思ったことをそのまま口にするミロが羨ましい。

 アバターのまま異世界に飛ばされ、それが自分の新しい肉体になった。

 真っ先に思い浮かんだのはそんな馬鹿げた推論だ。フィクションでならいくらでもありそうな話だが、あいにくとツバサには受け入れがたい。

 考えれば考えるほど謎は深まるばかりだし、仮説や仮定を重ねるばかりで決定的な結論には辿り着けない。誰かと議論したいのだが、ここにはお子さま思考回路なミロとマリナしかいないので、自分で推論を重ねるしかない。

 ツバサが悩んでいると、ミロが意を決した表情をする。

「ここが異世界かどうかはさておき……ひとつ、確かめたいことがあるの」

 いつになく真剣な顔をしたミロは、ツバサの正面に立った。

 そして両手を構えるとおもむろに──。

「──えいっ♪」
「きぃにゃああああああああああああああああああああああああーっ!?」

 ツバサのおっぱいを全力で揉んだ。

 その瞬間、ツバサの胸から膨大な電流を流されたような衝撃が走り、激痛と未知の感覚に意識が吹き飛びそうになって、痴漢にあったOLみたいな悲鳴が喉から解き放たれていた。

 我を忘れてミロをビンタで張り倒す。

「な、なななな……なにすんだおまえぇぇぇーっ!?」

 ミロに揉まれてジンジンする胸を両手で守りながら、ツバサはその場に座り込んでしまった。感じた衝撃が凄すぎて立っていられなかったのだ。

 ペタン、と座り方まで女の子みたいになってしまう。

 張り倒されたミロは──鼻血をたらしてもグッドサイン。

「……良かった、ツバサさんの不感症が治ってる!」
「不感症違うわッ!」

 実のところ、不感症どころの騒ぎではない。

 この肉体──敏感すぎる。

 ミロが加減をせずに胸を揉んだ瞬間、泣きたくなるほどの痛みが走るとともに、男の頃には感じなかった快楽を刺激する疼痛とうつうも感じていた。

 これがまさか──女性の快感なのか?

 思い出しただけで背筋がゾクゾクするし、まだジンジンする乳房を押さえている手はその頂点を密かに撫でて、淡い気持ち良さを引き出していた。

 我知らずの内に、乳首と乳輪を愛撫していたらしい。

 男の時に胸で感じたことなどなかったが、触るだけで喉の奥から甘い呻きが込み上げそうになる。だがミロとマリナの手前、無意識に噛み殺していた。

 乳房から生じる女性的な感覚を密かに楽しんでいたのだ。

 服越しでもわかるほど乳首が硬さと大きさを増し、乳輪まで膨らんでくる。

 そして──お腹の奥底で何かが騒ぎ出す。

 それが男性の体内にはない、女性のみが宿す臓器の疼きだと思い至った。

 ツバサの下腹部、その奥底で脈動しているのは──。

「ま、まさか……………………子宮……か……?」

 掠れた声で、ようやくそれだけが言えた。

 自覚した途端、全身の女性的感覚が芽吹くように疼き始める。

 それはやがて下半身の大事な場所を目覚めさせ、そこが熱い湿り気を帯びつつあることを知り、ツバサは顔を真っ赤にしながら思い知らされた。

 この肉体は──紛うことなき女性なのだと。

 女性の感覚に翻弄される戸惑い、女性の性感を覚えることへの恥じらい。

 その気持ち良さに溺れそうになるものの、頑なに拒絶する男としての矜恃きょうじ。決して認めたくないのに高揚感ばかり募っていき……。

 甘い感情が理性のせきを切ろうと暴れ出し、ツバサの意識を混乱させた。

 我知らず女性的な声が震え、両の瞳が涙で溺れそうになる。

「や、やだ……こんな、の……嘘だ……俺は、おれは……」

 このままでは狂ってしまいそうだ!

 だが男としての人生が風前の灯火にあろうと、羽鳥翼はとりつばさという人間がつちかってきた武道家としての鋭敏な第六感が衰えることはなかった。

 反射的に気を引き締めてバッと顔を持ち上げる。

「……ッ! 何か、来る……大きいのが……」

 ツバサは全身から込み上げてきていた女性的感覚を抑え込むと、双眸そうぼうを険しくして地平線の彼方に目を凝らした。



 大地の向こう──土煙を上げて何かがやってくる。


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