6 / 537
第1章 VRMMORPG アルマゲドン
第6話:※個人差があります
しおりを挟む「僭越ながら──御二方にはチェックマークを付けさせていただきました」
GMの持つ特権技能のひとつだという。
問題行動の多いプレイヤー、何らかの原因により監視が必要なプレイヤー、そういった人物の居所を把握するGPSみたいな技能らしい。
その対象者の元に瞬間移動できるのは、クロコ特有の特権技能だとか。
「アタシたち、なんにも悪いコトしてないよ──まだ」
「まだとか言うな、フラグっぽいから」
承知しております、とクロコは無表情に返してくる。
「ですが、ミロ様たちは私のお気に入り……コホン、せっかく親しくなられたのですから、お呼びとあらば即参上、いつでもどこでも呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン、と駆けつけたいのでチェックさせていただきました」
「……職権乱用って言わないか、それ?」
ツバサがキレ気味に尋ねると、クロコは鉄面皮で応じる。
「職権は乱用するためにある──今は亡き官僚だった祖父の至言です」
「官僚がそれ言っちゃ駄目だろ」
「まあ、晩年の祖父は汚職がバレて失脚してしまいましたが」
「本当にダメダメじゃないか!?」
さて、とクロコは話を切り替える。
「此度のお呼び出しはどういった御用件でしょうか?」
「はーい、ツバサさんがチートでチーターなんですけどー?」
拗ねた子供みたいな口調で、ミロは初期LVの差について説明する。ミロの言葉が足らない部分は、逐一ツバサがきっちり補足しておいた。
話を聞き終えたクロコは得心したらしい。
「……なるほど、初期状態のLVや技能の差ですね。誠に申し訳ありません、こればかりは個人差が生じるようになっております」
アルマゲドンではアバターを作成する際、個人を特定できるタイプの脳波を測定する。これによりプレイヤー本人を模したアバターが提供されるのだ。
その際、アバターの強さに個人差が現れるという。
「簡単に言えば──経験豊富な方ほど有利になる傾向にあります」
空手や剣道などの格闘技をしていれば、それらの戦闘系技能が最初から習得済みになることがあり、DIYが趣味だったり大工仕事をしていれば、工作や建築などの生産系技能を習得していることが多いという。
「謂わば初期ボーナスですね」
ツバサの初期技能はほとんど現実の自分が身に付けているものだから、そこから想像するのは容易だった。
だとすると、ミロの初期技能には疑問が残る。
「しかし……その理屈ならミロが最初っから武器系の技能を持っていることに説明がつかないな。こいつ、ただの引きこもりだぞ?」
「ツバサさんのおかげで、パーフェクトに引きこもれてないけどね」
健康のためにと最低でも週3日、部屋から出してそこそこの運動(簡単なストレッチやウォーキング)をさせている。ツバサなりの親心だ。
しかし、間違っても格闘技は教えていない。
遊び半分やスポーツ感覚で、ツバサと同じように武術のイロハを教えてやったことはあったが、結局ミロはひとつも身に付かなかった。
これを聞いたクロコは、細い顎に人差し指を当てて考え込む。
「でしたら……ミロ様、最近ハマっているVRゲームはございませんか?」
「あるよ、ダクス9とドラハン8やってる」
正式名称はダークネススピリット9と、ドラゴンハンティング8。
どちらも様々な武器を駆使して、モンスターを倒したり狩ったりしていく大人気VRアクションゲームだ。ダクス9はツバサもやっている。
「恐らく、そのおかげでしょう」
現実世界での経験ではなくとも、VR世界の経験もアルマゲドンには反映されることがあるそうだ。ミロの場合、それが初期技能になったらしい。
VRゲームは従来のゲームと違い、自分の肉体を動かしている感がある。
なので肉体的な疲労を覚える者も少なくない。
この疲労感は感受性の高さによるものと思われていたが、無意識のうちに心身が実体験と捉えていた可能性もありそうだ。VRゲームでのプレイを自身の肉体で感じた経験と錯覚するほどに……。
「つまり、こういうわけか。リアルでもVRゲームでも何でもいい。色んな経験をしていた方がアルマゲドンを始める上での有利になるわけだ」
「その通りです。ですから、初期ボーナスですね」
最初だけですけど──とクロコは意味深長に付け足した。
「ツバサさんがLV高いのもそのせい?」
ミロが羨望の眼差しでツバサを見つめながら訊いた。
「LVが高いのは、プレイヤー自身の強さを現しているそうです。例えば現実において武道の有段者やスポーツ選手、もしくはeスポーツのプロなどは、その戦闘経験の高さがLVに現れることも……」
クロコが話している途中だが、空気を読まずにミロは口走る。
「そっかー、だからツバサさんはLV5なんだね」
「──LV5!? 最初からですか!?」
クロコは声を荒らげるほど取り乱した。
この無表情メイドがここまで感情を露わにしたのを初めて見た。同時にアルマゲドンのアバターの表情が本当に多彩なことに驚かされる。
クロコの表情を観察しつつ、ツバサは言い訳するように返した。
「そうなんだよ。だからミロが騒いでな」
「でもメイドさんの話聞いたら納得できたよ。ツバサさんならしょうがないなー、って。だってツバサさん、リアルだと百戦負けなしの無敵仙人だもん」
そんな強くないよ、とツバサはやんわり訂正した。
クロコは──驚愕の視線をツバサに突き刺してくる。
「ツバサ様……あなた…………何者ですか?」
「……え?」
クロコの無機質な眼が据わっていた。
「私たちGMは運営と逐次情報をやり取りし、プレイヤーの皆様をチェックしておりますが……最初からLV2の方など数えるほどです」
そうしたLV2の大半が、現実では名の知れた運動神経の持ち主だという。
プロのスポーツ選手、あるいは格闘家や武術家だったらしい。
「LV3の方など超レア、LV4の方なんて1人たりとも確認できておりません。そのLV4を通り越してLV5だなんて……あなたは…………」
いったい──何者なんですか?
尋問みたいに問い詰められ、ツバサは言葉に詰まる。
クロコの雰囲気が明らかに変わった。
まるで断罪者──もしくは怪しい人物を調べる警察官だ。
簡潔に「一介の大学生です」と答えとくべきか? それともちゃんと自己紹介でもするべきか? いっそ奇を衒った回答でもしてみるか?
たっぷり3秒ほど悩んでいると──。
「アタシのフィアンセで奥さんになってくれるオカン系男子です」
「おまえが答えるの!?」
ミロが勝手に返事をした。しかも、発言内容が目に余るほどおかしい。
だが、ミロがふざけてくれたおかげで、クロコの職務質問めいた問い掛けをはぐらかすことができそうだ。
更にミロは、ツバサに身体を密着させてくる。
「ツバサさんは最強──アタシが知ってるから、それでいいよ」
ミロはツバサに背中を預けると、こちらの胸の谷間に自分の顔を挟み込ませながら倒れ込んでくる。ちょうど両胸が彼女の両肩に乗るので少し楽だ。
なんとなく、そんなミロを抱きしめる。
きっとクロコには──女2人がイチャついているように見えるだろう。
「それにさ、最初っからLV5の相棒なんてステキにムテキじゃん♪ ゲーム実況する時の宣伝にもなるし最高だよ! そーでしょ、ツバサさん?」
ね? とミロは首を仰け反らせてこちらを見上げる。
ツバサは──顔がにやけないように平静を装った。
「おまえが喜んでくれるんなら、俺は何でもいいよ……」
そう答えるのが精いっぱいだった。目の前にクロコがおらず、自制心をフル回転させていなければ、今この場でミロを押し倒していただろう。
もっとも、VRゲームでは大したこともできないが──。
そして、クロコは──膝から崩れ落ちていた。
「爆乳のお姉さんと、程良いサイズの美乳な女の子が、互いのおっぱいでムニムニ抱き合いながら甘ったるく愛を確かめ合う……しかも、お姉さん役が恥じらっててちょっとツンデレ気味……ああっ、なんて尊い……ッッ!」
その場に崩れ落ちたクロコは、ゴボゴボ涙をこぼしながら口元を右手で覆っているが、その手の隙間からは涎と鼻血が止め処なく溢れていた。
表情どころか分泌物までリアルに再現されるのか……。
クロコの酷い反応を空目して、そちらに注目させてもらった。
「ホントに好きなんだね、百合が」
ミロも変に感心している。
「……あれはもう好きっていうより中毒だろ」
いずれ禁断症状とか現れそうだ。
ひとしきり堪能したのか、クロコはハンカチで涙と鼻血と涎まみれの顔を綺麗に拭うと、デフォルトとも言える無表情な人形顔に戻った。
「事情はよくわかりませんが……わかったことにしておきます」
「いや、どっちだよ」
理解しているのかいないのか、意味不明な言い回しだ。
「私の独断と偏見により、仔細は問わないことにいたしましょう」
「そうしてくれると助かるよ」
ですが……とクロコはまだ不思議がっている様子だ。
「ミロ様、ツバサ様は現実ですとそんなにお強いのですか?」
「うん、メッチャ強いよ。だって、小さい頃に仙人から武術を習ってて、今でも毎日修行してるんだもん。向かうところ敵ナシだよ」
「あっ、こらバカ!」
それは恥ずかしいから誰にもバラすな、と耳にタコができるほど言いつけてあるのに、ミロはあっさり暴露してしまったのだ。
クロコは訝しげに小首を傾げて尋ねてくる。
「仙人に武術を習った……のですか?」
「あー、違う違う違う、言葉の綾だ。人に教わったのは本当だけど」
ミロの口を両手で塞ぎながら、ツバサは誤魔化す。
10年ほど前──羽鳥家には仙人が棲み着いていた。
自称・仙人と言い張る、うさんくさいインチキ親父である。
ツバサの父の友人で、しばらく客間に居座っていた。
その人が「家賃代わりに」と、ツバサに武術を教えてくれたのだ。
女顔のせいで甘く見られがちだった当時のツバサは、何よりも男らしい強さが欲しかったので渡りに船だった。
その仙人がブラリと消息不明になってからも、ツバサは独自に鍛錬は続けてきたので、それなりに身体は鍛えられたし強くもなれた。
自慢じゃないが、ケンカで負けたことは1度もない。
だからミロはツバサのことをよく「無敵仙人」と呼ぶのだ。
「そんなわけで、そこそこ鍛えているのは本当だよ」
「そこそこで初期LVが5になると思えないのですが……」
クロコはまだ納得できないようだ。
それほどまでに初期LV5というのは異例らしい。
「ツバサ様のように現実世界で力を追い求め、小石を積み上げるが如く経験を積み重ねてきた方には、無用な進言とも思いますが……」
ひとつだけアドバイスを、とクロコは人差し指を立てた。
「以前も申しました通り、このアルマゲドンは他のVRゲームなど比較にならないほどの困難を強いてきます。ですが、そこから逃げてはなりません。むしろ、困難には徹底して立ち向かっていただきたい」
「えーっと……若い頃の苦労は買ってでもしろ、ってやつ?」
ミロの呟きに、クロコの人差し指が向けられる。
「それです──困難に立ち向かい、それを乗り越えれば乗り越えるほど、アルマゲドンはあなた方に何らかの形で報いるでしょう」
急がば回れ、地味にコツコツ、日々精進、とクロコは続ける。
「学門に王道なし──忘れないでください」
自分が言った名言を繰り返され、ツバサは思わず目を見張る。
「本来、GMとして依怙贔屓なアドバイスをするべきではないのかも知れませんが……私はあなたたちのファンですから、まあいいでしょう」
「だからそれ、職権乱用だろうに」
「職権は乱用するためにある、と申し上げたではありませんか」
クロコはほんの少しだけ、本当に注意してなければ見落としそうなくらい唇を緩ませると、その姿が右端からゆっくり消えていく。
「では、私もそろそろ本業に戻ろうかと思います。御用の際にはいつでもどこでもお呼び出しくださいませ。GMコールでも、大声でも構いませんよ」
「大声で呼んだら来るのも特権技能なのか?」
そうとしか思えないのだが、クロコはそこを答えてくれなかった。
「それではまた──お会いできる日を楽しみにしております」
まるで透明な壁があるかのように、クロコはその向こう側へと消えた。
森の中には、ツバサとミロの2人だけとなる。
クロコとの会話がモンスターたちの注意を引きつけたのか、気付けばツバサたちを十重二十重に取り囲むように無数の気配が集まっていた。
さっきの狼どころではない。5、60匹のモンスターが群れている。
「さっそく困難が押し寄せてきたんですけど!?」
「手間が省けたじゃないか」
ツバサは両手の指をペキポキ鳴らして準備をする。
「エロメイドも言ってたろ、困難から逃げるなって……こいつらを全部返り討ちにすればSPも金稼ぎも一気に捗るぞ」
「そ、そんなこと言ったって、アタシまだLV1なんだよ!?」
「心配するな、俺はLV5だ」
「そりゃツバサさんは頼りになるししてるけどさ! だけどこれ……いくら何でも多すぎない!? ドバーッて来られたら終わりじゃん!」
泣き言が減らないミロに、ツバサは焚きつけるような一言を漏らす。
「実況的には面白いんじゃないか──こんなハプニング」
途端ミロの目の色が変わり、剣を抜き払うと元気よく振り回した。
「オラーっ! かかってこいや雑魚モンスター共ーっ!」
「……本当にアホだな、こいつ」
いや、脳みそ単細胞と評すべきなのかも知れない。
だからこそ──可愛くてしょうがない。
ツバサはミロを庇う位置に立ち、前衛として立ちはだかる。
「さっきと同じ要領だ、いいな?」
「うん! ツバサさんが蹴散らして、アタシがブッタ斬るね!」
そうだ、と言うより早くツバサはモンスターの群れに飛び込んでいく。
10
お気に入りに追加
584
あなたにおすすめの小説
愛しのお姉様(悪役令嬢)を守る為、ぽっちゃり双子は暗躍する
清澄 セイ
ファンタジー
エトワナ公爵家に生を受けたぽっちゃり双子のケイティベルとルシフォードは、八つ歳の離れた姉・リリアンナのことが大嫌い、というよりも怖くて仕方がなかった。悪役令嬢と言われ、両親からも周囲からも愛情をもらえず、彼女は常にひとりぼっち。溢れんばかりの愛情に包まれて育った双子とは、天と地の差があった。
たった十歳でその生を終えることとなった二人は、死の直前リリアンナが自分達を助けようと命を投げ出した瞬間を目にする。
神の気まぐれにより時を逆行した二人は、今度は姉を好きになり協力して三人で生き残ろうと決意する。
悪役令嬢で嫌われ者のリリアンナを人気者にすべく、愛らしいぽっちゃりボディを武器に、二人で力を合わせて暗躍するのだった。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
イレギュラーから始まるポンコツハンター 〜Fランクハンターが英雄を目指したら〜
KeyBow
ファンタジー
遡ること20年前、世界中に突如として同時に多数のダンジョンが出現し、人々を混乱に陥れた。そのダンジョンから湧き出る魔物たちは、生活を脅かし、冒険者たちの誕生を促した。
主人公、市河銀治は、最低ランクのハンターとして日々を生き抜く高校生。彼の家計を支えるため、ダンジョンに潜り続けるが、その実力は周囲から「洋梨」と揶揄されるほどの弱さだ。しかし、銀治の心には、行方不明の父親を思う強い思いがあった。
ある日、クラスメイトの春森新司からレイド戦への参加を強要され、銀治は不安を抱えながらも挑むことを決意する。しかし、待ち受けていたのは予想外の強敵と仲間たちの裏切り。絶望的な状況で、銀治は新たなスキルを手に入れ、運命を切り開くために立ち上がる。
果たして、彼は仲間たちを救い、自らの運命を変えることができるのか?友情、裏切り、そして成長を描くアクションファンタジーここに始まる!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる