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第1章 VRMMORPG アルマゲドン
第1話:オカン系男子と引きこもり少女 ☆
しおりを挟む──羽鳥翼は毎朝6時に起床する。
起きたくない休日の朝でも7時には目が覚めるし、家事が多い日には5時に起きてしまう。もはや身体に染みついた習慣なのだ。
顔を洗って歯を磨き、身だしなみを整え、洗濯機を回しつつ部屋をあっさり片付けて掃除を済ませ、それから朝食の準備をする。
本当はすぐに朝食を済ませたいところだが……ちょっと間を置いてしまう。
この間に細々とした雑用も済ませると、あっという間に8時半過ぎ。
そろそろかな、と翼は2階に向かう。
2階の奥、日当たりのいい南向きの部屋。
部屋のドアには「ミロの部屋♪」と小さな看板が掛けられている。部屋の前に立って耳を澄ますが、部屋の主が起きている気配はない。
軽めに3回、強めに2回、ノックをしても返事は返ってこなかった。
一呼吸置いてから大きな声で呼びかける。
「……ミロー、朝だぞー。さっさと起きて朝ご飯を食べなさい」
返事を待たずに部屋へ入る。鍵は持っているのだ。
そこは──引きこもりなニートの部屋だった。
山と積まれたマンガ、ライトノベル、アニメやゲームのソフトケース、散乱するゲーム機(据え置き機、携帯機を問わず)、脱ぎ散らかした衣類……3日前に掃除したばかりなのに、もうご覧の有り様である。
生意気にデュアルディスプレイなPCは電源を入れたままで、薄暗い部屋で唯一の光源となっており、何かのゲームがBGMを流していた。
最新式だと自慢していたVRヘッドギアも床に転がされている。
「また夜通しゲーム三昧か……ほら、起きろ」
カーテンを開いて、まだ眠りこけている部屋の主に日光を浴びせてやった。
眠っているのは自称・美少女だ。
調子に乗るので本人には言わないが、可愛いのは認めよう。
16歳になるというのに童顔で、小柄な身体は線が細くて華奢。安らかな寝顔はお姫様のように可憐だ。引きこもりのくせにスタイルはよく、程良く実ったバストとくびれたウェストにツンと上を向いたヒップと、三拍子そろっている。
色素の薄いロングヘアは、ちょっと日本人らしくない。
だが、その寝姿は残念極まりなかった。
大きな口を開けて涎を垂らしていびきをかいており、寝間着代わりに着ているのは「ポンコツ」とプリントされたバカTシャツ。せめて短パンぐらい履けばいいものを、下は無地の白いショーツだけという無防備さだ。
君原美呂──翼の幼なじみで隣家の娘である。
ゆえあって羽鳥家で預かっており、翼が面倒を見ている。引きこもりニートになってそろそろ1年、すっかりこの部屋に馴染んでいた。
日光を浴びた美呂は、しかめっ面で目元を手で覆う。
「……ムニャ、もう食べられないよぅ」
太陽から逃げるように美呂はベッドの隅へと逃げた。
「ありきたりな寝言で誤魔化すな。さっさと起きろ、朝飯にするぞ」
「もう少し寝かせて……あと5時間」
「午後のワイドショーが始まるわ。そこはせめて5分にしなさい」
「じゃあ、あと5日……」
「そんなに寝れるか、週が変わるわ。いいから起きろ」
くるまっているタオルケットごと美呂をベッドから引きずり降ろす。
翼の腕力ならば美呂の1人や2人、軽々と扱える。
150㎏の関取であろうと宙を舞わす術を学んでいるからだ。
ベッドから降ろされた美呂は床に座り込む。
そこまでやってようやく観念したのか、美呂はショボショボの瞳をこすりながら大きなあくびをして、ようやく上半身を起こした。
「ふぁうっ……昨日、寝たの3時過ぎなのにぃ……」
「そうか、なら今日からは0時に寝ろ。そしたら8時間も寝られる」
無慈悲に言い捨てながらタオルケットを横に置くと、翼は美呂の寝ていたベッドの敷き布団を持ち上げ、手際よくベランダに干していった。
美呂は寝起きでボーッとしたままだ。
「ほら、顔を洗って歯を磨いて……えぇい、その程度じゃ目が覚めなさそうだな。いっそ朝シャンついでにシャワーでも浴びてこい」
翼が指示をすると美呂は寝ぼけ眼で聞き返してくる。
「シャワーすると……髪がめんどい……ツバサさん、結ってくれる……?」
甘やかしたくはないが──彼女のお願いにはどうにも弱い。
「ちゃんとドライヤーで乾かしてきたらな」
はーい♪ と返事だけはいい。
起き抜けで立ち上がる気力もないのか、美呂は四つん這いのままで階段を降りてお風呂場へと向かう。まるっきり大きな赤ん坊だ。
美呂がシャワーを浴びている間に、彼女の部屋を片付ける。
もうすぐ汚部屋かゴミ屋敷に進化する散らかり方だ。
せめて整理整頓されたオタクの部屋ぐらいに分岐進化させておく。
それが終わるとキッチンに戻り、美呂がお風呂を出てきたらすぐ朝食にありつけるようにとテーブルへ料理を並べておく。
そうこうしている内に、美呂の足音がこちらに近付いてきた。
足取りから察するに、やっと目が覚めたらしい。
「あーさっぱりしたし目が覚めた! ごはんごはんー♪」
「だから……だらしない格好をするな。下にも何か履いてこい」
風呂から上がった美呂は、寝間着とほぼ大差ない格好で現れた。変わっているのTシャツの文字が「ポンコツ」から「残念系女子」になっており、ショーツの色が白からピンクに変わっているくらいのものだ。
「いーからいーから、今日のごはんは何かなー?」
「待て待て、髪をそのままにするな」
食後にちゃんと結うとして、乾かしたばかりの髪をひとまずヘアゴムでまとめてやる。すると、美呂はおかしそうに笑った。
「フフフッ、ツバサさんってばホントにお母さんみたい」
「誰がお母さんだよ」
身長180㎝もある大男を捕まえて、お母さんもあるまい。
「でもさ、そうやってエプロンして、アタシのお世話をしてくれるところなんて、お母さん以外の何者でもないよ。顔も優しくて女の人みたいだしさ」
こういう時、母親そっくりな顔のせいで反論しづらい。せめて髪を短くしているのだが、それでもベリーショートの女性と間違われることがあった。
おまけに家事と料理が得意ときている。
お母さん扱いも仕方ないか、とこっそりため息をついた。
「これでよし、と……ほら、食べちゃえよ」
簡素に髪をまとめた美呂の頭をポン、と叩いてやる。
「はーい、いっただっきまーす!」
今朝の朝食はチーズオムレツとほうれん草とベーコンのソテー、温野菜のサラダにオニオンスープ。飲み物は美呂がカフェオレ、翼はコーヒーのブラック。
バターロールをぱくつきながら、美呂は何かを探している。
「ツバサさん、マヨネーズある?」
「温野菜ならコンソメで味付けしてある。そのままでイケるぞ」
だが、美呂はサラダからブロッコリーを除けていた。
「残したら夕飯のデザート抜きだからな」
「ブロッコリー嫌いなのに……これだけマヨかけていいでしょ、ね?」
翼は何も言わずにマヨネーズを取ってやった。
ちょっと行儀が悪いかも知れないけど、朝食を摂りながらBGM代わりにテレビを流している。と言っても、お堅いニュース専門チャンネルだ。
あまり興味はないだろうが、ミロもちゃんと視ている。
「またテロ? この国も大変だね」
「そろそろ日本も他人事じゃないけどな」
次のニュースはある国で起きた水を巡る紛争、戦局が泥沼化したことにより難民の大移動が始まったという。その次はある国で発生した異常気象、巨大ハリケーンに破壊された街の映像が流される。
その次はまた日本で起きた大震災について──。
暗いニュースばかり続く──ここ数年、ずっとこんな案配だった。
「イヤなことばっかりだね。この世の終わりって感じだよ」
たっぷりマヨネーズをかけたブロッコリーを不味そうに囓りながら美呂はぼやいている。マヨネーズの力を借りても食べにくいらしい。
「この世の終わりなら人類が生まれた頃からずっとだよ。いつの時代だって戦争や天災の度に、『世紀末だぜヒャッハー!』って騒いでたんだからな」
今に始まったことじゃない、と翼はコーヒーを啜った。
「歴史人類学専攻の友人なんか『いやー末世末世』が口癖だぞ。いつでもどこでも末世で指折り数えてもたらないくらいと嘯いていたし……」
「なにそのちょっとクスッと来るセリフ」
「末世なんて笑い事じゃないんだが、もう笑うしかないんだろうな」
世間の心配より自分の心配をしろ、と翼は美呂に言いたい。
「……ミロ、もうすぐ1年だぞ」
1年、という単語に美呂は反応する。
甘いカフェオレに浸したパンを頬張ったまま硬直していた。
もう1年前のことになる。
中学校の卒業式前夜──美呂は君原の家から逃げてきた。
あることが原因で父親と揉めに揉め、家中をメチャクチャにするほどの大喧嘩をした挙げ句、美呂は泣きながら翼に助けを求めてきたのだ。
美呂の母から事情を聞いた翼は、しばらく彼女を預かることにした。
元より家族ぐるみの付き合いだ。翼にとって美呂は年の離れた幼なじみ、妹も同然である。一緒に暮らして面倒を見るなど朝飯前だった。
以来、美呂は羽鳥家の居候となり、中学の卒業式にも出ず、高校に進学することもなく、そのまま羽鳥家の一室に引き籠もってしまったのだ。
羽鳥家は一軒家だが、翼が1人で暮らしている。
その件に関しては美呂の両親に助けられた恩があるので、彼女を預かる一因にもなっていた。羽鳥家の事情もまた複雑なのだ。
「おまえの世話を焼くことに俺は何ひとつ文句はない……だがしかし、このままズルズルと自堕落かつ怠惰な生活を続けて、非生産的な引きこもりニートになることだけは、たとえオバさんが許しても俺が許さん」
1年という節目もいい機会だ、この選択を突きつけてみよう。
「おまえの選択肢は2つに1つ──就職するか、進学するか、だ」
「じゃあ就職でお願いします」
「即答だと!?」
まさかの即決、これは翼も予想外だった。
てっきりグズグズ言い逃れの言葉を垂れ流して、甘えた声で「あと1年だけ見逃してよ~♪」とかお願いしてくると思っていたからだ。
「……ま、まあ、働くのはいいことだ。で、何をするつもりなんだ?」
美呂は満面の笑顔で白い歯を輝かせてから言った。
「うん、アタシね──ゲーム実況者になる!」
「はい、却下」
「即答ですと!?」
手堅い職業ではないな、と思っていたら案の定だ。
「ゲーム実況って……なろうと思って簡単になれるもんじゃないぞ」
「なれるじゃん、実況用の機器もあるからすぐなれるよ」
「なるのはな──稼ぐのが大変、って言ってるんだ」
ゲーム実況者──という仕事は確かにある。
様々なゲームを実況する動画をネットに投稿して、動画再生に付随する広告収入や生配信で視聴者から貰える金銭(※通称は投げ銭)を報酬とする仕事だ。
一昔前は社会的にあまり認知されていなかったが、今ではありふれた職業になっている。中には法人化して会社を設立した者もいるくらいだ。
大人気な実況者も多く、その活躍振りは一部の芸能人を凌ぐほどで、稼いでいる者は相当な金額を稼いでいると聞く。
「動画を作って配信するなら小学生だってできるさ。だが、そこから人気を得て、人並みに稼げる実況者になるまでが大変だ。アイドルになるより狭き門と言われてるんだぞ? そんな簡単になれるわけないだろ」
「大丈夫、アタシにいい考えがある!」
どこかで聞いた決め台詞には悪い予感しかしない。
「……そのいい考えとやらはひとまず置いておこう。それで、ゲーム実況とか言ってるが、何を実況するつもりなんだ?」
翼もゲームは好きなので、そちらに興味が湧いた。
訊かれた美呂は嬉しそうにテーブルの下に手を入れると、なにやらゴソゴソと動かしていた。いつの間にか持ってきていたらしい。
「よくぞ聞いてくれました、ジャジャジャーン! これでーす!」
美呂はソフトを見せびらかすように取り出した。
そのゲームのタイトルを見た翼は、ほんの少しだけ眼を剥いた。
「──アルマゲドン」
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