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○月×日
使用人は帰って来るなり、何があっても私がサポートいたしますと言った。
何があったんだ?と聞いたら、それは陛下から説明いたしますと言われた。
まだ会いたくないと言ったら使用人は悲しそうな顔をしていたが、落ち着いたら必ずお会いしてくださいねと言ってくれた。陛下も謝りたいと言っていましたと。
でもまだ心の準備ができていない。俺はまだ王が怖い。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
いまいち食欲がない。
まだショックが抜けないんだろうか。
身体もだるい。
今日も一日寝ていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
ちょっとだけ散歩に出られるようになった。使用人は無理は禁物ですよと心配したが、久しぶりに部屋から出たら気持ちよかった。
中庭に向かう途中、宰相と大臣が廊下にいた。
なぜか二人は真剣な顔で何かを話していた。早く陛下に知らせをとか聞こえてきたが、どうしたんだろう。凄く焦っていた。
気になって声をかけてみたら、二人は驚いた様子で慌てていた。
そしてなぜか、何があっても心配しないでください。私たちは味方ですと言われた。
何が?と聞いたらそのうち分かりますと言われた。最近こればかり聞いている気がする。ちょっと慣れてしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
使用人から聞いた話によると、また来客があるらしい。
今度は国内からで、どうやらエナさんと同じような王族らしい。王族らしくプライドが高い人物だとの事だ。
使用人は俺と会う事はないと思うと言っていたので安心だが、滞在中はできるだけ散歩は控えた方がいいですねと言われた。あまり俺と会わせたくないらしい。
問題のある人なのかと聞いたら、使用人は困った顔をしながら私は苦手ですと気まずそうにしていた。嫌な思いをしたのかと聞いてみたら、そうですねと笑っていた。
使用人も大変だよなと言ったら、みんなには内緒ですよと眉を下げていた。
使用人には世話になっているから、極力その人とは会わないように行動しようと思った。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
来客があるせいか、城の中が慌ただしい。
王も対応に追われているらしく、全然会いには来ない。よかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
テラスで休んでいたら、近くで王の声がした。思わず隠れてしまった。まだ会う勇気が出ない。
使用人は困った顔をしていたが、ごめんと謝ると仕方ないですねと許してくれた。
そっと王を窺うと、最後に見た時よりも疲れているような気がした。顔も険しい。あまり寝てないんだろうか。
使用人は陛下はただでさえ忙しいのに突然の来客でさらに多忙になったと言っていた。休む暇さえないと。
俺を抱くと回復が早いという王の言葉を思い出したが、使用人には言わなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
突然、部屋を移動すると言われた。来客のせいらしい。
体調を崩している俺にストレスを与えたくないから、できるだけ会う確率のない場所へという事だった。俺の部屋のある場所は王族は入れるからと。そんなに酷い人物なのか?
移動先は以前ランさんと初めて会った場所の近くだった。今は使われていないが、いわゆる後宮という場所だ。ここは許可をされた人物のみしか入れないらしい。
後宮というだけあって、建物の中は華やかな雰囲気だった。使われてないけど管理が行き届いていた。
明日は中を探検してみようか。
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○月×日
使用人は帰って来るなり、何があっても私がサポートいたしますと言った。
何があったんだ?と聞いたら、それは陛下から説明いたしますと言われた。
まだ会いたくないと言ったら使用人は悲しそうな顔をしていたが、落ち着いたら必ずお会いしてくださいねと言ってくれた。陛下も謝りたいと言っていましたと。
でもまだ心の準備ができていない。俺はまだ王が怖い。
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○月×日
いまいち食欲がない。
まだショックが抜けないんだろうか。
身体もだるい。
今日も一日寝ていた。
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○月×日
ちょっとだけ散歩に出られるようになった。使用人は無理は禁物ですよと心配したが、久しぶりに部屋から出たら気持ちよかった。
中庭に向かう途中、宰相と大臣が廊下にいた。
なぜか二人は真剣な顔で何かを話していた。早く陛下に知らせをとか聞こえてきたが、どうしたんだろう。凄く焦っていた。
気になって声をかけてみたら、二人は驚いた様子で慌てていた。
そしてなぜか、何があっても心配しないでください。私たちは味方ですと言われた。
何が?と聞いたらそのうち分かりますと言われた。最近こればかり聞いている気がする。ちょっと慣れてしまった。
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○月×日
使用人から聞いた話によると、また来客があるらしい。
今度は国内からで、どうやらエナさんと同じような王族らしい。王族らしくプライドが高い人物だとの事だ。
使用人は俺と会う事はないと思うと言っていたので安心だが、滞在中はできるだけ散歩は控えた方がいいですねと言われた。あまり俺と会わせたくないらしい。
問題のある人なのかと聞いたら、使用人は困った顔をしながら私は苦手ですと気まずそうにしていた。嫌な思いをしたのかと聞いてみたら、そうですねと笑っていた。
使用人も大変だよなと言ったら、みんなには内緒ですよと眉を下げていた。
使用人には世話になっているから、極力その人とは会わないように行動しようと思った。
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○月×日
来客があるせいか、城の中が慌ただしい。
王も対応に追われているらしく、全然会いには来ない。よかった。
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○月×日
テラスで休んでいたら、近くで王の声がした。思わず隠れてしまった。まだ会う勇気が出ない。
使用人は困った顔をしていたが、ごめんと謝ると仕方ないですねと許してくれた。
そっと王を窺うと、最後に見た時よりも疲れているような気がした。顔も険しい。あまり寝てないんだろうか。
使用人は陛下はただでさえ忙しいのに突然の来客でさらに多忙になったと言っていた。休む暇さえないと。
俺を抱くと回復が早いという王の言葉を思い出したが、使用人には言わなかった。
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○月×日
突然、部屋を移動すると言われた。来客のせいらしい。
体調を崩している俺にストレスを与えたくないから、できるだけ会う確率のない場所へという事だった。俺の部屋のある場所は王族は入れるからと。そんなに酷い人物なのか?
移動先は以前ランさんと初めて会った場所の近くだった。今は使われていないが、いわゆる後宮という場所だ。ここは許可をされた人物のみしか入れないらしい。
後宮というだけあって、建物の中は華やかな雰囲気だった。使われてないけど管理が行き届いていた。
明日は中を探検してみようか。
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