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○月×日
やはり王にランさんといつから知り合いだったのかと問い詰められた。
城の中で迷っていたら偶然会ったのだと言ったらまたしかめっ面をされた。
他に誰かに会ったかと聞かれたが、言うつもりはないと言っておいた。
すると何かあってからでは遅いと言われた。
何かって何だと言っても教えてくれなかった。
文句を言おうとしたら宰相が王を呼びにきた。話が中断されて解放された。
とにかく部屋を出るなと言われたが、一緒にいたくない。
自分の部屋に戻る事にする。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
王は俺の部屋に来たらしいが、使用人が気を使って今は休ませて欲しいと言ってくれたそうだ。ありがたい。
お二人には冷静になる時間が必要ですと言われた。その通りだろう。
王はあなたが心配なのですと使用人は言っているが、こんなに何も知らされないのでは不安になるだけだ。
俺は何の為にここにいるのかわからない。なぜ身体まで変わってしまったのか、王に聞いても教えてくれないと言ったら、もう一度それを王に言ってみてはと言われた。
使用人はあなたはお妃候補なのですから、知る権利はあると言った。
頭が混乱した。
お妃候補?もう外れたんじゃないのか?
詳しく聞こうと思ったら使用人はゆっくりお休みくださいと出ていってしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
最近あまり眠れない。
使用人は何を言ってるんだろう。
詳しく聞こうとしても王にお聞きくださいと言われてしまう。
王はあれから何かの公務か仕事が入ったらしく、俺の所には来ない。
ホッとしているがモヤモヤする。
早く聞きたいけど会いたくない。
どうすればいいんだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
王にはまだ会えない。
考え事をしながら地図を見ていたら、ある事を思い付いた。
俺は城を出て、一人で暮らせないんだろうか。
元の世界ではちゃんと働いていたし、一人暮らしには慣れてる。
ここの国民は成人したらほとんどが働いている。日本と同じだ。
ここにいるより苦労するのは分かってる。けど、ずっと何もできないでいるよりは働いていた方がずっといい。何より外の世界を自分で歩いてみたい。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
エナさんがたまには一緒に食事をしないかと誘ってくれた。
最近王とケンカしたのかと聞かれたので、なぜだと言い返したら、あいつの機嫌が悪いと言われた。
ランさんと知り合いだったのがばれて怒られたと言ったら、言ってなかったのかと呆れた顔をされた。
言ったら監禁されそうだったからと言ったらエナさんは黙ってしまった。
そこまで束縛してるのかと言うので、図書室以外はほとんど許可されてない。使用人付きじゃないとダメで散歩はこっそり抜け出しているのだと言えば、エナさんはさらに口をあんぐりと開けていた。
ほとんど軟禁状態で息が詰まると訴えたら、確かにそれは苦しいなと同意してくれた。
あいつは独占欲が凄いんだなと言われた。
独占欲?俺が頼りなく見えるだけだろ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○月×日
今日もエナさんと会った。
俺が城から出て町で暮らしてみたいと言ったら、ものすごい勢いでそれだけはやめろと言われた。王にも絶対言うなと。
今のままじゃ俺は何もできない人間になってしまう。それは嫌だと言ったら、あいつにも考えがあるんだと言われた。
でも、せめて城の中くらいは自由に歩きたいと言ってみたが、王に直接言ってみろと、エナさんまで使用人と同じ事を言った。
会いたくないとこぼしたら、じゃあ一生このままだぞと言われた。王はこの国で一番偉いのだからと。
やはり会わないと何も進まないか。
ため息しか出ない。
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○月×日
やはり王にランさんといつから知り合いだったのかと問い詰められた。
城の中で迷っていたら偶然会ったのだと言ったらまたしかめっ面をされた。
他に誰かに会ったかと聞かれたが、言うつもりはないと言っておいた。
すると何かあってからでは遅いと言われた。
何かって何だと言っても教えてくれなかった。
文句を言おうとしたら宰相が王を呼びにきた。話が中断されて解放された。
とにかく部屋を出るなと言われたが、一緒にいたくない。
自分の部屋に戻る事にする。
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○月×日
王は俺の部屋に来たらしいが、使用人が気を使って今は休ませて欲しいと言ってくれたそうだ。ありがたい。
お二人には冷静になる時間が必要ですと言われた。その通りだろう。
王はあなたが心配なのですと使用人は言っているが、こんなに何も知らされないのでは不安になるだけだ。
俺は何の為にここにいるのかわからない。なぜ身体まで変わってしまったのか、王に聞いても教えてくれないと言ったら、もう一度それを王に言ってみてはと言われた。
使用人はあなたはお妃候補なのですから、知る権利はあると言った。
頭が混乱した。
お妃候補?もう外れたんじゃないのか?
詳しく聞こうと思ったら使用人はゆっくりお休みくださいと出ていってしまった。
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○月×日
最近あまり眠れない。
使用人は何を言ってるんだろう。
詳しく聞こうとしても王にお聞きくださいと言われてしまう。
王はあれから何かの公務か仕事が入ったらしく、俺の所には来ない。
ホッとしているがモヤモヤする。
早く聞きたいけど会いたくない。
どうすればいいんだろう。
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○月×日
王にはまだ会えない。
考え事をしながら地図を見ていたら、ある事を思い付いた。
俺は城を出て、一人で暮らせないんだろうか。
元の世界ではちゃんと働いていたし、一人暮らしには慣れてる。
ここの国民は成人したらほとんどが働いている。日本と同じだ。
ここにいるより苦労するのは分かってる。けど、ずっと何もできないでいるよりは働いていた方がずっといい。何より外の世界を自分で歩いてみたい。
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○月×日
エナさんがたまには一緒に食事をしないかと誘ってくれた。
最近王とケンカしたのかと聞かれたので、なぜだと言い返したら、あいつの機嫌が悪いと言われた。
ランさんと知り合いだったのがばれて怒られたと言ったら、言ってなかったのかと呆れた顔をされた。
言ったら監禁されそうだったからと言ったらエナさんは黙ってしまった。
そこまで束縛してるのかと言うので、図書室以外はほとんど許可されてない。使用人付きじゃないとダメで散歩はこっそり抜け出しているのだと言えば、エナさんはさらに口をあんぐりと開けていた。
ほとんど軟禁状態で息が詰まると訴えたら、確かにそれは苦しいなと同意してくれた。
あいつは独占欲が凄いんだなと言われた。
独占欲?俺が頼りなく見えるだけだろ。
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○月×日
今日もエナさんと会った。
俺が城から出て町で暮らしてみたいと言ったら、ものすごい勢いでそれだけはやめろと言われた。王にも絶対言うなと。
今のままじゃ俺は何もできない人間になってしまう。それは嫌だと言ったら、あいつにも考えがあるんだと言われた。
でも、せめて城の中くらいは自由に歩きたいと言ってみたが、王に直接言ってみろと、エナさんまで使用人と同じ事を言った。
会いたくないとこぼしたら、じゃあ一生このままだぞと言われた。王はこの国で一番偉いのだからと。
やはり会わないと何も進まないか。
ため息しか出ない。
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