19 / 110
初恋は香りとともに
美魔女の休日 前半
しおりを挟む
作者から一言
美魔女の旦那さんは誰でしょう?
皆さんのよく知る方です。
窓から暖かな日差しが入り込むリビングで、お気に入りのウェッジウッドのコーヒーカップを手にぼんやりと考えるのは、なんだか残念なあの子の事。
すっかり冬らしくなったこの頃、私のようなお年頃に冷えは大敵。
代謝が落ちてはせっかくのサプリが、年齢に戦いを挑む私の手助けをおろそかにしてしまう。
美貌維持のためならば、大嫌いな青汁だって豆乳と多めの蜂蜜をぐるぐるかき回して飲み干す。
美人は一日にしてならず、継続こそ力なりってね。
だからこそ、あの子ったら、若いからって努力もせずに可愛いから憎たらしいのよ。
「僕のお姫様は、何をそんなに嬉しそうなの?」
近所のゴルフの打ちっ放しから帰ってきた主人はいつも通り暑苦しい。
「ついね、、、いい事があったの。そうね、もう言ってもいいかしら。ここ何日か黙ってたけど、あなたも明日はびっくりするんじゃないかしら?」
あの、可愛いのになんだか残念な子を思い出すと、つい唇がほころぶ。
「なんだい、サプライズかい?僕が焦らされるのは苦手って知ってるだろう?君はいつだって僕を弄ぶ。」
そうやって、口を突き出したところで、50過ぎのおじさんはかわいいはずないんだけど、私の目は主人と結婚してから調子が悪いみたい。
「そう。彼女が約束を守ってくれたら、サプライズ成功だわ。」
謎かけのような会話を主人と楽しみつつ、サプライズは何もあなただけじゃないんだけどとほくそ笑む。
「ちょっと、その顔は心配だな。何を企んでるの?」
ふふふ、ちょっといじめすぎたかしらね。
「じゃあ、教えてあげる。明日は加藤さん、最高のコンディションで会社に来るはずよ。」
まあ、ここで種明かしをしておくと、もう一人の反応を見逃さずに済むものね。
「最高のコンディション?。。。。。何したの?
なんかあの子頑なで複雑そうだから、道のりは長いと思ってたのに。」
やっぱり君は最高だと言って、目尻にキスをする。
結婚してからというもの、たまにこの甘さに溺れそうになるが、ないなら無いで、寂しく思う私とあなたはお似合いなんだろう。
「何言ってるの。その為に私に加藤さんの事話したんでしょう?まあ、言われなくてもどうにかしてたとは思うけど。」
あなたが何か企んでるのなんてお見通しよ。
「でも、あなたが企んだ以上の事になりそうよ。イケメン冴木君がついに見つけたのよ。本気の相手を」
さあ、驚いてと種明かししたのに、主人の反応は鈍い。本当なんだー。なんて、
誰よ、主人に冴木君のこと言ったの。
「ああ、ごめん。そんなかわいい顔しないで。金曜日、和田達と飲んだんだ。そしたら、鈴木がさ、冴木が加藤さんに褒められたら赤面して、言葉に詰まってたって話してたんだよ。でも、君は社内だろ。冴木くんの話どうして知ってるの?」
あのイケメン、社外でもあからさまなのね。なんだか、誰かにそっくりよ。
まったく、男のくせに三人揃って噂好きなんだから。私の楽しみをどうしてくれるの。
「それって、水曜でしょう?鈴木さんの所での話は知らなかったわ。
ふーん。冴木君と加藤さんの間に何があったのかしら?知り合いってわけでもなさそうだし。」
まあ、でもと頬杖しながら思い直す。
たとえ本人が無自覚でも、本能が本気の相手を見つけたなら時間も理由もいらないわね。
そんなもの、相手の事を思う感情を正当化する為の後付けでしかないもの。
「先週は私、水曜から行ったじゃない?木、金って、冴木君あからさまに彼女をずっと目で追ってたのよ。本人、無自覚みたいだったけど。」
そう、あのイケメン冴木の傍若無人な態度を思い出す。
作者からお詫び
すみません。つい遊び心が。読みづらかったですね。
旦那さんは川上人事部長でした
美魔女の旦那さんは誰でしょう?
皆さんのよく知る方です。
窓から暖かな日差しが入り込むリビングで、お気に入りのウェッジウッドのコーヒーカップを手にぼんやりと考えるのは、なんだか残念なあの子の事。
すっかり冬らしくなったこの頃、私のようなお年頃に冷えは大敵。
代謝が落ちてはせっかくのサプリが、年齢に戦いを挑む私の手助けをおろそかにしてしまう。
美貌維持のためならば、大嫌いな青汁だって豆乳と多めの蜂蜜をぐるぐるかき回して飲み干す。
美人は一日にしてならず、継続こそ力なりってね。
だからこそ、あの子ったら、若いからって努力もせずに可愛いから憎たらしいのよ。
「僕のお姫様は、何をそんなに嬉しそうなの?」
近所のゴルフの打ちっ放しから帰ってきた主人はいつも通り暑苦しい。
「ついね、、、いい事があったの。そうね、もう言ってもいいかしら。ここ何日か黙ってたけど、あなたも明日はびっくりするんじゃないかしら?」
あの、可愛いのになんだか残念な子を思い出すと、つい唇がほころぶ。
「なんだい、サプライズかい?僕が焦らされるのは苦手って知ってるだろう?君はいつだって僕を弄ぶ。」
そうやって、口を突き出したところで、50過ぎのおじさんはかわいいはずないんだけど、私の目は主人と結婚してから調子が悪いみたい。
「そう。彼女が約束を守ってくれたら、サプライズ成功だわ。」
謎かけのような会話を主人と楽しみつつ、サプライズは何もあなただけじゃないんだけどとほくそ笑む。
「ちょっと、その顔は心配だな。何を企んでるの?」
ふふふ、ちょっといじめすぎたかしらね。
「じゃあ、教えてあげる。明日は加藤さん、最高のコンディションで会社に来るはずよ。」
まあ、ここで種明かしをしておくと、もう一人の反応を見逃さずに済むものね。
「最高のコンディション?。。。。。何したの?
なんかあの子頑なで複雑そうだから、道のりは長いと思ってたのに。」
やっぱり君は最高だと言って、目尻にキスをする。
結婚してからというもの、たまにこの甘さに溺れそうになるが、ないなら無いで、寂しく思う私とあなたはお似合いなんだろう。
「何言ってるの。その為に私に加藤さんの事話したんでしょう?まあ、言われなくてもどうにかしてたとは思うけど。」
あなたが何か企んでるのなんてお見通しよ。
「でも、あなたが企んだ以上の事になりそうよ。イケメン冴木君がついに見つけたのよ。本気の相手を」
さあ、驚いてと種明かししたのに、主人の反応は鈍い。本当なんだー。なんて、
誰よ、主人に冴木君のこと言ったの。
「ああ、ごめん。そんなかわいい顔しないで。金曜日、和田達と飲んだんだ。そしたら、鈴木がさ、冴木が加藤さんに褒められたら赤面して、言葉に詰まってたって話してたんだよ。でも、君は社内だろ。冴木くんの話どうして知ってるの?」
あのイケメン、社外でもあからさまなのね。なんだか、誰かにそっくりよ。
まったく、男のくせに三人揃って噂好きなんだから。私の楽しみをどうしてくれるの。
「それって、水曜でしょう?鈴木さんの所での話は知らなかったわ。
ふーん。冴木君と加藤さんの間に何があったのかしら?知り合いってわけでもなさそうだし。」
まあ、でもと頬杖しながら思い直す。
たとえ本人が無自覚でも、本能が本気の相手を見つけたなら時間も理由もいらないわね。
そんなもの、相手の事を思う感情を正当化する為の後付けでしかないもの。
「先週は私、水曜から行ったじゃない?木、金って、冴木君あからさまに彼女をずっと目で追ってたのよ。本人、無自覚みたいだったけど。」
そう、あのイケメン冴木の傍若無人な態度を思い出す。
作者からお詫び
すみません。つい遊び心が。読みづらかったですね。
旦那さんは川上人事部長でした
1
お気に入りに追加
2,274
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
鬼上官と、深夜のオフィス
99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」
間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。
けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……?
「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」
鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。
※性的な事柄をモチーフとしていますが
その描写は薄いです。
Promise Ring
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
浅井夕海、OL。
下請け会社の社長、多賀谷さんを社長室に案内する際、ふたりっきりのエレベーターで突然、うなじにキスされました。
若くして独立し、業績も上々。
しかも独身でイケメン、そんな多賀谷社長が地味で無表情な私なんか相手にするはずなくて。
なのに次きたとき、やっぱりふたりっきりのエレベーターで……。
クリスマスに咲くバラ
篠原怜
恋愛
亜美は29歳。クリスマスを目前にしてファッションモデルの仕事を引退した。亜美には貴大という婚約者がいるのだが今のところ結婚はの予定はない。彼は実業家の御曹司で、年下だけど頼りになる人。だけど亜美には結婚に踏み切れない複雑な事情があって……。■2012年に著者のサイトで公開したものの再掲です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる