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番外編 キスとぬくもり 安藤課長編
小話 独占欲
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KAI(ゆづき)視点
《皆さま、当機は定刻通り羽田空港へ到着致します。》
機内アナウンスを聞き、窓越しに外を見れば隙間なく並ぶ建物と緑が見えた。
やっと帰って来れた。
この密集するように立ち並ぶ大小様々な建物がある景色を見て、こんなに嬉しかったことはない。
ここに待っていてくれる人がいる。
それだけでこんなにも幸せになれるなんて・・。
「そのアホズラ、ロビーに出るまでにどうにかしろよ。」
「ああっ!?」
せっかくの幸せな気分をぶち壊すのは、今回も鬼スケジュールを断行した鬼マネ。
「俺がどんだけハードスケジュールを完璧にこなしたと思ってるんだ。
やっと、やっと!二週間ぶりに日本に帰ってきたんだ。俺がどんな顔しようと許されるはずだっ!」
時計メーカーのイメージキャラクターの契約に伴うお披露目会と取材、コレクション、雑誌・・まさに睡眠時間を削ってやり遂げた。
『KAI』を求めてもらうのは嬉しい。
憧れていた人達に会うのも
未知の事への挑戦も
積み上げてきたものを評価されるのはとても運がいいんだとも思う
それでも・・あの人を離したくなかった。
(ゆづき君の頭に流れるキスとぬくもりfinalの朝の一幕)
ーーーー
胸元にくすぐったさを感じ目を覚ますと、広いクイーンベッドの上で沙織さんがすり寄って来ていた。
俺の胸をくすぐる少しウェーブのかかった黒髪と細く白い肩。
閉じられた瞳を長い睫毛が覆う。
ぐっすりと眠る沙織さん。
昨日のエロさとは程遠い無防備な寝顔。
やっと捕まえた。
いや、捕まってくれた。
眠る沙織さんをそっと腕の中に抱きしめ、鼻を髪の中に埋めると自然と口元が緩んでいく。
ーーーー
どんどんと降下する景色を見ながら甘い記憶に囚われる。
それと同時に、そんな緩やかな幸せも沙織さんが目を覚ませば、あっという間に理性は焼き切れ、余裕のない野獣になってしまう自分に情けなくなる。
どうしたら・・あの人は俺に執着してくれる?
俺の想いを知らずに、沙織さんは俺を揺さぶり理性を溶かす。
その艶かしい手管に苦々しさを抱くのは・・俺の経験の浅さのせいなんだろう。
飛行機を降り狭い通路を歩きながら、自嘲の笑みがこぼれる。
いくら遠く、世界に出たところで俺自身の中身はそうは変わっちゃいないんだ。
「KAI、ファンとメディアのお迎えだ。」
嫌味ったらしい鬼マネは、ロビーの手前で影のように寄り添う敏腕マネージャーへと姿を変える。
「・・分かってる。」
『KAI』を支えてくれるファンの大切さも、『KAI』を多くの人に届けてくれるメディアも大事なんだ。
でも、俺が会いたいのは・・。
空港から取り囲む人の波からにげるように自宅へと帰宅すると、休日の沙織さんが出迎えてくれた。
帰ったらどんな事を話そうかとか沙織さんはどうだったかと聞くことも話すことも色々あったはずなのに、
ドアを開け「おかえり。」と沙織さんが笑ったら・・
全部吹っ飛んだ。
沙織さんを感じたい
キスの合間に香る髪の匂いと、手のひらを滑らせれば誘うような曲線に「ふっぅ・・。」と漏れ出る色気。
離したら、すぐにどこかに(他の男のとこに)飛んで行ってしまいそうだと言いようもない不安感が襲う。
だから、キスしても、キスしても・・全然足んねえ。
「ごめん。」と小声で呟きながらも離れがたくて沙織さんの顔中にバードキスをしていたら、
「そんなに舐められたら、溶けちゃうわ。」とクスクスと沙織さんが笑った。
その余裕感、取り払ってもいいですか。
「んっ、ふ・・っ。」
昼下がりの土曜日の自宅に響く艶かしい声。
苦しそうに眉をしならせこちらを咎めるように見つめる沙織さんの顔を両手で包むようにして少しの隙間もできないように抱き寄せる。
こんな余裕もなくサカって、呆れられると分かるのに沙織さんを離すことができない。
ク、チュクっといやらしい水音がまだ昼過ぎの室内に響く。
はぁっと熱いため息をはけば、びくりと沙織さんの肩が揺れる。
「もっと、声聞かせて。」
沙織視点
帰ってくるとの連絡があり、ゆづきの部屋へ足を踏み入れた。
離れがたそうにゆづきとホテルで別れてから二週間。
主人(あるじ)のいない部屋に居座るわけにもいかず自宅へと帰っていたから、久しぶりのこの部屋。
広いリビングのソファに座れば、こないだまでここで暮らしていたというのに少し居心地が悪い。
この2週間、出来るだけ連絡はしないようにしてた。
時差もある相手からの連絡をじっとは待っていたくはなかったし、
互いに仕事があるのに恋愛にかまけてなどいられないと思ったから。
・・でも、それは失敗だったかも。
その時、玄関からガチャガチャと騒がしい音が聞こえ、リビングに通じるドアが勢いよく開かれる。
「沙織さんっ!!」
というや否や、むぎゅっと抱きしめられる。
ゆづるの腕の中に閉じ込められると、すごく走ってきたのが鼓動を通して伝わり私を覆っていたちっぽけなバリアが崩れていくのを感じた。
「おかえり。」
少しだけ震えた声に気づいては欲しくない。
自分がこんなにも弱い人間だったなんて。
会えない間、言いようのない不安が襲った。
それは、過去の恋愛のせいかもしれない。「最後の男にして。」とゆづきが言ってくれても、それがいつまで有効なのかとか、どうしても「終わり」ばかりが頭をちらついてしまう。
でも、そんな事を口に出してはいけないぐらいの理性は持ち合わせてる・・つもりだ。
だから、私はーーー。
抱きしめるゆづきの首に腕を回して、少しだけ潤んだ瞳のままゆづきを見上げキスをせがむ。
「っとに、あんたはっ!」
堪え切れないように噛みつくようなキスが降ってきた。
ちゅっ、くちゅと舌が絡まるたびに湿り気のある音が響き、キスの合間に吐息が混ざる。
そして少し目を開け、ゆづきの苦しそうで切なそうな表情が見えると・・やっと私は安心する。
我ながら面倒な女だわと自嘲する。
言葉を欲しがるのにその言葉さえ信じきれず、キスでしか安心できないなんて。
キスをしていた唇が離れ、はあっと熱い吐息が耳にかかる。
「ごめん。」
囁くようにキスをしながらゆづきが言う。
「そんなに舐めたら、溶けちゃうわ。」
と笑ってみせた。
嘘。
ほんとは・・足りない。
そんな想いをきれいに隠した。
「すごくしたい。」
抱きしめられて耳元でそう囁かれたら・・身体中がぞくりと甘く溶け始める。
「・・私も。」
待ちわびていたの。
心も・・身体も。
「っ・・。」
もつれるように初めてゆづきの部屋へとなだれ込むと、紺と白で統一された部屋にシングルベッドと壁には本棚が並んでいた。
ちらりと本棚に目をやった時、
「あ、・・やべっ!」
と、焦った様に大きな手に目隠しをされた。
「なに?見られちゃダメなものでもあるの?」
「え、あ、いや、、ダメ・・ではない、んだけど。」
とかなり歯切れが悪い。
本棚に見られちゃダメなものなんて、、
「エロ本なら気にしないけど?」
「ち、ちがっ・・う。・・あー、くそっ失敗した。。」
明らかにがっかりとテンションが下がったゆづきに、
「・・やめる?」
と聞くと、
「っ!やめない!!やめないよっ!」と焦ったように目隠しの手が外された。
その結果、私がゆづきの部屋で見たものは・・。
自己啓発なんかの本もあったけど、ほとんどは恋愛小説の山だった。
「・・意外。」
ぼそっと呟くと、すでにパワーゲージ0になっていたゆづきがベッドにばたりと倒れた。
何もそんなに落ち込まなくてもと、仰向けになったゆづきの隣に腰掛けると、
「引いた?」なんて聞いてくる顔は、なんだか怒られるのを怖がるようで・・かわいい。
「意外だけど、別に全然嫌じゃないよ?ただ、ロマンチストなんだなあと思ったけど。」
ゆづきの手が私の腕を掴むと、ゆづきの身体の上に引っ張り上げ、上に乗っかってしまうような姿勢になった。
乱れた私の髪の毛をさわさわと撫で、私のほおに手を当てたゆづきはじっと私を見つめる。
長い睫毛に彩られた切なさを感じさせる瞳の中に私がいる。
「カッコつけたいのにな・・。」と呟いたゆづきは、ふっとため息をついた。
?なにがそんなに引っかかるんだろうと思っていると、
「俺の初めての相手、知りたい?」
え、初めての女の子を知りたいかって?なんでそんな事・・。
「それは・・聞いてほしいって事?」
ゆづきの人が苦手という過去を知りたいとは思う。思うけど、、。
その時、ゆづきの手が私のほおを包んだまま優しいキスを繰り返した。先ほどのような勢いに任せたものじゃない・・甘く、ゆっくりとしたキス。
ちゅぱっと唇が離れると、
「沙織さんだよ。」
ゆづきが言った。
・・・。
私?
えっと、キスする前なんて言ったっけ、初めての相手って言ってた!?
「えっ・・。」
え、まさかあの初めて会った日のアレ?
あの、「気持ちいとこ教えろよっ!」って睨んできたときのアレが!?
焦らされ具合に我慢できずにこっちから・・しちゃったアレが・・?
嘘でしょって言いかけて、身体を起こそうと身じろぎしようとすると、ぎゅっと身体が抱き込まれた。
「ダメだよ、逃げないで。あの日、人間不信な俺を虜にしたのは沙織さんなんだから。」
頭上からそんな声が聞こえてきた。
と、とりこ・・ですか。
「経験の少なさを小説でカバーして誤魔化してきたんだ。すげえカッコ悪いけど。。」
自嘲するように言うゆづきの胸へ顔を寄せた。
聞こえてくるのは、ドク、ドクと少し速い鼓動。
「・・これが独占欲か。」ついぽろりと呟いた。
「えっ?」
ゆづきの初めてが自分だった事に、今まで感じたことのない喜びを感じてしまった。
こどもじゃあるまいし、過去に誰と付き合おうと気にした事なんてなかったが。
「独占・・する?」
その声に顔を上げると、
真っ赤な顔で緩むほおをどうにか抑え込んでるゆづきがいた。
「ふっ、ふふ。」
「な、なんで笑うんだよっ!」
作り物めいたセリフより、何倍も気づかされる。
「ねえ・・いっぱいシよ。」
「っ~くそっ!」
この甘い恋に深く囚われていると。
ぐいっと上に伸び上がり、顔を赤く染めたまま睨むゆづきに甘く淫らなキスをする。
ぐちゅ、くちゅと舌を絡ませ、しごき上げる。
すると、熱く固いモノが下腹部を押し上げる。
その熱さに興奮と愛しさがごちゃまぜになって、ズボンの中、そしてボクサーパンツの中に手を突っ込みモノをむぎゅっと握った。
「うおっ・・まっ、、っ。」
重なり合っていた唇が外れると、ゆづきの声にならない吐息がふわっと私の顔にかかった。
急くような淫らな触れ合いに、ゆづきの整いすぎて冷たく感じる顔が戸惑いと耐え難い快感に揺れる。
ああ、その顔も好き。
ベッドに肘をつき、上からゆづきの乱れた顔を見下ろしていると身体中がゾクゾクとしてくる。
きっと、私は今隠しようのないほどにいやらしい顔をしてるに違いない。
「・・早く脱げよ。」
掠れた声は、欲をはらんで身体に響く。
ゆづきの両脚の間に膝立ちをし、見せつけるようにニットとシャツを脱ぎ捨て、スカートをストンと落とし、前かがみになって膝からスカートを抜くと、
お尻を突き上げたような微妙な体勢のまま、背中に回された腕の檻に閉じ込められ噛み付くようにキスをされた。
ゆづき視点
予期せず自分のカッコ悪いところを晒してしまったのをきっかけに隠していたいつかはバレる俺の事実を告げた。童貞だったと話せば、重い奴と思われ逃げられるかもと抱き寄せる腕に力を込めたが、帰ってきた言葉は「独占欲。」
きゅっと胸の奥が苦しくなった。
あんたが俺を独占してくれるのか。
恥ずかしいぐらいに嬉しかった。
それなのに・・、
俺ばかりがみっともなく乱される現状を打破したくて、早く脱げと言えば、ストリップさながらにそのエロい身体をくねらせ服を次々に脱いでいく。
昼過ぎの明るい俺の部屋の中に、ワイン色の下着を身につけた白い身体を晒す沙織さん。
その顔は、男を誘うように色香を撒き散らしてる。
くそっ、結局こうなんだよっ!
焦らすとか、駆け引きなんて高度な技なんか使えずに、前かがみになった沙織さんを抱き寄せ、噛み付くようにキスをして素肌の肩や背中を手でなぞれば、艶かしい身体がピクリと揺れていく。
その動きに押されるように、肩にかみつきブラのホックを外せば、大きめな胸がぶるっとこぼれ落ちる。
その白くて柔らかな胸を両手で掴むと、指で乳首を弾きながら手のひらで胸を揉みしだいた。
「ん、、あっ。」
ベッドに手をついた沙織さんはこちらに胸を差し出すように背中をしならせた。
その顔はたしかに快感を感じ歪んでいた。
その顔が俺の擦り切れながらも残っていた理性を切った。
腰を撫でるようにして両手でショーツをずり下ろすと、俺の腰をまたぐように両足を広げさせ、なんの隔たりもない沙織さんの敏感な場所に手を差し入れれば、
ぐちゅっと音が響く。
「あっ・・。」
吐息交じりの声を発した沙織さんの顔からは恥ずかしさなんてものは見当たらない。
声に出さなくてもわかる。
もっと、もっとして。
聞こえないはずの心の声が俺の頭に響いた。
「っ・・。」
蜜が溢れるそこに指をぐっちゃぐっちゃとピストンすれば、泣くような吐息が沙織さんの口からこぼれ落ち、俺の手首まで蜜がこぼれ落ちていく。
沙織さんの身体が俺を求めて泣いている・・。
そう思うと、この淫らすぎる身体が愛おしくてたまらなくなった。
蜜まみれの手で急いでズボンと下着を脱ぎ去ると、ベッドサイドの引き出しからゴムを出してモノにかぶせ、
にちゃにちゃと蜜が溢れる場所に馴染ませれば、「くっ・・。」と声が漏れるほどに快感が襲う。
「腰・・落として。」
上がる息を抑えて言う。
興奮しすぎて痛いぐらいに膨張し立ち上がったモノは、手なんか添えなくてもズルッと入っちゃいそうだが、一応手を添えた。
沙織さんの興奮が俺の首元にかかる吐息で教えてくれる。
ずっ、ずるとぬちゃっと音を立てながら、狭い穴に俺のモノが収められていく様を、息を殺して見つめる。
そうでなければ、みっともなくも喘ぎ声をあげ、早々に爆発してしまいそうだから。
首に感じる沙織さんの吐息も短く震える。
・・沙織さんも。
そう思うと同時に両手で腰を掴んで引き下ろした。
グチュンと音が鳴り響く。
「あああっ!」
「・・っぅ。」
身体中に響く快感に腰を掴んだ手に力が入る。その手で腰をグラインドさせれば、血管が浮き出るぐらいに気持ちいい。
苦しくて、気持ちよくて、言葉も出せない気が狂いそうな快感の中、
沙織さんの腰を何度も何度も落としては上げる。
静かな空間にぐちゃっ、ぐちゃっという音と肌のぶつかる音、あとは苦しそうな俺の息。
そして、「っん、ん、はあっ。」と揺れる艶かしい声。
終わらない、終われない
耳も、目も、感覚も、互いの頭の中まで独占する行為に甘く溺れた。
「ーーー。ーーー。」
遠くに音が聞こえるが、感じる温もりにまどろんでいると、再びリビングの方から音がする。
開けたくないまぶたを開ければ、目の前にすやすやと眠る沙織さん。
その無防備な顔をしあわせな気持ちで見ていれば、「ダーン、ダーン・・。」と遠くで音がする。
・・今日ぐらい休ませてくれたらいいのに。
そう思いつつも、沙織さんを起こさないようにベッドから抜け出でる。
仕方がないが、仕事をないがしろにしてはきっと沙織さんは認めてくれないだろうから。
それに・・と、眠る沙織さんの髪に触れる。
今日もここにいてくれるはず。。
その幸せに胸が詰まる。
今日帰ったら早く引っ越して来てと話そう。そう思っているとまた鬼マネの呼び出しが鳴り響く。
「行ってきます。」
そう言い、眠る沙織さんにキスをして部屋を出た。
《皆さま、当機は定刻通り羽田空港へ到着致します。》
機内アナウンスを聞き、窓越しに外を見れば隙間なく並ぶ建物と緑が見えた。
やっと帰って来れた。
この密集するように立ち並ぶ大小様々な建物がある景色を見て、こんなに嬉しかったことはない。
ここに待っていてくれる人がいる。
それだけでこんなにも幸せになれるなんて・・。
「そのアホズラ、ロビーに出るまでにどうにかしろよ。」
「ああっ!?」
せっかくの幸せな気分をぶち壊すのは、今回も鬼スケジュールを断行した鬼マネ。
「俺がどんだけハードスケジュールを完璧にこなしたと思ってるんだ。
やっと、やっと!二週間ぶりに日本に帰ってきたんだ。俺がどんな顔しようと許されるはずだっ!」
時計メーカーのイメージキャラクターの契約に伴うお披露目会と取材、コレクション、雑誌・・まさに睡眠時間を削ってやり遂げた。
『KAI』を求めてもらうのは嬉しい。
憧れていた人達に会うのも
未知の事への挑戦も
積み上げてきたものを評価されるのはとても運がいいんだとも思う
それでも・・あの人を離したくなかった。
(ゆづき君の頭に流れるキスとぬくもりfinalの朝の一幕)
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胸元にくすぐったさを感じ目を覚ますと、広いクイーンベッドの上で沙織さんがすり寄って来ていた。
俺の胸をくすぐる少しウェーブのかかった黒髪と細く白い肩。
閉じられた瞳を長い睫毛が覆う。
ぐっすりと眠る沙織さん。
昨日のエロさとは程遠い無防備な寝顔。
やっと捕まえた。
いや、捕まってくれた。
眠る沙織さんをそっと腕の中に抱きしめ、鼻を髪の中に埋めると自然と口元が緩んでいく。
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どんどんと降下する景色を見ながら甘い記憶に囚われる。
それと同時に、そんな緩やかな幸せも沙織さんが目を覚ませば、あっという間に理性は焼き切れ、余裕のない野獣になってしまう自分に情けなくなる。
どうしたら・・あの人は俺に執着してくれる?
俺の想いを知らずに、沙織さんは俺を揺さぶり理性を溶かす。
その艶かしい手管に苦々しさを抱くのは・・俺の経験の浅さのせいなんだろう。
飛行機を降り狭い通路を歩きながら、自嘲の笑みがこぼれる。
いくら遠く、世界に出たところで俺自身の中身はそうは変わっちゃいないんだ。
「KAI、ファンとメディアのお迎えだ。」
嫌味ったらしい鬼マネは、ロビーの手前で影のように寄り添う敏腕マネージャーへと姿を変える。
「・・分かってる。」
『KAI』を支えてくれるファンの大切さも、『KAI』を多くの人に届けてくれるメディアも大事なんだ。
でも、俺が会いたいのは・・。
空港から取り囲む人の波からにげるように自宅へと帰宅すると、休日の沙織さんが出迎えてくれた。
帰ったらどんな事を話そうかとか沙織さんはどうだったかと聞くことも話すことも色々あったはずなのに、
ドアを開け「おかえり。」と沙織さんが笑ったら・・
全部吹っ飛んだ。
沙織さんを感じたい
キスの合間に香る髪の匂いと、手のひらを滑らせれば誘うような曲線に「ふっぅ・・。」と漏れ出る色気。
離したら、すぐにどこかに(他の男のとこに)飛んで行ってしまいそうだと言いようもない不安感が襲う。
だから、キスしても、キスしても・・全然足んねえ。
「ごめん。」と小声で呟きながらも離れがたくて沙織さんの顔中にバードキスをしていたら、
「そんなに舐められたら、溶けちゃうわ。」とクスクスと沙織さんが笑った。
その余裕感、取り払ってもいいですか。
「んっ、ふ・・っ。」
昼下がりの土曜日の自宅に響く艶かしい声。
苦しそうに眉をしならせこちらを咎めるように見つめる沙織さんの顔を両手で包むようにして少しの隙間もできないように抱き寄せる。
こんな余裕もなくサカって、呆れられると分かるのに沙織さんを離すことができない。
ク、チュクっといやらしい水音がまだ昼過ぎの室内に響く。
はぁっと熱いため息をはけば、びくりと沙織さんの肩が揺れる。
「もっと、声聞かせて。」
沙織視点
帰ってくるとの連絡があり、ゆづきの部屋へ足を踏み入れた。
離れがたそうにゆづきとホテルで別れてから二週間。
主人(あるじ)のいない部屋に居座るわけにもいかず自宅へと帰っていたから、久しぶりのこの部屋。
広いリビングのソファに座れば、こないだまでここで暮らしていたというのに少し居心地が悪い。
この2週間、出来るだけ連絡はしないようにしてた。
時差もある相手からの連絡をじっとは待っていたくはなかったし、
互いに仕事があるのに恋愛にかまけてなどいられないと思ったから。
・・でも、それは失敗だったかも。
その時、玄関からガチャガチャと騒がしい音が聞こえ、リビングに通じるドアが勢いよく開かれる。
「沙織さんっ!!」
というや否や、むぎゅっと抱きしめられる。
ゆづるの腕の中に閉じ込められると、すごく走ってきたのが鼓動を通して伝わり私を覆っていたちっぽけなバリアが崩れていくのを感じた。
「おかえり。」
少しだけ震えた声に気づいては欲しくない。
自分がこんなにも弱い人間だったなんて。
会えない間、言いようのない不安が襲った。
それは、過去の恋愛のせいかもしれない。「最後の男にして。」とゆづきが言ってくれても、それがいつまで有効なのかとか、どうしても「終わり」ばかりが頭をちらついてしまう。
でも、そんな事を口に出してはいけないぐらいの理性は持ち合わせてる・・つもりだ。
だから、私はーーー。
抱きしめるゆづきの首に腕を回して、少しだけ潤んだ瞳のままゆづきを見上げキスをせがむ。
「っとに、あんたはっ!」
堪え切れないように噛みつくようなキスが降ってきた。
ちゅっ、くちゅと舌が絡まるたびに湿り気のある音が響き、キスの合間に吐息が混ざる。
そして少し目を開け、ゆづきの苦しそうで切なそうな表情が見えると・・やっと私は安心する。
我ながら面倒な女だわと自嘲する。
言葉を欲しがるのにその言葉さえ信じきれず、キスでしか安心できないなんて。
キスをしていた唇が離れ、はあっと熱い吐息が耳にかかる。
「ごめん。」
囁くようにキスをしながらゆづきが言う。
「そんなに舐めたら、溶けちゃうわ。」
と笑ってみせた。
嘘。
ほんとは・・足りない。
そんな想いをきれいに隠した。
「すごくしたい。」
抱きしめられて耳元でそう囁かれたら・・身体中がぞくりと甘く溶け始める。
「・・私も。」
待ちわびていたの。
心も・・身体も。
「っ・・。」
もつれるように初めてゆづきの部屋へとなだれ込むと、紺と白で統一された部屋にシングルベッドと壁には本棚が並んでいた。
ちらりと本棚に目をやった時、
「あ、・・やべっ!」
と、焦った様に大きな手に目隠しをされた。
「なに?見られちゃダメなものでもあるの?」
「え、あ、いや、、ダメ・・ではない、んだけど。」
とかなり歯切れが悪い。
本棚に見られちゃダメなものなんて、、
「エロ本なら気にしないけど?」
「ち、ちがっ・・う。・・あー、くそっ失敗した。。」
明らかにがっかりとテンションが下がったゆづきに、
「・・やめる?」
と聞くと、
「っ!やめない!!やめないよっ!」と焦ったように目隠しの手が外された。
その結果、私がゆづきの部屋で見たものは・・。
自己啓発なんかの本もあったけど、ほとんどは恋愛小説の山だった。
「・・意外。」
ぼそっと呟くと、すでにパワーゲージ0になっていたゆづきがベッドにばたりと倒れた。
何もそんなに落ち込まなくてもと、仰向けになったゆづきの隣に腰掛けると、
「引いた?」なんて聞いてくる顔は、なんだか怒られるのを怖がるようで・・かわいい。
「意外だけど、別に全然嫌じゃないよ?ただ、ロマンチストなんだなあと思ったけど。」
ゆづきの手が私の腕を掴むと、ゆづきの身体の上に引っ張り上げ、上に乗っかってしまうような姿勢になった。
乱れた私の髪の毛をさわさわと撫で、私のほおに手を当てたゆづきはじっと私を見つめる。
長い睫毛に彩られた切なさを感じさせる瞳の中に私がいる。
「カッコつけたいのにな・・。」と呟いたゆづきは、ふっとため息をついた。
?なにがそんなに引っかかるんだろうと思っていると、
「俺の初めての相手、知りたい?」
え、初めての女の子を知りたいかって?なんでそんな事・・。
「それは・・聞いてほしいって事?」
ゆづきの人が苦手という過去を知りたいとは思う。思うけど、、。
その時、ゆづきの手が私のほおを包んだまま優しいキスを繰り返した。先ほどのような勢いに任せたものじゃない・・甘く、ゆっくりとしたキス。
ちゅぱっと唇が離れると、
「沙織さんだよ。」
ゆづきが言った。
・・・。
私?
えっと、キスする前なんて言ったっけ、初めての相手って言ってた!?
「えっ・・。」
え、まさかあの初めて会った日のアレ?
あの、「気持ちいとこ教えろよっ!」って睨んできたときのアレが!?
焦らされ具合に我慢できずにこっちから・・しちゃったアレが・・?
嘘でしょって言いかけて、身体を起こそうと身じろぎしようとすると、ぎゅっと身体が抱き込まれた。
「ダメだよ、逃げないで。あの日、人間不信な俺を虜にしたのは沙織さんなんだから。」
頭上からそんな声が聞こえてきた。
と、とりこ・・ですか。
「経験の少なさを小説でカバーして誤魔化してきたんだ。すげえカッコ悪いけど。。」
自嘲するように言うゆづきの胸へ顔を寄せた。
聞こえてくるのは、ドク、ドクと少し速い鼓動。
「・・これが独占欲か。」ついぽろりと呟いた。
「えっ?」
ゆづきの初めてが自分だった事に、今まで感じたことのない喜びを感じてしまった。
こどもじゃあるまいし、過去に誰と付き合おうと気にした事なんてなかったが。
「独占・・する?」
その声に顔を上げると、
真っ赤な顔で緩むほおをどうにか抑え込んでるゆづきがいた。
「ふっ、ふふ。」
「な、なんで笑うんだよっ!」
作り物めいたセリフより、何倍も気づかされる。
「ねえ・・いっぱいシよ。」
「っ~くそっ!」
この甘い恋に深く囚われていると。
ぐいっと上に伸び上がり、顔を赤く染めたまま睨むゆづきに甘く淫らなキスをする。
ぐちゅ、くちゅと舌を絡ませ、しごき上げる。
すると、熱く固いモノが下腹部を押し上げる。
その熱さに興奮と愛しさがごちゃまぜになって、ズボンの中、そしてボクサーパンツの中に手を突っ込みモノをむぎゅっと握った。
「うおっ・・まっ、、っ。」
重なり合っていた唇が外れると、ゆづきの声にならない吐息がふわっと私の顔にかかった。
急くような淫らな触れ合いに、ゆづきの整いすぎて冷たく感じる顔が戸惑いと耐え難い快感に揺れる。
ああ、その顔も好き。
ベッドに肘をつき、上からゆづきの乱れた顔を見下ろしていると身体中がゾクゾクとしてくる。
きっと、私は今隠しようのないほどにいやらしい顔をしてるに違いない。
「・・早く脱げよ。」
掠れた声は、欲をはらんで身体に響く。
ゆづきの両脚の間に膝立ちをし、見せつけるようにニットとシャツを脱ぎ捨て、スカートをストンと落とし、前かがみになって膝からスカートを抜くと、
お尻を突き上げたような微妙な体勢のまま、背中に回された腕の檻に閉じ込められ噛み付くようにキスをされた。
ゆづき視点
予期せず自分のカッコ悪いところを晒してしまったのをきっかけに隠していたいつかはバレる俺の事実を告げた。童貞だったと話せば、重い奴と思われ逃げられるかもと抱き寄せる腕に力を込めたが、帰ってきた言葉は「独占欲。」
きゅっと胸の奥が苦しくなった。
あんたが俺を独占してくれるのか。
恥ずかしいぐらいに嬉しかった。
それなのに・・、
俺ばかりがみっともなく乱される現状を打破したくて、早く脱げと言えば、ストリップさながらにそのエロい身体をくねらせ服を次々に脱いでいく。
昼過ぎの明るい俺の部屋の中に、ワイン色の下着を身につけた白い身体を晒す沙織さん。
その顔は、男を誘うように色香を撒き散らしてる。
くそっ、結局こうなんだよっ!
焦らすとか、駆け引きなんて高度な技なんか使えずに、前かがみになった沙織さんを抱き寄せ、噛み付くようにキスをして素肌の肩や背中を手でなぞれば、艶かしい身体がピクリと揺れていく。
その動きに押されるように、肩にかみつきブラのホックを外せば、大きめな胸がぶるっとこぼれ落ちる。
その白くて柔らかな胸を両手で掴むと、指で乳首を弾きながら手のひらで胸を揉みしだいた。
「ん、、あっ。」
ベッドに手をついた沙織さんはこちらに胸を差し出すように背中をしならせた。
その顔はたしかに快感を感じ歪んでいた。
その顔が俺の擦り切れながらも残っていた理性を切った。
腰を撫でるようにして両手でショーツをずり下ろすと、俺の腰をまたぐように両足を広げさせ、なんの隔たりもない沙織さんの敏感な場所に手を差し入れれば、
ぐちゅっと音が響く。
「あっ・・。」
吐息交じりの声を発した沙織さんの顔からは恥ずかしさなんてものは見当たらない。
声に出さなくてもわかる。
もっと、もっとして。
聞こえないはずの心の声が俺の頭に響いた。
「っ・・。」
蜜が溢れるそこに指をぐっちゃぐっちゃとピストンすれば、泣くような吐息が沙織さんの口からこぼれ落ち、俺の手首まで蜜がこぼれ落ちていく。
沙織さんの身体が俺を求めて泣いている・・。
そう思うと、この淫らすぎる身体が愛おしくてたまらなくなった。
蜜まみれの手で急いでズボンと下着を脱ぎ去ると、ベッドサイドの引き出しからゴムを出してモノにかぶせ、
にちゃにちゃと蜜が溢れる場所に馴染ませれば、「くっ・・。」と声が漏れるほどに快感が襲う。
「腰・・落として。」
上がる息を抑えて言う。
興奮しすぎて痛いぐらいに膨張し立ち上がったモノは、手なんか添えなくてもズルッと入っちゃいそうだが、一応手を添えた。
沙織さんの興奮が俺の首元にかかる吐息で教えてくれる。
ずっ、ずるとぬちゃっと音を立てながら、狭い穴に俺のモノが収められていく様を、息を殺して見つめる。
そうでなければ、みっともなくも喘ぎ声をあげ、早々に爆発してしまいそうだから。
首に感じる沙織さんの吐息も短く震える。
・・沙織さんも。
そう思うと同時に両手で腰を掴んで引き下ろした。
グチュンと音が鳴り響く。
「あああっ!」
「・・っぅ。」
身体中に響く快感に腰を掴んだ手に力が入る。その手で腰をグラインドさせれば、血管が浮き出るぐらいに気持ちいい。
苦しくて、気持ちよくて、言葉も出せない気が狂いそうな快感の中、
沙織さんの腰を何度も何度も落としては上げる。
静かな空間にぐちゃっ、ぐちゃっという音と肌のぶつかる音、あとは苦しそうな俺の息。
そして、「っん、ん、はあっ。」と揺れる艶かしい声。
終わらない、終われない
耳も、目も、感覚も、互いの頭の中まで独占する行為に甘く溺れた。
「ーーー。ーーー。」
遠くに音が聞こえるが、感じる温もりにまどろんでいると、再びリビングの方から音がする。
開けたくないまぶたを開ければ、目の前にすやすやと眠る沙織さん。
その無防備な顔をしあわせな気持ちで見ていれば、「ダーン、ダーン・・。」と遠くで音がする。
・・今日ぐらい休ませてくれたらいいのに。
そう思いつつも、沙織さんを起こさないようにベッドから抜け出でる。
仕方がないが、仕事をないがしろにしてはきっと沙織さんは認めてくれないだろうから。
それに・・と、眠る沙織さんの髪に触れる。
今日もここにいてくれるはず。。
その幸せに胸が詰まる。
今日帰ったら早く引っ越して来てと話そう。そう思っているとまた鬼マネの呼び出しが鳴り響く。
「行ってきます。」
そう言い、眠る沙織さんにキスをして部屋を出た。
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うーん………やっぱ初夜デロデロ甘々グッチョングッチョンだった。ユウマさんはイケメンだけど、新婦verの華ちゃんとセットだと、美女と野獣に見えてきたよ………(野獣は一応モノホンの王子様だから、あながち間違いでもないのか?)
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ふふふっ。つきこさま、擬音が面白すぎです。すみません、エロ過ぎて(笑)
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美女と野獣・・、確かにイケメンでもねぇ(笑)ちなみに冴木課長のキャラ設定では、女子も羨む色白つるすべ肌で、肉食感は一切感じられない冷たい印象を与える美男子だったんですが・・。執着心ってスゴイよね〜ということでしょうか。
今後の二人を思いやる有難いコメントありがとうございます。
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おめでとうございますm(_ _)m
やっと!!!ですね(ToT)感動し過ぎて
上手く言葉が出ません(*’ω’ノノ゙☆パチパチ
普段、こういうハイスペックイケメン?
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見させて頂きました~(*^.^*)
ありがとうございました(^o^ゞ
チャル様あたたかい感想ありがとうございます。
やっと、二人に新しい形を贈ることができて私も嬉しいです。
そんな二人の甘い初夜。
書いていたら、、1話に収まらず、、番外編なのに前編、後編となりそうです。。
いい夢の続きを感じていただけたら嬉しいです。
つきこさま、相変わらず鋭いコメントありがとうございます。ちょっと悩んだものの一話に集約しました。
結婚式のレストランには川上夫妻の力が働いております(笑)ゴタゴタあった前話から大体三ヶ月後ぐらい?
その間に華ちゃんは美魔女にまた指導を受けたり、式中の花火は川上部長からのお祝いです。
やっぱり甘々でエロいのが初夜ですよね(笑)・・ふふ。書かせていただきます。
今後については、うーむと考え中です。
番外編や小話はあると思います。
続きは?と聞いていただけてとても嬉しいです。つきこさまのコメントはいつも面白くて、次話への力になりました。本当にありがとうございます。
では次は「番外編初夜」でお会い出来たら嬉しいです。