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番外編 キスとぬくもり 安藤課長編
19 自由時間 後半 安藤課長編
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18の沙織サイドの続きです。
折角の美貌を崩し、お腹を抱えて笑う沙織の肩をポンと叩いた人物は、見るからに高そうなオーダースーツを身に纏った男性。艶やかな黒髪を後ろへ流し、肩に触れる指の爪先から黒光りする革靴まで隙がなく近寄りがたい雰囲気を纏う完璧な男。それなのに、沙織に向ける笑みは蕩けるように甘く親しげなものだった。
だから「っえ・・。」と言葉に詰まった沙織をかわい子ちゃんこと部下の加藤さんは
〈なになに?このダンディ?いや美中年?いや、、イケメンなんて軽い感じじゃないラグジュアリーな男性はっ!?〉
と電話片手に固まったが、受話器の向こうから彼女の残念旦那の声が聞こえ、はっと正気を取り戻すと、
〈あ、餌付けされてるってもしかして、、!〉
と彼女の頭にアダルティな二人の甘い餌付けシーンが浮かぶ。
色気を孕んだ笑みを浮かべた目の前の男性が、これまた溢れるような色香を漂わせた沙織の口元に真っ赤な果物をちょっと無理やり口の中へ押し込み、涙目になった沙織の唇を優しく、焦らすように撫で回す・・エロスな映像だった。
・・どうやらかわい子ちゃんはだんなさんに大分毒されてしまったようだ。
そんな彼女はアダルティな二人に気を使いそそくさと部屋に引き上げていった。
沙織視点
振り向いた時、全然知らない男なのに既視感に襲われた。しかし、「会いたかった、沙織ちゃん。」の声で、目の前の素敵な男性がしょうこさんだと気がついた。なんでこんなところに?との疑問を持ったが、それよりも早く加藤さんが何やら真っ赤な顔で、「はうっ!エロス!」と呟き早々に帰ってしまった。
・・なんとなく誤解された気もするが、どんな関係だと紹介するわけにもいかず、誘われるままに最上階のバーへと来た。
夜景を背にカウンターで、ロックグラスを持って笑みを浮かべるしょうこさんことしょういちさんは、稀に見るいい男だった。大人の余裕を感じる仕草と、こちらに淀みなくたわいもない世間話で笑いを誘う話術。ガツガツした若い男とは違う、なんとも包まれるような安心感を感じる。こんな風に優しく微笑まれたらときめく女子はごまんといるなんて思っていると、
「って、聞いてた?何か考え事?」と微笑まれた。
「え、いや・・。なんかしょうこさんとのギャップに驚いて。」と半分本心な事を告げる。
「はは。まあ僕も色々あるんだよ。・・てっきりKAIのことでも考えてるのかと思った。」
「っ、ごほ・・まあ、遠からず、です。」
言い当てられた本心に情けなくも動揺が隠せない。
素敵なしょういちさんを見ても、気がつけばKAIの残像がちらつく。
まだ大人の男というより青年の域で、色気を孕む表情を見せるのに、触れると恥じらいを見せ、尽くす様でまるで逃がさないとでも言うように力強く抱き寄せるわがままな腕。
「かわいいね、その顔。」
しょういちさんは愛おしそうにこちらを見つめた。
「・・私もKAIをかわいこちゃんだと思っていたんですよ。」
それがいつのまにかこんなにも乱されて、揺さぶられる。
「それは、自分を守る為だったんじゃない?擦り寄る男達も陰口を叩く女達からも一歩離れたところから平等に優しさを向けかわいがる事で、他人とぶつかり合う事も向き合うこともやめてしまった。
・・KAIから逃げないで。好きなんでしょう?」
じっと問いかける瞳に確信が持てた。
「さっき、レストランで話盗み聞きしてましたね?」
と睨むと、
「ふふ。ホテルまで来ちゃったけど接待とかあるだろうからレストランで時間を潰そうと思ったんだよ。そしたら、ビンゴ!女の子二人でキャイキャイしてるからさ、ついそばの席に移動しちゃったの!」
しちゃったの!ってウフフと笑い、しょうこさんになっちゃってるよ。
はあっとため息を吐きつつ、
「分かってるんです、自分でも。恋愛に憧れてるくせに・・恋愛を怖がっているって。」
すると、しょういちさんの大きな手が私の頭をそっと包んで彼の肩に抱き寄せた。
「そんな顔してると、悪い男に付け込まれちゃうわよ?」
そう言いながら、頭を優しく撫でるしょういちさん。
「ずるいなあ、しょうこさん。。モテるでしょう?」
ふふと笑うと、
「んー?そうね。好かれたい相手ほど私の魅力が伝わらないのよねえ。」なんて笑う。
優しい人だ。きっとこんな人に愛されたら幸せなのかもしれない。
「KAIを芸能人としてでなく、ただの甲斐ゆずきとして見てあげて。」
私に優しく諭すのは、きっとKAIがKAIになる前から側にいたからかもしれない。
「KAIは・・甲斐ゆづきはどんな人ですか?」
きっと私はKAIの知らない事ばかりだ。知らない事ばかりなのに・・。
「ふふ。ただの恋する男よ。」
抱き寄せられた耳元にしょうこさんの声が染み込んでいく。
その声にじいんと心が解れていく・・なんて思った時、
ぐいっと解かれるしょうこさんの腕。
後ろから覆いかぶさるように囲われる上半身。
私としょうこさんを隔たらせるようにカウンターに手をついたその人は、
「っ・・この人に触るな。」
とはあ、はあと息を切らしたKAIだった。
「っ!」
なんでここに?と混乱する私の横から、
「クランクアップから二時間。東京のスタジオからここまでの距離を考えれば・・まあまあってとこだな?」
といつの間にやらしょうこさんがしょういちさんへと早変わり。くっと小馬鹿にしたように笑う表情には大人の余裕を感じる。
「あんたならいくらでも他にいるはずだ。この人はっ・・。」
っ・・ドクン、と耳鳴りがするような心拍音。
頭上からKAIの熱い温度と吐息に否が応でも身体中がカッと熱を持つ。
「・・バカねえ。まずは牽制より口説くのが先でしょうに。」
「っわ、かってる。」
呆れたしょうこさんの声に、KAIのカウンターに置かれた手にぐっと力が入ったのが分かった。
今、どんな表情してるの。
囲われた腕の中から覆いかぶさるKAIを見上げた。
「っ、あ、俺・・」
見上げた先にいたのは、汗が滲み顔を赤らめたKAI。その口元は何かを伝えようとはくはくと動いていたが、その憂いを含んだ瞳は痛いぐらいに私を射抜いた。
ああ、私。
この子を・・。
「俺を・・最後の男にして。」
懇願するように細められた瞳。
自分の瞳が熱を持つのがわかる。
「っわたし・・。」
言いかけた私の言葉を遮るように、頭上からKAIの心の中の言葉が降り注ぐ。
「言葉が上手く見つからないんだ。
俺の気持ちをどう伝えたらいいのか、
でも、、
あんたの今までの男と一緒じゃ嫌なんだ。
俺は・・あんたが、沙織さんしかいないから。」
と言うと、クソッと悔しそうに髪をかきあげながら、
「口説くってどううすりゃいいんだよっ!」と悪態をつく。
その姿に胸がキュンと締め付けられ、私を包むようにあたたかいものが身体に流れ込んできた。
「KAI、あの・・「待って。まだ、言い終えてない。まだ言い足りないっ。ちゃんと聞いて。」と焦ったように繰り返す。
隣からは忍び笑いが漏れている。
そっとあたりを見渡せば、何事かとこちらを見る人々。
ああ、こりゃまた騒がしくなると冷静な私が言う。
でも、もう構わない。
何をしても、どう振る舞っても人の視線や噂はどうにもならない。
それなら、ここからは自由時間だ。
だって、私は責任を取れる大人だから。
そっと私を囲うカウンターに置かれたKAIの手を握る。
「っ!」
びくりとするKAIに、
「部屋で、もっと聞かせて?」
そう私の愛する男に艶やかに笑って見せた。
次回、ラストです。そしてラブという名の・・。
折角の美貌を崩し、お腹を抱えて笑う沙織の肩をポンと叩いた人物は、見るからに高そうなオーダースーツを身に纏った男性。艶やかな黒髪を後ろへ流し、肩に触れる指の爪先から黒光りする革靴まで隙がなく近寄りがたい雰囲気を纏う完璧な男。それなのに、沙織に向ける笑みは蕩けるように甘く親しげなものだった。
だから「っえ・・。」と言葉に詰まった沙織をかわい子ちゃんこと部下の加藤さんは
〈なになに?このダンディ?いや美中年?いや、、イケメンなんて軽い感じじゃないラグジュアリーな男性はっ!?〉
と電話片手に固まったが、受話器の向こうから彼女の残念旦那の声が聞こえ、はっと正気を取り戻すと、
〈あ、餌付けされてるってもしかして、、!〉
と彼女の頭にアダルティな二人の甘い餌付けシーンが浮かぶ。
色気を孕んだ笑みを浮かべた目の前の男性が、これまた溢れるような色香を漂わせた沙織の口元に真っ赤な果物をちょっと無理やり口の中へ押し込み、涙目になった沙織の唇を優しく、焦らすように撫で回す・・エロスな映像だった。
・・どうやらかわい子ちゃんはだんなさんに大分毒されてしまったようだ。
そんな彼女はアダルティな二人に気を使いそそくさと部屋に引き上げていった。
沙織視点
振り向いた時、全然知らない男なのに既視感に襲われた。しかし、「会いたかった、沙織ちゃん。」の声で、目の前の素敵な男性がしょうこさんだと気がついた。なんでこんなところに?との疑問を持ったが、それよりも早く加藤さんが何やら真っ赤な顔で、「はうっ!エロス!」と呟き早々に帰ってしまった。
・・なんとなく誤解された気もするが、どんな関係だと紹介するわけにもいかず、誘われるままに最上階のバーへと来た。
夜景を背にカウンターで、ロックグラスを持って笑みを浮かべるしょうこさんことしょういちさんは、稀に見るいい男だった。大人の余裕を感じる仕草と、こちらに淀みなくたわいもない世間話で笑いを誘う話術。ガツガツした若い男とは違う、なんとも包まれるような安心感を感じる。こんな風に優しく微笑まれたらときめく女子はごまんといるなんて思っていると、
「って、聞いてた?何か考え事?」と微笑まれた。
「え、いや・・。なんかしょうこさんとのギャップに驚いて。」と半分本心な事を告げる。
「はは。まあ僕も色々あるんだよ。・・てっきりKAIのことでも考えてるのかと思った。」
「っ、ごほ・・まあ、遠からず、です。」
言い当てられた本心に情けなくも動揺が隠せない。
素敵なしょういちさんを見ても、気がつけばKAIの残像がちらつく。
まだ大人の男というより青年の域で、色気を孕む表情を見せるのに、触れると恥じらいを見せ、尽くす様でまるで逃がさないとでも言うように力強く抱き寄せるわがままな腕。
「かわいいね、その顔。」
しょういちさんは愛おしそうにこちらを見つめた。
「・・私もKAIをかわいこちゃんだと思っていたんですよ。」
それがいつのまにかこんなにも乱されて、揺さぶられる。
「それは、自分を守る為だったんじゃない?擦り寄る男達も陰口を叩く女達からも一歩離れたところから平等に優しさを向けかわいがる事で、他人とぶつかり合う事も向き合うこともやめてしまった。
・・KAIから逃げないで。好きなんでしょう?」
じっと問いかける瞳に確信が持てた。
「さっき、レストランで話盗み聞きしてましたね?」
と睨むと、
「ふふ。ホテルまで来ちゃったけど接待とかあるだろうからレストランで時間を潰そうと思ったんだよ。そしたら、ビンゴ!女の子二人でキャイキャイしてるからさ、ついそばの席に移動しちゃったの!」
しちゃったの!ってウフフと笑い、しょうこさんになっちゃってるよ。
はあっとため息を吐きつつ、
「分かってるんです、自分でも。恋愛に憧れてるくせに・・恋愛を怖がっているって。」
すると、しょういちさんの大きな手が私の頭をそっと包んで彼の肩に抱き寄せた。
「そんな顔してると、悪い男に付け込まれちゃうわよ?」
そう言いながら、頭を優しく撫でるしょういちさん。
「ずるいなあ、しょうこさん。。モテるでしょう?」
ふふと笑うと、
「んー?そうね。好かれたい相手ほど私の魅力が伝わらないのよねえ。」なんて笑う。
優しい人だ。きっとこんな人に愛されたら幸せなのかもしれない。
「KAIを芸能人としてでなく、ただの甲斐ゆずきとして見てあげて。」
私に優しく諭すのは、きっとKAIがKAIになる前から側にいたからかもしれない。
「KAIは・・甲斐ゆづきはどんな人ですか?」
きっと私はKAIの知らない事ばかりだ。知らない事ばかりなのに・・。
「ふふ。ただの恋する男よ。」
抱き寄せられた耳元にしょうこさんの声が染み込んでいく。
その声にじいんと心が解れていく・・なんて思った時、
ぐいっと解かれるしょうこさんの腕。
後ろから覆いかぶさるように囲われる上半身。
私としょうこさんを隔たらせるようにカウンターに手をついたその人は、
「っ・・この人に触るな。」
とはあ、はあと息を切らしたKAIだった。
「っ!」
なんでここに?と混乱する私の横から、
「クランクアップから二時間。東京のスタジオからここまでの距離を考えれば・・まあまあってとこだな?」
といつの間にやらしょうこさんがしょういちさんへと早変わり。くっと小馬鹿にしたように笑う表情には大人の余裕を感じる。
「あんたならいくらでも他にいるはずだ。この人はっ・・。」
っ・・ドクン、と耳鳴りがするような心拍音。
頭上からKAIの熱い温度と吐息に否が応でも身体中がカッと熱を持つ。
「・・バカねえ。まずは牽制より口説くのが先でしょうに。」
「っわ、かってる。」
呆れたしょうこさんの声に、KAIのカウンターに置かれた手にぐっと力が入ったのが分かった。
今、どんな表情してるの。
囲われた腕の中から覆いかぶさるKAIを見上げた。
「っ、あ、俺・・」
見上げた先にいたのは、汗が滲み顔を赤らめたKAI。その口元は何かを伝えようとはくはくと動いていたが、その憂いを含んだ瞳は痛いぐらいに私を射抜いた。
ああ、私。
この子を・・。
「俺を・・最後の男にして。」
懇願するように細められた瞳。
自分の瞳が熱を持つのがわかる。
「っわたし・・。」
言いかけた私の言葉を遮るように、頭上からKAIの心の中の言葉が降り注ぐ。
「言葉が上手く見つからないんだ。
俺の気持ちをどう伝えたらいいのか、
でも、、
あんたの今までの男と一緒じゃ嫌なんだ。
俺は・・あんたが、沙織さんしかいないから。」
と言うと、クソッと悔しそうに髪をかきあげながら、
「口説くってどううすりゃいいんだよっ!」と悪態をつく。
その姿に胸がキュンと締め付けられ、私を包むようにあたたかいものが身体に流れ込んできた。
「KAI、あの・・「待って。まだ、言い終えてない。まだ言い足りないっ。ちゃんと聞いて。」と焦ったように繰り返す。
隣からは忍び笑いが漏れている。
そっとあたりを見渡せば、何事かとこちらを見る人々。
ああ、こりゃまた騒がしくなると冷静な私が言う。
でも、もう構わない。
何をしても、どう振る舞っても人の視線や噂はどうにもならない。
それなら、ここからは自由時間だ。
だって、私は責任を取れる大人だから。
そっと私を囲うカウンターに置かれたKAIの手を握る。
「っ!」
びくりとするKAIに、
「部屋で、もっと聞かせて?」
そう私の愛する男に艶やかに笑って見せた。
次回、ラストです。そしてラブという名の・・。
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